都内に出張があったのでついでに箱根の様子を見に明神ヶ岳(1169m)に登ってみました.
箱根カルデラは長径10km 短径8km ほどあり大島一周道路で囲まれた範囲くらいの面積があります.明神ヶ岳はその古期外輪山の北東側にあるピークのひとつです.
大雄山から最乗寺(道了尊)までバスで行き登山道に入りました.取り付き点は標高350m程ですので比高は820mになります.
湯本からではなく外輪山の外側からのアプローチになりますので大島に例えると元町の桟橋から三原外輪山を目指すイメージになります.幸い天候に恵まれ薄いモヤ越しながら4km隔てた大涌谷から吹きあがる蒸気を遠望することができました.
登山中は数分おきにエレベータに乗った時のような内耳への圧力を感じました.はじめのうちは寝不足による体調不良が原因と思っていたのですが他の登山者も同じタイミングで異変を口にすることから,これが空振であることに気付きました.28年前の三原山噴火の際5日目頃から溶岩プール内の巨大な泡がはぜる事によって衝撃波のドームが音速で拡大する現象を目撃し空振を何度も経験したのにすぐに気付かなかったのは迂闊でした.空振は定常的な蒸気の噴出では発生しないのではないか.定義がさだかではないのですが,瞬間的に大量の噴気(蒸気)が吹き出る現象は水蒸気噴火とは呼ばないのでしょうか.それとも諸般の事情でそう呼ばないのかしらん.
ただし,様子を遠望した限りでは活発な蒸気の発生は現認できるものの,その場所は限定的で湯本まで閑散とするのは明らかな過剰反応だと思われました.箱根が好きで何度も来ていますが定休日(木曜が多い)でもないのに閉店や終業の早い店が続出の現状はとても残念に思います.(下山後に寄った宮城野の日帰り温泉も平日の営業時間を短縮していました)
逆に箱根ファンには適度に空いている今が遊びに行くチャンスかもしれません.噴火活動がどの程度続くかは見当も付きませんが,火山あっての箱根でもあります.地元の方々が風評にめげず頑張ってほしいと思いました.
登山中の他の写真はこちら↓
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.851589821596467.1073741884.100002363704378&type=1&l=d9012c01c7>
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