今日もまた冷たい雨が・・・
でも この雨が上がれば春が近づいています。
啓蟄も過ぎても虫たちはまだ見ませんが
今朝、鴬の初音を聞きました。
米沢の山崎世紀さんから着物と帯が届きました。
じざいや好みの 紫根と茜、そしてそれに似合う月見草や刈安の帯。
山崎さんの作品ははっと目を惹く華やかさはありませんが、
丹念な仕事の中から滲み出るような奥深い美しさがあります。
玉繭の座繰り糸を使った、軽くしなやかな生地を織ることから始め、そ
の生地を板締めや縫い絞りの技法で柄付けし、堅牢度の高い草木で染上げます。
山崎さんの思いは
「失われゆく”古きよきもの”を洗練して、後世に伝えたい。
この途方もなく大きな、自ら課したテーマに押し潰されながら、
雪深い、みちのく米沢に季節の移るのも忘れていた。
見た目だけ美しい物がもてはやされる中、この”絞り”という原始的な手法に、
草や木や、花の香りがしみこんだ、つたない作品がどれ程の意味を持つというのか。
月見草・泡立草・茜・バラ・紫根・栗・くるみ・紅花・枯すすき・ふきのとう・・・・。
花の命を絶やすのはむごいけど、せめて、絞りを解いたその瞬間に、
米沢の四季と成って永遠に生きながらえてほしい。」
絞りというのは解くまでその染上りの姿が判りません。
覚悟と慈愛に包まれた布は絞りを解かれた時、新しい命を吹き込まれるのです。
まずは一部をご紹介します。
紫根染の経涌絞り。生地を縦に折り畳んで 経涌のラインに縫い絞ります。
帯は城間栄順紅型。
月見草染の蛍絞り。生地を市松崩しの地紋にして
「来年のオリンピックのマークをイメージしてみたんだ」と笑う山崎さんです。
帯は山本由季さん。
この週末、ぜひ見にいらしてください。
座繰り糸のしなやかに強い生地だからこそ表現できる絞り染です。
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