成功率100%で盗塁王獲得は可能か?ロッテ荻野貴司が挑む究極の記録。 【Number Web】
通算153盗塁に対して、失敗は21回のみ。高い成功率を誇る荻野はその俊足をシーズン通じて発揮したいところ。 photograph by Kyodo News
野球が“ミスのスポーツ”である、というのは誰もが知るところだろう。
打率は打てて3割5分だし、先発投手の防御率が0.00ということはまずあり得ない。2013年、楽天に所属していた田中将大(ヤンキース)が勝率10割を達成したが、このような記録はそう簡単に出るものではない。
そんなミスのスポーツ野球の中で、高い数字が出るのが盗塁成功率だ。
成功率6割以上の選手も多く、盗塁王のタイトルを獲るような選手は7割を超えてくる。
とはいえ盗塁成功率60~70%台は多くいても、80%からはガクッと減る。さらに90%となると、最近ではトリプルスリーを達成した2016年の山田哲人(ヤクルト)と柳田悠岐(ソフトバンク)など数回しかない。
2017年に80%以上を記録したのは4選手。
下記は2017年、20盗塁以上した選手の中で80%以上の選手を成功率順に並べたものだ。
荻野貴司(ロッテ) 成功26 失敗3 89.7%
西川遥輝(日本ハム) 成功39 失敗5 88.6%
外崎修汰(西武) 成功23 失敗3 88.5%
梶谷隆幸(DeNA) 成功21 失敗3 87.5%
打率や出塁率でもリーグ上位の数字を残した西川が、ここでも成果を挙げている。
2016年以前を振り返っても、2014年に盗塁王のタイトルを獲りながら80%を切った以外(79.6%)は、毎年80%の成功率を収めている。2013年には90%を超えたこともある。
また荻野は怪我がちとはいえ、こちらも2017年、2013年に89.7%をマークしている。梶谷は、盗塁王を取った2014年に80%を超える成功率を記録した。
「凡打より、盗塁でアウトになる方が嫌だ」
そこで彼らに期待したいのは、前人未到の盗塁成功率100%である。
その規格外な数字を目標に掲げてシーズンに備えているのが「凡打になるより、盗塁でアウトになる方が嫌だ」と口にする荻野だ。
1985年生まれの荻野は今年で33歳を迎えるが、本人の足への意識はいまなお高い。
「ここ数年、年齢的なものもあって周りから足が遅くなったと言われるんですけど、僕の中では、そんな感じは全くしていないんですよね。むしろ、速くなっていると思っているくらい。全然、足は衰えていない」
彼の自信は、2017年シーズンの数字も証明している。昨シーズン、103試合に出場してキャリアハイに並ぶ26盗塁をマークした。
デビューイヤーから、荻野の足は衝撃的だった。
大学・社会人を経て2010年にプロ入りした荻野は、デビュー時から衝撃的なスピードを見せつけた。ケガで離脱するまで46試合25盗塁を記録し、失敗はわずか3。89.2%の成功率を誇ったのだ。
しかしこれまでの盗塁王のタイトルとは縁がなく、その俊足をポテンシャルほど発揮できていない。その背景には、ケガがある。ルーキーシーズンにひざを痛め、そこから彼の苦悩は続いた。
2011年にも同じ箇所を痛めて離脱し、2014年には左肩を骨折、2016年には二度の肉離れを起こして戦列を離れた。ケガだけではなく調子の上がらないシーズンもあり、2013年には102試合出場したものの、フルシーズンでパフォーマンスを発揮することはなかった。
負傷の繰り返しは、打撃技術にも影響した。荻野はこう振り返る。
「状態がよくなったと思ったら、すぐにケガをしてばかりだったので、習得した技術が積み重なっていかなかったんです。離脱するたびにイチからやり直しになって、技術がものにならなかった。だから、身体が疲れてくると手打ちになったりして、ボールを追いかけるようになって結果が出なかった」
盗塁を仕掛けるには、まず塁にでる必要がある。
荻野の盗塁成功率は高いが、その“分母”となる盗塁を仕掛ける数は多くない。それは出場試合数が少なく、出塁率も伸びていないからだ。打撃面において実績を残している西川との差は、そのあたりにあるといえるだろう。
2017年はシーズン序盤につまずいてファーム調整の期間が長かったが、その分、しっかり身体をつくることができた。8月に入って一軍昇格を果たすと、スタメン出場した試合で猛打賞。そのままレギュラーを勝ち取り、月間3割近い打率を残した。9月に入ると打率.356、出塁率.380をマーク。打撃の好調は盗塁数増加へとつながり、8月からシーズン終了までに22盗塁を決め、俊足健在を見せた。
33歳を迎えても「まだやれる」という自信は、出塁さえできれば走力は衰えていないことを証明できたからだ。
「今は、どれだけ力を抜いて走れるか」
荻野はケガを繰り返した過程にあって、身体の使い方を変えたことが成果に繋がっていると語る。
「昔は体に力を入れて、筋肉に頼った走り方をしていました。だけど今は体の一部分だけを使うんじゃなくて、バランスよく動かしています。負担を減らして、どれだけ力を抜いて走れるかを心掛けています。今の意識でいると、盗塁面でも一歩目に違いが出るんです。力を入れていると"行くぞ"という感じになるので、一瞬スタートが遅くなる。でも力を抜いていると、スッとスタートが切れるんです」
年齢を重ねた分だけの経験と身体的な知識を得た荻野。足でもう一花咲かせる意欲を生み出している。
昨年のレギュラーシーズンを終えた頃、荻野はオフのトレーニングが楽しみだと語っていた。
「ケガをしたことで、トレーニングやリハビリには詳しくなりました。どういうトレーニングをしたら速くなるか、もっと走塁が良くなるかというのが自分の中でイメージできているんです。今までのオフはリハビリばかりだった。今年はそれがないし、もっとできると思うんです」
漫画のようなパフォーマンスが見たい。
目指すところは前人未到の盗塁成功率100%。誰も成し遂げたことのない領域。荻野自身、ベテランに差しかかる年齢だが、意欲満々だ。
「僕は盗塁でアウトになるのが一番悔しい。盗塁失敗は試合の流れが変わりますからね。目標は100%の成功率です。90%でも高いと言われることは知っていますけど、それでも盗塁失敗はしたくない」
大谷翔平(エンゼルス)が海を渡った今、野球ファンが求めているのは漫画のようなパフォーマンスであり、驚異的な数字だ。
盗塁成功率100%を達成し、さらに盗塁王のタイトルを獲る。
簡単ではないことは承知の上だが、西川や柳田、山田、梶谷らはその可能性を感じさせる。中でも最年長にあたる荻野が、どこまでその足を見せられるのか。今シーズンを楽しみにしたい。[了]
オフのトレーニングが楽しみだ
フラグ……とかではないんですよね??(,,゜Д゜)
チーム全体の盗塁数が78ですからね…(;´・ω・)
オギタカが、奇跡的に全試合レギュラー出場して、安定して出塁してくれれば、50盗塁は堅いですもんね☆≡(>ω<゛)≡
かなり、得点力UPに貢献するでしょう(^_^)
えぇ。
奇跡的デスけどネ!!щ(゜Д゜щ)
8年間見たことありませんしww
期待は毎年してます(≧▽≦)ノ
通算153盗塁に対して、失敗は21回のみ。高い成功率を誇る荻野はその俊足をシーズン通じて発揮したいところ。 photograph by Kyodo News
野球が“ミスのスポーツ”である、というのは誰もが知るところだろう。
打率は打てて3割5分だし、先発投手の防御率が0.00ということはまずあり得ない。2013年、楽天に所属していた田中将大(ヤンキース)が勝率10割を達成したが、このような記録はそう簡単に出るものではない。
そんなミスのスポーツ野球の中で、高い数字が出るのが盗塁成功率だ。
成功率6割以上の選手も多く、盗塁王のタイトルを獲るような選手は7割を超えてくる。
とはいえ盗塁成功率60~70%台は多くいても、80%からはガクッと減る。さらに90%となると、最近ではトリプルスリーを達成した2016年の山田哲人(ヤクルト)と柳田悠岐(ソフトバンク)など数回しかない。
2017年に80%以上を記録したのは4選手。
下記は2017年、20盗塁以上した選手の中で80%以上の選手を成功率順に並べたものだ。
荻野貴司(ロッテ) 成功26 失敗3 89.7%
西川遥輝(日本ハム) 成功39 失敗5 88.6%
外崎修汰(西武) 成功23 失敗3 88.5%
梶谷隆幸(DeNA) 成功21 失敗3 87.5%
打率や出塁率でもリーグ上位の数字を残した西川が、ここでも成果を挙げている。
2016年以前を振り返っても、2014年に盗塁王のタイトルを獲りながら80%を切った以外(79.6%)は、毎年80%の成功率を収めている。2013年には90%を超えたこともある。
また荻野は怪我がちとはいえ、こちらも2017年、2013年に89.7%をマークしている。梶谷は、盗塁王を取った2014年に80%を超える成功率を記録した。
「凡打より、盗塁でアウトになる方が嫌だ」
そこで彼らに期待したいのは、前人未到の盗塁成功率100%である。
その規格外な数字を目標に掲げてシーズンに備えているのが「凡打になるより、盗塁でアウトになる方が嫌だ」と口にする荻野だ。
1985年生まれの荻野は今年で33歳を迎えるが、本人の足への意識はいまなお高い。
「ここ数年、年齢的なものもあって周りから足が遅くなったと言われるんですけど、僕の中では、そんな感じは全くしていないんですよね。むしろ、速くなっていると思っているくらい。全然、足は衰えていない」
彼の自信は、2017年シーズンの数字も証明している。昨シーズン、103試合に出場してキャリアハイに並ぶ26盗塁をマークした。
デビューイヤーから、荻野の足は衝撃的だった。
大学・社会人を経て2010年にプロ入りした荻野は、デビュー時から衝撃的なスピードを見せつけた。ケガで離脱するまで46試合25盗塁を記録し、失敗はわずか3。89.2%の成功率を誇ったのだ。
しかしこれまでの盗塁王のタイトルとは縁がなく、その俊足をポテンシャルほど発揮できていない。その背景には、ケガがある。ルーキーシーズンにひざを痛め、そこから彼の苦悩は続いた。
2011年にも同じ箇所を痛めて離脱し、2014年には左肩を骨折、2016年には二度の肉離れを起こして戦列を離れた。ケガだけではなく調子の上がらないシーズンもあり、2013年には102試合出場したものの、フルシーズンでパフォーマンスを発揮することはなかった。
負傷の繰り返しは、打撃技術にも影響した。荻野はこう振り返る。
「状態がよくなったと思ったら、すぐにケガをしてばかりだったので、習得した技術が積み重なっていかなかったんです。離脱するたびにイチからやり直しになって、技術がものにならなかった。だから、身体が疲れてくると手打ちになったりして、ボールを追いかけるようになって結果が出なかった」
盗塁を仕掛けるには、まず塁にでる必要がある。
荻野の盗塁成功率は高いが、その“分母”となる盗塁を仕掛ける数は多くない。それは出場試合数が少なく、出塁率も伸びていないからだ。打撃面において実績を残している西川との差は、そのあたりにあるといえるだろう。
2017年はシーズン序盤につまずいてファーム調整の期間が長かったが、その分、しっかり身体をつくることができた。8月に入って一軍昇格を果たすと、スタメン出場した試合で猛打賞。そのままレギュラーを勝ち取り、月間3割近い打率を残した。9月に入ると打率.356、出塁率.380をマーク。打撃の好調は盗塁数増加へとつながり、8月からシーズン終了までに22盗塁を決め、俊足健在を見せた。
33歳を迎えても「まだやれる」という自信は、出塁さえできれば走力は衰えていないことを証明できたからだ。
「今は、どれだけ力を抜いて走れるか」
荻野はケガを繰り返した過程にあって、身体の使い方を変えたことが成果に繋がっていると語る。
「昔は体に力を入れて、筋肉に頼った走り方をしていました。だけど今は体の一部分だけを使うんじゃなくて、バランスよく動かしています。負担を減らして、どれだけ力を抜いて走れるかを心掛けています。今の意識でいると、盗塁面でも一歩目に違いが出るんです。力を入れていると"行くぞ"という感じになるので、一瞬スタートが遅くなる。でも力を抜いていると、スッとスタートが切れるんです」
年齢を重ねた分だけの経験と身体的な知識を得た荻野。足でもう一花咲かせる意欲を生み出している。
昨年のレギュラーシーズンを終えた頃、荻野はオフのトレーニングが楽しみだと語っていた。
「ケガをしたことで、トレーニングやリハビリには詳しくなりました。どういうトレーニングをしたら速くなるか、もっと走塁が良くなるかというのが自分の中でイメージできているんです。今までのオフはリハビリばかりだった。今年はそれがないし、もっとできると思うんです」
漫画のようなパフォーマンスが見たい。
目指すところは前人未到の盗塁成功率100%。誰も成し遂げたことのない領域。荻野自身、ベテランに差しかかる年齢だが、意欲満々だ。
「僕は盗塁でアウトになるのが一番悔しい。盗塁失敗は試合の流れが変わりますからね。目標は100%の成功率です。90%でも高いと言われることは知っていますけど、それでも盗塁失敗はしたくない」
大谷翔平(エンゼルス)が海を渡った今、野球ファンが求めているのは漫画のようなパフォーマンスであり、驚異的な数字だ。
盗塁成功率100%を達成し、さらに盗塁王のタイトルを獲る。
簡単ではないことは承知の上だが、西川や柳田、山田、梶谷らはその可能性を感じさせる。中でも最年長にあたる荻野が、どこまでその足を見せられるのか。今シーズンを楽しみにしたい。[了]
オフのトレーニングが楽しみだ
フラグ……とかではないんですよね??(,,゜Д゜)
チーム全体の盗塁数が78ですからね…(;´・ω・)
オギタカが、奇跡的に全試合レギュラー出場して、安定して出塁してくれれば、50盗塁は堅いですもんね☆≡(>ω<゛)≡
かなり、得点力UPに貢献するでしょう(^_^)
えぇ。
奇跡的デスけどネ!!щ(゜Д゜щ)
8年間見たことありませんしww
期待は毎年してます(≧▽≦)ノ