沖縄の某トンネルで、フォームドリリング
(気泡削孔)によるドリルジャンボの掘削
試験を行いました。
目的は、軟弱かつ粘土っぽい泥岩質の地盤の
トンネル掘削をいかに水を減らしてジャンボ
で削孔できるか?でした。
削孔する水量を減らすことで、脆弱化やはく落
・崩壊・膨張・変位等を抑制することができ、
安全にトンネル掘削が行えます。
従来の洗濯水のような気泡削孔ではなく、シェ
ービングクリームや生クリーム状の泡で削孔
致しました。発泡設備も1~2t車上で積載出来
るように工夫し、2ブームジャンボ用の量をまか
なえるようにしました。
削孔水は、従来の1/15~1/20の水量に減量でき
ました。
(例:1ブーム当り80ℓ/分→5ℓ/分程度に減水)
気泡にて削孔後は、切羽にてスライム(掘り粉)と
一緒に孔から排出された気泡に消泡材を散布する
ことで、気泡が消泡し、濁水プラントや排水設備
を通して環境に影響を与えないかを確認しました。
今までは、地質調査やグラウンドアンカー工法の
施工時に、軟弱かつ膨張性のある地山で、水を
使うと孔壁が自立しない場合や、水を使うとコア
が流出して採取できない場合、アンカー定着部や
自由長部の地質が膨張して、アンカー材が正常に
定着出来ない場合に気泡削孔を使用していました。
今回は今までの気泡削孔技術を統合して、2ブーム
ジャンボ用に改良、適応させたものです。
また、起泡材も削孔用に地質に合わせて配合調整
出来、生クリーム状に良質に発泡できる材料と
しました。
これからは水を大量に使うと崩壊・崩落しやすい
地質の山や、膨張しやすい地質や変位量の多い
地質の山を出来うる限り、水を使わないことで
抑制していける工法です。
お問い合わせは、
新日本エンジア㈱の山下 覚まで。