高校生を対象にした講習会で雪崩に合い8人が死亡。
責任者が記者会見でいきさつを述べ記者の質問に答えていた。
その表情からは反省というかこのような事故であたら若い命を失ったことに対する
痛恨の念ともいうべき感情は窺うことはできなかった。
むしろ、雪崩の危険も承知していた。過去、20年に渡り講習会を行ってきたが事故はなかったと。
必需品であるビーコンも携帯していなかった。責任者として無線機のある場所に、僅かといえ席を外していた。
現地には雪崩注意報が発令されていた。
登山は中止し、ラッセルに切り替えた。
せっかくここまで来たのであるからせめて雪の感触を経験させたかったとも。
遭難現場は登山と同じような場所であったようだ。
雪崩はちょっとした、それこそ人が踏み出した一歩が原因になることがあるとも言われている。
そこへ大勢でラッセルをやることが果たしてどうだったのか?
結果論でしかないことはその通りだろう。
しかし、20数年事故がなかったというのは自然を甘く見ていたと言われても仕方のないことでは?
どんなベテランであろうが、平地から山へ踏みいる時は初心者だと思わなければ。
たとえ、毎日登っていたとしても、昨日と今日は違う。
これまでもこういう事故のたびに繰り替えされる言葉「引き返す勇気」だ。
7,8年前になるか。夏山と言えなくもない7月に北海道トムラウシで突然の寒気で低体温症になり
多数の死者を出した。
北海道の山は高くて2000mクラス。
だが、山の様相は本州の3000mクラスに匹敵すると言われている。
遭難死したのはベテランと言ってもいい登山歴のある人たちであった。
文科省は、高校生に対する冬山登山の禁止を指示したとも。
が、それだけでこと済めリとするなら、短絡的な考えでは?
過ちから教訓をどれだけくみ取るか、ではないだろうか・・・。
それには時間が必要だ。