勝ち運に見放された田中将大、覚醒間近の佐々木朗希、完璧だった山本由伸の来季はどうなるか《成績で見る勝因敗因/パAクラス》 【Number Web】
ヤクルトの日本一で幕を閉じた2021年のプロ野球。記録という観点から各球団の勝因と敗因、そして来季展望を占った(全4回)
2021年のパ・リーグはオリックスが前シーズンの最下位から劇的な優勝を飾り、ロッテも接戦を演じた。パ・リーグAクラスの3球団についてもデータに基づいて振り返っていこう。
なお打者のRCは打撃の総合指標、90を超えれば強打者、100を超えればMVP級とされる。また投手のPRはリーグ平均防御率に基づく指標。今季パ・リーグの平均防御率3.48を上回る防御率だとプラスになり、イニング数が多くなればその数値が高くなる。
楽天:大先発投手陣は十分に機能しなかったが……
<3位 東北楽天ゴールデンイーグルス>
66勝62敗15分 勝率.516 首位と5.5差
チーム打率.243(3位)チーム防御率3.40(4位)
・打線
1(遊)小深田大翔 97安3本21点5盗 率.248 RC43.90
2(一)鈴木大地 153安10本53点3盗 率.277 RC73.12
3(二)浅村栄斗 130安18本67点1盗 率.269 RC82.08
4(左)島内宏明 125安21本96点2盗 率.257 RC91.38
5(右)岡島豪郎 129安8本56点3盗 率.280 RC60.93
6(三)茂木栄五郎 106安14本53点6盗 率.259 RC60.7
7(内)渡邊佳明 27安1本7点0盗 率.273 RC11.09
8(捕)太田光 45安4本23点1盗 率.188 RC15.85
9(中)辰己涼介 84安10本32点6盗 率.225 RC43.50
・先発投手
岸孝之 25試9勝10敗149回 率3.44 PR0.66
田中将大 23試4勝9敗155.2回 率3.01 PR8.13
早川隆久 24試9勝7敗137.2回 率3.86 PR-5.81
則本昂大 23試11勝5敗144.2回 率3.17 PR4.98
瀧中瞭太 20試10勝5敗103.2回 率3.21 PR3.11
涌井秀章 21試6勝8敗96.1回 率5.04 PR-16.70
・救援投手
宋家豪 63試3勝3敗7S24H60.2回 率2.23 PR8.43
安樂智大 58試3勝3敗2S22H56.1回 率2.08 PR8.76
酒居知史 54試4勝3敗3S28H51.1回 率2.28 PR6.84
松井裕樹 43試0勝2敗24S0H43回 率0.63 PR13.62
森原康平 34試0勝0敗0S3H32.1回 率2.78 PR2.51
今年の楽天は、涌井秀章(2020年終了時点で144勝)、岸孝之(同132勝)、MLBから復帰した田中将大(同99勝)、則本昂大(同85勝)に加え、2020年ドラフトの目玉の1人だった早大出身の左腕・早川隆久という12球団で最も豪華な先発投手陣が売りだった。
この投手陣が順当に機能すれば優勝も夢ではないという感じだったが、物事はそううまくはいかない。涌井が6月19日を皮切りに3回も登録抹消、田中はベテランらしい円熟の投球を見せたものの打線の援護がなく4勝に終わった。則本11勝、岸と早川の9勝は良いにしても、2年目・瀧中瞭太の中盤以降の活躍がなければポストシーズン進出も覚束ない状況だった。
むしろ今季の楽天投手陣は、救援投手陣の活躍が目立った。
昨年途中に救援投手に戻った松井裕樹は、8月25日に太ももを故障するまでは、ずば抜けた活躍。松井の穴は宋家豪が埋め、安樂、酒居も手堅い活躍だった。
打線は、主軸の浅村栄斗が終始調子が上がらなかったが、島内宏明が勝負強さを発揮して打点王、1番に抜擢された小深田はやや物足りなかったが、2番鈴木大地、三塁にコンバートされた茂木栄五郎も長打が増え、岡島豪郎が久々に活躍するなど戦力的には底上げができた印象だ。
ただ、下位打線は他球団と比較してもやや見劣りがした。また外国人選手がほとんど働かなかったことも問題だろう。年末になって西川遥輝の獲得が伝えられたが、足がない打線のスピード化に期待がかかる。
今季、不運の塊だった田中将大は、来季には勝ち星が増えると思われるので、ポストシーズン進出の有力候補であることは間違いないところだ。
ロッテ:佐々木朗希ら若手の成長もあった試合巧者
<2位 千葉ロッテマリーンズ>
67勝57敗19分 勝率.540 首位と2.5差
チーム打率.239(5位)チーム防御率3.67(5位)
・打線
1(左)荻野貴司 169安10本45点24盗 率.296 RC92.49
2(右)マーティン 97安27本75点4盗 率.233 RC75.35
3(二)中村奨吾 143安9本67点12盗 率.283 RC86.02
4(一)レアード 127安29本95点0盗 率.262 RC74.06
5(DH)角中勝也 67安0本29点1盗 率.244 RC34.07
6(三)安田尚憲 85安8本55点0盗 率.242 RC43.03
7(右)岡大海 39安6本18点11盗 率.242 RC21.19
8(遊)藤岡裕大 110安3本37点10盗 率.255 RC48.97
9(捕)田村龍弘 32安0本14点1盗 率.235 RC14.88
・先発投手
小島和哉 24試10勝4敗146回 率3.76 PR-4.54
岩下大輝 23試8勝8敗120回 率4.43 PR-12.67
二木康太 22試5勝7敗117回 率4.38 PR-11.70
美馬学 21試6勝7敗115.1回 率4.92 PR-18.45
石川歩 12試6勝3敗80回 率3.38 PR0.89
・救援投手
益田直也 67試3勝6敗38S0H64.1回 率2.24 PR8.86
佐々木千隼 54試8勝1敗1S26H57回 率1.26 PR14.06
小野郁 49試0勝3敗0S8H51.2回 率3.48 PR0.00
ハーマン 45試1勝1敗0S24H43.1回 率5.19 PR-8.23
唐川侑己 38試4勝2敗0S22H36.1回 率2.72 PR3.07
国吉佑樹 25試2勝0敗2S17H25回 率1.44 PR5.67
2020年はチーム内でクラスターが発生しながらもチーム一丸となった踏ん張りで2位を死守した千葉ロッテ。今季も打率、防御率ともにリーグ5位という戦力ながら、井口資仁監督の采配も活きてオリックスと最後まで優勝争いを繰り広げた。
打線は、傑出した選手こそいなかったものの、1番荻野貴司、2番マーティン、3番中村奨吾、4番レアードという上位打線はつながりがよかった。特に荻野はスピードとパワーを兼ね備え、12球団でも屈指の「怖いリードオフマン」だった。
またチーム最強打者マーティンを2番に据え、バントから強攻策まで柔軟な打撃ができる中村を3番に置いたことで、様々なシチュエーションの攻撃ができた。それだけに、9月19日に自打球を足に当てて骨折したマーティンの勢いが止まったことで、終盤戦やや失速したのは残念だ。なお「第2の村上宗隆」の期待が高かった安田尚憲は今年も花が開ききらず。角中勝也など中軸選手の高齢化が進む中、若手の底上げは喫緊の課題だ。
救援陣が今季の活躍を維持できるかがカギ
投手陣は、先発陣はエース格の石川歩が5月に戦線離脱。9月まで復帰できなかったこともあり、弱体化した。それでもシーズン後半に左腕・小島が好投、そして何より満を持して投入した佐々木朗希が、期待にたがわぬ投球を見せたことで、来季に大きな期待を抱かせた。
苦しい先発陣を補って余りある活躍をしたのが救援投手陣だ。益田直也は苦しい局面もあったが最多セーブ、ハーマンは期待外れだったが、DeNAから移籍した国吉が剛速球でセットアッパーとして定着。佐々木千隼もしぶとい活躍だった。
来季は、佐々木朗希が開幕からローテに加わると考えられるため、先発陣が復活すると思われる。救援陣が今年と同程度の活躍ができれば、千葉ロッテは引き続き優勝戦線に踏みとどまるのではないだろうか。
オリックス:投打の柱が2本から4本に
<1位 オリックス・バファローズ>
70勝55敗18分 勝率.560
チーム打率.247(1位)チーム防御率3.31(2位)
・打線
1(中)福田周平 112安1本21点9盗 率.275 RC51.88
2(三)宗佑磨 131安9本42点8盗 率.272 RC61.96
3(左)吉田正尚 132安21本72点0盗 率.339 RC90.21
4(右)杉本裕太郎 144安32本83点3盗 率.301 RC93.5
5(DH)T-岡田 86安17本63点2盗 率.241 RC51.89
6(一)モヤ 81安13本47点1盗 率.229 RC31.49
7(二)安達了一 83安0本18点5盗 率.259 RC36.70
8(遊)紅林弘太郎 102安10本48点2盗 率.228 RC35.9
9(捕)伏見寅威 52安4本25点0盗 率.218 RC19.43
・先発投手
山本由伸 26試18勝5敗193.2回 率1.39 PR44.97
田嶋大樹 24試8勝8敗143.1回 率3.58 PR-1.59
宮城大弥 23試13勝4敗147回 率2.51 PR15.84
山崎福也 22試8勝10敗116.1回 率3.56 PR-1.03
増井浩俊 15試3勝6敗71回 率4.94 PR-11.52
山岡泰輔 12試3勝4敗69.1回 率3.89 PR-3.16
・救援投手
富山凌雅 51試2勝1敗0S20H46.1回 率2.72 PR3.91
ヒギンス 49試1勝2敗2S28H46.1回 率2.53 PR4.89
平野佳寿 46試1勝3敗29S3H43回 率2.30 PR5.64
山田修義 43試1勝0敗0S9H43.2回 率2.27 PR5.87
比嘉幹貴 32試1勝0敗0S11H20.1回 率1.77 PR3.86
2020年は最下位に終わったオリックスだが、ポテンシャルは高かった。首位打者の吉田正尚に防御率2位と最多奪三振の山本由伸と、投打に傑出した選手がいたからだ。
問題は「それ以外の選手」だったのだが――今季は打で杉本裕太郎、投で宮城大弥と、吉田正、山本に次ぐ投打の柱が生まれた。これによって、オリックスは最下位から一気にジャンプアップした。
子細に見れば、中嶋聡監督は、的確なコンバートを実施している。一つは外野の宗佑磨を三塁に回し、内野の福田周平を中堅に回したこと。経験不足を感じさせることもなくはなかったが、2人は新しいポジションを無難にこなすとともに、福田1番、宗2番という上位打線を形成した。強いチームはレギュラーが固定されているものだが、福田、宗、吉田正、杉本と上位打線が決まったことで、勝利へ向けてのストーリーができるようになった。
もう一つのコンバートは遊撃の安達了一を二塁に回し、その遊撃にまだ19歳の紅林弘太郎を抜擢したこと。かなり思い切った布陣だったが、紅林は特に後半から勝負強い打撃と守備範囲の広さでチームに貢献するようになった。今季は下位だったが、来季は中軸を打つ可能性もあるだろう。
来季も優勝候補の一角ではあろうが、一抹の不安もよぎる
吉田正尚が故障で2度戦線離脱した際は、杉本、紅林らが踏ん張った。また代打で渋い働きをしたアダム・ジョーンズは選手への良い影響も含めて特記しておくべきだろう。
投手陣は前半、まだ調子の上がっていなかった山本に代わって宮城がエース格で頑張った。後半は「無双」になった山本が引っ張り、この2人が優勝の最大の要因だった。残る先発投手陣はそれほどの成績ではなかったが、打線の援護もあって試合を作ることができた。
救援陣では、平野佳寿の復帰が大きかった。もともと「抜群のクローザー」ではなく、打たれながらもまとめていくタイプだったが、走者を出しても表情を変えない円熟の投球で試合を締めくくった。セットアッパーはヒギンスを除いて信頼に足るとは言えなかったが、中嶋監督は「今使える投手」を辛抱強く起用していた。
来季、実質的に2年目ともいえる杉本、宮城がライバルチームのマークも厳しくなる中で、今年と同じ活躍ができるかどうかについてはやや疑念がある。ヒギンスが抜ける救援陣も一抹の不安がある。
そして山本由伸だ。今季、沢村賞を受賞したが、レギュラーシーズンで2911球、さらにCSでは126球完封、日本シリーズでは6回112球、9回141球と大車輪の活躍だった。合計3290球を投げた影響が、翌年どういう形で出るか。
オリックスは来季、当然優勝候補の一角ではあろうが、余りにも伸びしろが大きかった分、下位に逆戻りする危険性もはらんでいるという印象だ。<セBクラス編に続く>[了]
まぁ…
わかってはいたんですが、改めてこう数値で出されるとツラいものがありますな(;´∀`)
先発陣が軒並みマイナス評価。
10勝したおじまですら…(;・∀・)
野手もRC90超えがオギタカのみ。
チーム打率5位。
チーム防御率5位。
よく……2位になりましたね…(^▽^;)
この惨状で、優勝できなかったって、当たり前ですがな(;・∀・)
素直にいぐっさんと吉井コーチの手腕を誉めるべき(≧▽≦)
ちなみに、ヨシノブさん、PR44.97って…
早くメジャー行けばいいんじゃないかな(=゚ω゚)ノ
こんなもん、打てるワケないやろ(;´Д`)
というワケで。
年内最後の更新ですね(*´ω`*)
(11連勤4日目終了)
皆々様、よいお年をお迎えください(≧▽≦)ノ
今年も1年間ありがとうございました~~(´ω`*)
ヤクルトの日本一で幕を閉じた2021年のプロ野球。記録という観点から各球団の勝因と敗因、そして来季展望を占った(全4回)
2021年のパ・リーグはオリックスが前シーズンの最下位から劇的な優勝を飾り、ロッテも接戦を演じた。パ・リーグAクラスの3球団についてもデータに基づいて振り返っていこう。
なお打者のRCは打撃の総合指標、90を超えれば強打者、100を超えればMVP級とされる。また投手のPRはリーグ平均防御率に基づく指標。今季パ・リーグの平均防御率3.48を上回る防御率だとプラスになり、イニング数が多くなればその数値が高くなる。
楽天:大先発投手陣は十分に機能しなかったが……
<3位 東北楽天ゴールデンイーグルス>
66勝62敗15分 勝率.516 首位と5.5差
チーム打率.243(3位)チーム防御率3.40(4位)
・打線
1(遊)小深田大翔 97安3本21点5盗 率.248 RC43.90
2(一)鈴木大地 153安10本53点3盗 率.277 RC73.12
3(二)浅村栄斗 130安18本67点1盗 率.269 RC82.08
4(左)島内宏明 125安21本96点2盗 率.257 RC91.38
5(右)岡島豪郎 129安8本56点3盗 率.280 RC60.93
6(三)茂木栄五郎 106安14本53点6盗 率.259 RC60.7
7(内)渡邊佳明 27安1本7点0盗 率.273 RC11.09
8(捕)太田光 45安4本23点1盗 率.188 RC15.85
9(中)辰己涼介 84安10本32点6盗 率.225 RC43.50
・先発投手
岸孝之 25試9勝10敗149回 率3.44 PR0.66
田中将大 23試4勝9敗155.2回 率3.01 PR8.13
早川隆久 24試9勝7敗137.2回 率3.86 PR-5.81
則本昂大 23試11勝5敗144.2回 率3.17 PR4.98
瀧中瞭太 20試10勝5敗103.2回 率3.21 PR3.11
涌井秀章 21試6勝8敗96.1回 率5.04 PR-16.70
・救援投手
宋家豪 63試3勝3敗7S24H60.2回 率2.23 PR8.43
安樂智大 58試3勝3敗2S22H56.1回 率2.08 PR8.76
酒居知史 54試4勝3敗3S28H51.1回 率2.28 PR6.84
松井裕樹 43試0勝2敗24S0H43回 率0.63 PR13.62
森原康平 34試0勝0敗0S3H32.1回 率2.78 PR2.51
今年の楽天は、涌井秀章(2020年終了時点で144勝)、岸孝之(同132勝)、MLBから復帰した田中将大(同99勝)、則本昂大(同85勝)に加え、2020年ドラフトの目玉の1人だった早大出身の左腕・早川隆久という12球団で最も豪華な先発投手陣が売りだった。
この投手陣が順当に機能すれば優勝も夢ではないという感じだったが、物事はそううまくはいかない。涌井が6月19日を皮切りに3回も登録抹消、田中はベテランらしい円熟の投球を見せたものの打線の援護がなく4勝に終わった。則本11勝、岸と早川の9勝は良いにしても、2年目・瀧中瞭太の中盤以降の活躍がなければポストシーズン進出も覚束ない状況だった。
むしろ今季の楽天投手陣は、救援投手陣の活躍が目立った。
昨年途中に救援投手に戻った松井裕樹は、8月25日に太ももを故障するまでは、ずば抜けた活躍。松井の穴は宋家豪が埋め、安樂、酒居も手堅い活躍だった。
打線は、主軸の浅村栄斗が終始調子が上がらなかったが、島内宏明が勝負強さを発揮して打点王、1番に抜擢された小深田はやや物足りなかったが、2番鈴木大地、三塁にコンバートされた茂木栄五郎も長打が増え、岡島豪郎が久々に活躍するなど戦力的には底上げができた印象だ。
ただ、下位打線は他球団と比較してもやや見劣りがした。また外国人選手がほとんど働かなかったことも問題だろう。年末になって西川遥輝の獲得が伝えられたが、足がない打線のスピード化に期待がかかる。
今季、不運の塊だった田中将大は、来季には勝ち星が増えると思われるので、ポストシーズン進出の有力候補であることは間違いないところだ。
ロッテ:佐々木朗希ら若手の成長もあった試合巧者
<2位 千葉ロッテマリーンズ>
67勝57敗19分 勝率.540 首位と2.5差
チーム打率.239(5位)チーム防御率3.67(5位)
・打線
1(左)荻野貴司 169安10本45点24盗 率.296 RC92.49
2(右)マーティン 97安27本75点4盗 率.233 RC75.35
3(二)中村奨吾 143安9本67点12盗 率.283 RC86.02
4(一)レアード 127安29本95点0盗 率.262 RC74.06
5(DH)角中勝也 67安0本29点1盗 率.244 RC34.07
6(三)安田尚憲 85安8本55点0盗 率.242 RC43.03
7(右)岡大海 39安6本18点11盗 率.242 RC21.19
8(遊)藤岡裕大 110安3本37点10盗 率.255 RC48.97
9(捕)田村龍弘 32安0本14点1盗 率.235 RC14.88
・先発投手
小島和哉 24試10勝4敗146回 率3.76 PR-4.54
岩下大輝 23試8勝8敗120回 率4.43 PR-12.67
二木康太 22試5勝7敗117回 率4.38 PR-11.70
美馬学 21試6勝7敗115.1回 率4.92 PR-18.45
石川歩 12試6勝3敗80回 率3.38 PR0.89
・救援投手
益田直也 67試3勝6敗38S0H64.1回 率2.24 PR8.86
佐々木千隼 54試8勝1敗1S26H57回 率1.26 PR14.06
小野郁 49試0勝3敗0S8H51.2回 率3.48 PR0.00
ハーマン 45試1勝1敗0S24H43.1回 率5.19 PR-8.23
唐川侑己 38試4勝2敗0S22H36.1回 率2.72 PR3.07
国吉佑樹 25試2勝0敗2S17H25回 率1.44 PR5.67
2020年はチーム内でクラスターが発生しながらもチーム一丸となった踏ん張りで2位を死守した千葉ロッテ。今季も打率、防御率ともにリーグ5位という戦力ながら、井口資仁監督の采配も活きてオリックスと最後まで優勝争いを繰り広げた。
打線は、傑出した選手こそいなかったものの、1番荻野貴司、2番マーティン、3番中村奨吾、4番レアードという上位打線はつながりがよかった。特に荻野はスピードとパワーを兼ね備え、12球団でも屈指の「怖いリードオフマン」だった。
またチーム最強打者マーティンを2番に据え、バントから強攻策まで柔軟な打撃ができる中村を3番に置いたことで、様々なシチュエーションの攻撃ができた。それだけに、9月19日に自打球を足に当てて骨折したマーティンの勢いが止まったことで、終盤戦やや失速したのは残念だ。なお「第2の村上宗隆」の期待が高かった安田尚憲は今年も花が開ききらず。角中勝也など中軸選手の高齢化が進む中、若手の底上げは喫緊の課題だ。
救援陣が今季の活躍を維持できるかがカギ
投手陣は、先発陣はエース格の石川歩が5月に戦線離脱。9月まで復帰できなかったこともあり、弱体化した。それでもシーズン後半に左腕・小島が好投、そして何より満を持して投入した佐々木朗希が、期待にたがわぬ投球を見せたことで、来季に大きな期待を抱かせた。
苦しい先発陣を補って余りある活躍をしたのが救援投手陣だ。益田直也は苦しい局面もあったが最多セーブ、ハーマンは期待外れだったが、DeNAから移籍した国吉が剛速球でセットアッパーとして定着。佐々木千隼もしぶとい活躍だった。
来季は、佐々木朗希が開幕からローテに加わると考えられるため、先発陣が復活すると思われる。救援陣が今年と同程度の活躍ができれば、千葉ロッテは引き続き優勝戦線に踏みとどまるのではないだろうか。
オリックス:投打の柱が2本から4本に
<1位 オリックス・バファローズ>
70勝55敗18分 勝率.560
チーム打率.247(1位)チーム防御率3.31(2位)
・打線
1(中)福田周平 112安1本21点9盗 率.275 RC51.88
2(三)宗佑磨 131安9本42点8盗 率.272 RC61.96
3(左)吉田正尚 132安21本72点0盗 率.339 RC90.21
4(右)杉本裕太郎 144安32本83点3盗 率.301 RC93.5
5(DH)T-岡田 86安17本63点2盗 率.241 RC51.89
6(一)モヤ 81安13本47点1盗 率.229 RC31.49
7(二)安達了一 83安0本18点5盗 率.259 RC36.70
8(遊)紅林弘太郎 102安10本48点2盗 率.228 RC35.9
9(捕)伏見寅威 52安4本25点0盗 率.218 RC19.43
・先発投手
山本由伸 26試18勝5敗193.2回 率1.39 PR44.97
田嶋大樹 24試8勝8敗143.1回 率3.58 PR-1.59
宮城大弥 23試13勝4敗147回 率2.51 PR15.84
山崎福也 22試8勝10敗116.1回 率3.56 PR-1.03
増井浩俊 15試3勝6敗71回 率4.94 PR-11.52
山岡泰輔 12試3勝4敗69.1回 率3.89 PR-3.16
・救援投手
富山凌雅 51試2勝1敗0S20H46.1回 率2.72 PR3.91
ヒギンス 49試1勝2敗2S28H46.1回 率2.53 PR4.89
平野佳寿 46試1勝3敗29S3H43回 率2.30 PR5.64
山田修義 43試1勝0敗0S9H43.2回 率2.27 PR5.87
比嘉幹貴 32試1勝0敗0S11H20.1回 率1.77 PR3.86
2020年は最下位に終わったオリックスだが、ポテンシャルは高かった。首位打者の吉田正尚に防御率2位と最多奪三振の山本由伸と、投打に傑出した選手がいたからだ。
問題は「それ以外の選手」だったのだが――今季は打で杉本裕太郎、投で宮城大弥と、吉田正、山本に次ぐ投打の柱が生まれた。これによって、オリックスは最下位から一気にジャンプアップした。
子細に見れば、中嶋聡監督は、的確なコンバートを実施している。一つは外野の宗佑磨を三塁に回し、内野の福田周平を中堅に回したこと。経験不足を感じさせることもなくはなかったが、2人は新しいポジションを無難にこなすとともに、福田1番、宗2番という上位打線を形成した。強いチームはレギュラーが固定されているものだが、福田、宗、吉田正、杉本と上位打線が決まったことで、勝利へ向けてのストーリーができるようになった。
もう一つのコンバートは遊撃の安達了一を二塁に回し、その遊撃にまだ19歳の紅林弘太郎を抜擢したこと。かなり思い切った布陣だったが、紅林は特に後半から勝負強い打撃と守備範囲の広さでチームに貢献するようになった。今季は下位だったが、来季は中軸を打つ可能性もあるだろう。
来季も優勝候補の一角ではあろうが、一抹の不安もよぎる
吉田正尚が故障で2度戦線離脱した際は、杉本、紅林らが踏ん張った。また代打で渋い働きをしたアダム・ジョーンズは選手への良い影響も含めて特記しておくべきだろう。
投手陣は前半、まだ調子の上がっていなかった山本に代わって宮城がエース格で頑張った。後半は「無双」になった山本が引っ張り、この2人が優勝の最大の要因だった。残る先発投手陣はそれほどの成績ではなかったが、打線の援護もあって試合を作ることができた。
救援陣では、平野佳寿の復帰が大きかった。もともと「抜群のクローザー」ではなく、打たれながらもまとめていくタイプだったが、走者を出しても表情を変えない円熟の投球で試合を締めくくった。セットアッパーはヒギンスを除いて信頼に足るとは言えなかったが、中嶋監督は「今使える投手」を辛抱強く起用していた。
来季、実質的に2年目ともいえる杉本、宮城がライバルチームのマークも厳しくなる中で、今年と同じ活躍ができるかどうかについてはやや疑念がある。ヒギンスが抜ける救援陣も一抹の不安がある。
そして山本由伸だ。今季、沢村賞を受賞したが、レギュラーシーズンで2911球、さらにCSでは126球完封、日本シリーズでは6回112球、9回141球と大車輪の活躍だった。合計3290球を投げた影響が、翌年どういう形で出るか。
オリックスは来季、当然優勝候補の一角ではあろうが、余りにも伸びしろが大きかった分、下位に逆戻りする危険性もはらんでいるという印象だ。<セBクラス編に続く>[了]
まぁ…
わかってはいたんですが、改めてこう数値で出されるとツラいものがありますな(;´∀`)
先発陣が軒並みマイナス評価。
10勝したおじまですら…(;・∀・)
野手もRC90超えがオギタカのみ。
チーム打率5位。
チーム防御率5位。
よく……2位になりましたね…(^▽^;)
この惨状で、優勝できなかったって、当たり前ですがな(;・∀・)
素直にいぐっさんと吉井コーチの手腕を誉めるべき(≧▽≦)
ちなみに、ヨシノブさん、PR44.97って…
早くメジャー行けばいいんじゃないかな(=゚ω゚)ノ
こんなもん、打てるワケないやろ(;´Д`)
というワケで。
年内最後の更新ですね(*´ω`*)
(11連勤4日目終了)
皆々様、よいお年をお迎えください(≧▽≦)ノ
今年も1年間ありがとうございました~~(´ω`*)