かへる 東の国探訪記

何かと話題のぐんうま県在住の『かへる』の某国中心の旅行記&趣味のフィギュアスケートの話題など

アーセナル

2015-11-15 11:15:47 | 旅行
ホテル最寄り駅から地下鉄U4に乗り、何度目だろうかのカールスプラッツまで行く
地上に出て、これまた何度目だろうかのオーパー(Oper)前の停留場まで行く
トラムDに乗る。
この乗り継ぎは、前年にベルヴェデーレ宮殿まで行ったのと同じ乗り継ぎである。
トラムは裏通りのような細い道を通る。
左手にベルヴェデーレ宮殿が見える。

宮殿前の停留場を過ぎた、次のQuartier Belvedereで降りる。
降りた場所は、大きな道が交差するところだ。
Quartier(クヴァルティーア)とは、墺国やスイスでは『街区』という意味である。

右側を見ると、大がかりな工事が行われている。
それは、建設中(当時)のウィーン中央駅である。
完成は2014年11月か12月になるとのことだ。
これが完成すれば、グラーツやクラーゲンフェルト方面からの列車はここに停車することになる。

左側には大きな公園がある。
iPhoneに保存してきた地図を見る限りでは、目指す場所は公園などを表す緑色の中にある。
公園内を通った方が近く、なおかつ涼しそうだが、
わたしのことだから道に迷う危険性大である。
ここは、わかりやすい大きな道沿いを歩くことにする。

先ほどまで乗ってきたトラムの線路は、中央駅に向かって直角に曲がっている。
地図を見ると、駅の先でループ状の線路を通って折り返し運転するようになっている。
わたしが歩いている通りには、バス69A番が通っている
停留所もあるが、どこに行くかわからない。
この道はアーセナル通りというそうだが、日差しを遮るものが何もなく、暑い。
左側をちらりと見ると、公園に向かう道は並木道なので涼しそうだ。
iPhoneでナビを起動させると、目的地まで歩いて10分ほどと出るのでそのまま歩く

10分くらい歩くと、左前方に倉庫らしき建物が見える。
ナビにはArsenalと書いてある。
左に曲がると、そこはレンガ色の建物の密集地帯である。
このような看板がある。


アーセナルと聞くと、イングランドのサッカーチームを連想してしまうが、
ドイツ語でも英語でも『武器庫』の意味である。
このあたりは、ハプスブルク帝国の末期に建てられた武器庫だった場所だ。
あちらこちらがレンガ色の重厚なたたずまいの中に、このように夏の花が咲いている。


倉庫群の中の道を歩いて行くことにする。



5日目の朝

2015-11-14 19:54:20 | 旅行
8月3日、日曜日
朝6時半に起床する
着替えと洗顔を済ませて、7時半に朝食会場に行く。
日曜日のせいか、前日よりも混んでいるが、席をすぐに用意してもらえた。
パン(ゼンメルとキプフェール)にハム、チーズ
シリアル+ヨーグルト、オレンジジュース、コーヒーと
前の日とあまり変わらないものを食べる。

部屋に戻り、テレビを見ながらこの日の行き先を考える。
午後は、自然史博物館の『屋根の上ツアー』が3時からある(予約ではなく、当日受付)。
その後、夕食の予約を6時に入れてある。
午前中はどこに行くか、まだ決めていない。

ORF1は、早朝は子ども番組とドラマを放送している。
コマーシャルは全編ドイツ語なので何を言っているかほとんどわからないが、
菓子メーカーManner(マンナー)の新製品のCFは面白い。
創始者の息子2人が仲違いをして、製造工場も2つに分裂する。
片方はクリームを絞る向きを左巻きに、もう片方は対抗して右巻きにする。
外観と味は全く同じである。
あなたが手にしている○○は、どっち?というような内容だ。

ORF2は、9時までは風景ビデオ(+天気予報)である。
ニュース専門のW24でも、日曜日の朝はニュースではなく風景ビデオのようだ。
しかし、よくみるとその番組は、ウィーン市内を走るトラムの旅である。
40番台のトラム(番号をちゃんと覚えていない)は、郊外へと向かう。
トラムの走る道はごく普通の片側1車線で、道の両側には商店や民家が並んでいる。
地方の町といった感じの風景だが、どうもウィーン市内であるようだ。
ずっと見ているうちに、どれでもいいからトラムに乗って、郊外まで脚を延ばしてみたくなる。
地図で路線を確かめてみようか、と思ったところで、今日が日曜日であることに気づく。
日曜日は、飲食店と空港や駅の構内の店舗を除く、ほとんどの商店が休みなのである。
テレビの画面には、路線沿いにある小さなスーパーが映っているが、
こうした店もまた日曜日は定休日である。
郊外への小旅行をあきらめることにする

午前中どこに行こうかと思いながらガイドブックをめくると、あるページで手が止まる。
そこは、リンク外側のおもな見どころを紹介しているページである。
大きくページを割いて掲載されているのは、シェーンブルン宮殿(さすが世界遺産)で、
ベルヴェデーレ宮殿やプラーターなどが載っている。
わたしの目を引いたのは、とある博物館である。
編集部おすすめを表す星印は3個中1個しかついていないが、展示してあるものは非常に興味深い。
ガイドブックの地図では端の方に載っていて、場所がわかりやすいとは言えない。
そこで、前日買ったウィーン市街地図帳を取り出す。
リンクの南側、かなり下ったところにその場所はある。
一応念のために、地図のその場所をiPhoneのカメラで撮る

午前中を過ごす場所も決まり、9時半に出かけることにする

驚愕の味

2015-11-13 21:19:11 | 旅行
ホテルに戻って、すぐにシャワーを浴びる。
その後は日記をつけたり、テレビを見たりしながら過ごす。

食事が早かったせいか、夜9時を回ると、やはり小腹が空いてきた。
前日買ってきたが手つかずの果物があるのを思い出す。
冷蔵庫を開けて取り出す。


パッケージに書いてある文言からすると、
どうやらこの果物は墺国(ザルツブルク)で生産されたものらしい。
パッケージを開けると、透明なトレーに入った果物が出てくる。
大きめの葡萄(巨峰?)1粒くらいの大きさで、
赤と黄緑色の混ざった色だ。
果実には短い毛のようなものも生えている。

1粒口に入れてかじると、
酸っぱい
そして渋い
わたしの表情の変化を表すのに、まさにこの絵文字がふさわしい→

なんだこの味は?と思いつつも、旅先での貴重なビタミン源と考え、食べる
その後に食べた(これまた昨日の食べ残しの)ドラジェケクシの甘さが身にしみる


追記:帰国後にパッケージの文字を辞書で調べてみたら、
Stachelbeereとは、セイヨウスグリのことであった。
さらにWikipedia様で調べると、「甘い果実うんぬん」と書いてあるのを見つけ、驚愕する。
わたしの食べたものはハズレだったのか、それとも熟していない実だったのか
なお、セイヨウスグリはヨーロッパで広く栽培され、生食よりはジャムなどに加工することが多いそうである。

参考:https://de.wikipedia.org/wiki/Stachelbeere

ホテルまでの帰り道

2015-11-12 21:24:56 | 旅行
レストランを出て、トラム乗り場まで歩く。
途中(先ほどバスを降りた場所近く)に書店があるので覗いてみる。
店頭には語学本が平積みされている。
日本語-ドイツ語の本は、ドイツ人や墺国人が日本語を勉強するための本のようで、
絵や写真のたくさん入った本である。
買えば良かったと何度目かの後悔を今もしている。

トラム乗り場の向こうに見えるのは、ヴォティーフ教会である。

その背後に広がるのは、夏の空と雲である。
ヨーロッパの午後3時台は、日本の真昼のような明るさだ。

トラム乗り場ショッテントーア・ウニヴェルズィテートから見たヴォティーフ教会がこちら。

こうして見ると、白い建物だということがわかる。
ここも修復中であるようだ。

このトラム乗り場は複数の路線が乗り入れている。
わたしはオーパー(オペラ座)まで行きたいので、Dか1番に乗らなければいけない。
どの路線が来るかは、ホーム上の電光掲示板に出るのでわかる。
このカーブしている線路を走るのは、郊外に向かう路線だと思われる。


1番が来たので乗り込む。
前から気になってはいたのだが、トラム内では何やら数字の入った車内放送が流れる。
それは停留場の直前で流れる。
気をつけて聞き耳をたてると、「4A」とか「41」とかが聞き取れる(もちろんドイツ語の放送)。
これらは次に停まる停留場で乗り換えることのできるバスやトラムの路線番号だとわかる。
Aの付いているのがバスで、数字のみはトラムである。

オーパーでトラムを降りて、カールスプラッツ駅(地下鉄)まで歩く。
地下鉄U4で2駅先が、ホテル最寄り駅である。
さすがに今度は迷わずにホテルに着く。

念願のグーラシュ

2015-11-11 22:18:42 | 旅行
バスを降りた場所のすぐ近くにZum Leopold(ツム・ロイポルト)がある。
前年も食事をとった店である。
あの時は店の入口がわからなくて、ビアバーの方から入ってしまったが、
今回は迷わずテラス席から入る。

案内された席は、前年と全く同じ場所である。
英語メニューを渡されるが、メインはもう決めてある。

旅行前に読んだ若者向けガイドブックには、『ウィーンの2大肉料理』と題したページがあった。
そこには、グーラシュとターフェルシュピッツが紹介されていた。
グーラシュとは、牛肉をパプリカで煮込んだスープで、もとはハンガリー料理だったものだ。
写真を見た限りでは、スープというよりもビーフシチューに近い。
ウィーンのグーラシュは、本家よりもパプリカの辛味が抑えめだそうだ。
グーラシュの名店は3つ紹介されていて、
そのうちの1つは先ほど通り過ぎたカフェ・ツェントラルだ。
ここツム・ロイポルトでは『フィアカーグラーシュ』を食べることができる。
この料理名の由来は、フィアカー(馬車)の御者が注文したボリューム満点のグーラシュということらしい。
当然、フィアカーグラーシュとラズベリーソーダを頼む。
(注:ガイドブックによって、表記がグラーシュになったりグーラシュになったりする。
ハンガリー風の発音は後者だ)

ラズベリーソーダが先に来る。


続いて、フィアカーグラーシュが出てくる。

大きめの牛肉が3個のスープの上に
クネーデル(パンで作っただんご)、ソーセージ(なぜかカニさんカット)、目玉焼き、ピクルスがのっている。
付け合わせのパンはカイザーゼンメルである。
昨年のシュニッツェルもそうだったが、グーラシュも美味しい
次回ウィーンを訪れる際も、また食事をとりに来てしまいそうである。

大満足の昼食兼夕食を終えて、ホテルに戻ることにする。