地のスートとも呼ばれるペンタクル。彼女は、まさにふさわしい。
バラのアーチ、草の上の椅子、ゆったりとした緑のベール、野ウサギの姿も見える。
ペンタクルを持つ手も、首を傾ける仕草も、とても慈愛に満ち、
手にしたものは、かけがえのないものだと知っている。
では、逆位置のペンタクルのクイーンは何を告げているのだろう。
自分が手にしたものは、これまでずっと大切にしてきたもので、
かけがえのないものだ。
こうやって、自分が求められる姿で、自分の居場所だと信じていた場所に座り、
時間をかけて、大切なものを守り、見つめてきた。
ふと目を上げる。
自分は、ひょっとすると、ここに長く居すぎたのではないかと、思う。
自分には、これこそが守るもので、価値あるものだと思ってきたが、
本当にそうだったのだろうか。
ここは、あまりに心地いい。
このまま、大切なものを守り、慣れ親しんだこの場所で、
ゆっくりと時間を積み重ねていくのだと信じていたのに、
なぜだろう。
違うような気がする。
なぜだか、足元が崩れるような気がする。
自分は、本当は、何も見えていなかったのではないか。
これこそが価値あるものだと信じることで、
外の世界を見ることを避けていたのではないか。
この場所こそが自分の居場所だと信じることで、
心のどこかにある不安から逃げていたのではないか。
この、頭をよぎり始めた疑問が
本当にあなたを変えるには、まだ時間がかかるだろう。
でも、何かが変わり始める。
何かが変わり、地が揺らぎ、価値観が転換したときこそ、
あなたが本当に価値を見出すべきものが見え始める。
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