先週新島のレピータをメンテナンスに行った折に現地局からいただいたFT-107をレストア中です.
「QRTした某OMからのもらい物で電源投入したらモクモクケムリが出た.手に負えないので持って行って」と言われ,断ると不燃ごみになるのでサルベージしてきた物です.長年放置されていたものらしく複数の故障箇所があり楽しませてもらっています.
この機種の発売は79年8月です.固体化されていますがHF機のゼネカバ受信が当たり前となる寸前の世代にあたりWARCバンドがないところから初期タイプのようです.
前面パネルの色はグレーですが107にはホワイトバージョンがありタレントの大村崑氏(exJH3AHQ)のシャックに鎮座する姿が雑誌のグラビアに掲載されたことがあります.
発煙の原因は終段の電源ラインに接続された複数(3コ)のタンタルコンデンサがレアショートを起こしたためでした.このままで電源を投入するとDC IN端子でショート状態となるためクダンのタンタルを基盤から切り離して様子を見たところ送受信できるようになりました.
いろいろいじってみると発売時鳴り物入りだったアナログVFOの周波数を記憶するオプションメモリはないもののCWナローフィルタは実装されておりピークフィルタやノッチも動作するので電信運用にはまだ充分の性能がありそうです.
シメシメと思いながら電鍵をつないでセミブレークイン動作させると何回かの送/受信を繰り返した後に送信状態で固定してしまいます.SSBでVOX動作させても同一現象が起きます.昨晩までにDELAY回路周辺のコンデンサを交換してみましたが変化なし.このリグのVOX制御にはNANDゲート4個入りの14011というCMOS論理ICが使用されています.次はこれを交換してみたいのですが,あいにく74シリーズしか手持ちがありません.次回の上京ではアキバ詣が必須となりました.
ところでこのリグはFT-101の流れを組んでいるだけにユニット化された各基盤はマザーボードにスキマ無く垂直に挿入されており切り分けや動作時の電圧測定がやりにくいことこの上ありません.そんなニーズのためにプロ機器の場合は「引き出しパネル」というオプションがあるのですがこのリグの場合存在するとしてもメーカーや販売店のSS部門にあるだけと思われます.今回修理を手がけてみてユニット化はアマチュアが内部に手を入れて楽しむのにははなはだ都合の悪い実装方法であることを実感しました.
「QRTした某OMからのもらい物で電源投入したらモクモクケムリが出た.手に負えないので持って行って」と言われ,断ると不燃ごみになるのでサルベージしてきた物です.長年放置されていたものらしく複数の故障箇所があり楽しませてもらっています.
この機種の発売は79年8月です.固体化されていますがHF機のゼネカバ受信が当たり前となる寸前の世代にあたりWARCバンドがないところから初期タイプのようです.
前面パネルの色はグレーですが107にはホワイトバージョンがありタレントの大村崑氏(exJH3AHQ)のシャックに鎮座する姿が雑誌のグラビアに掲載されたことがあります.
発煙の原因は終段の電源ラインに接続された複数(3コ)のタンタルコンデンサがレアショートを起こしたためでした.このままで電源を投入するとDC IN端子でショート状態となるためクダンのタンタルを基盤から切り離して様子を見たところ送受信できるようになりました.
いろいろいじってみると発売時鳴り物入りだったアナログVFOの周波数を記憶するオプションメモリはないもののCWナローフィルタは実装されておりピークフィルタやノッチも動作するので電信運用にはまだ充分の性能がありそうです.
シメシメと思いながら電鍵をつないでセミブレークイン動作させると何回かの送/受信を繰り返した後に送信状態で固定してしまいます.SSBでVOX動作させても同一現象が起きます.昨晩までにDELAY回路周辺のコンデンサを交換してみましたが変化なし.このリグのVOX制御にはNANDゲート4個入りの14011というCMOS論理ICが使用されています.次はこれを交換してみたいのですが,あいにく74シリーズしか手持ちがありません.次回の上京ではアキバ詣が必須となりました.
ところでこのリグはFT-101の流れを組んでいるだけにユニット化された各基盤はマザーボードにスキマ無く垂直に挿入されており切り分けや動作時の電圧測定がやりにくいことこの上ありません.そんなニーズのためにプロ機器の場合は「引き出しパネル」というオプションがあるのですがこのリグの場合存在するとしてもメーカーや販売店のSS部門にあるだけと思われます.今回修理を手がけてみてユニット化はアマチュアが内部に手を入れて楽しむのにははなはだ都合の悪い実装方法であることを実感しました.
こん○○は.
FT-107の中でも特に白バージョンは発売当時斬新なカラーリングで当時のハムはだれでも一度はあこがれた機種ではないかと思われます.
オールトラ化リグとはいえ30年余の歳月は部品の劣化をまぬがれること叶わずアチコチに支障を抱えているようです.特にタンタルコンデンサのVCCラインへの採用はこのコンデンサが劣化したときにショートモードでお釈迦になることを知る技術者ならやるべきではなかったのではないかと愚考します.デカップリング用でしたがLOWバンドで動作させてみた限りでは,なくても発振は生じないようです.終段ユニット内のパンクしたものは取り外しましたが他にもまだついていますのでその内にまたパンクするのではないかと思います^_^;
本文にあるとおり拙シャックに入院中の107はタンタルコン破裂以外にIFユニットに故障を抱えていましたが幸いオークションで同一バージョンの該当パネルを廉価で入手できたため,交換して回復しました.レストアを楽しむという立場からすれば邪道ですがとりあえず正常動作するようになりました.交換の際マザーボードとの嵌合部分や半固定VRなどを接点洗浄したところ接触不良に対してかなり効果があったようです.なにしろどちらも30年物のユニットですので.
レストア後の試運転としてオンエアしてみたいところですが,10平米に満たない拙シャックはJST-135・TS-830Sはじめ軍用機や真空管ラジオで足の踏み場も無い状態.簡単にセッティングしてQRVとはいかない状況となっております.いつまでも手元においてあげられる広さではないですが,手放す前に一度は電波を出してあげたいと思っています.
なお,取説は英文ですが,下記のURLにあります.
http://pdf.textfiles.com/manuals/SCANNERS-S-Z/Yaesu-FT-107M%20Instruction%20Manual.pdf
info@homer.pgw.jp