Action is my middle name ~かいなってぃーのMorrisseyブログ

かいなってぃーのMorrissey・The Smithsに関するよしなしごと。

Miserable Lie

2024-10-25 16:53:39 | ザ・スミス歌詞/The Smiths
Miserable Lie 
“The Smiths”(1984)収録
 
ファーストの3曲目。私がスミスで一番好きな曲である。
 
なぜ好きか。
 
中学生の時に入った日本の公式スミスファンクラブの会長さんが「1番好きな曲」にあげていたので、「へぇー」と思って、そっか、これを好きな曲として挙げるのは玄人だわ、と真似、以来本当に1番好きになってしまった。
 
私の後世まで続く、「速い、変拍子、歌詞が詩で叫ぶ」好きの原点である。
 
この歌に出てくる、モリッシーもほんの一時期フラットを間借りしていたマンチェスターのワーリー・レンジに憧れて、20歳の時行ってしまった。
 
道を聞いた地元のおにいさんに「憧れていくようなとこじゃないンだが…」と言われたけど。その時の写真↓
 
 
ジャーナリストのニック・ケントはこの歌を、モリッシーの親友でありルーダスのシンガーであるリンダー・スターリングとの別れを歌った説を挙げている。確かにリンダーはワーリー・レンジに住んでいた。自伝でモリッシーは、
 
「ワーリーレンジの名フィールドロードの35番にふろうのように住んでいて、よっぽどしつこい人間でなければそこにはたどり着けなかった」
 
と書いている。でも、彼女は当時、バズコックスのハワード・ディヴォートと同棲していたし、べつに「恋愛対象」ではなかったはず…。彼女に憧れていたのは確かで、自伝にも、
 
「マンチェスターの音楽シーンは、暗い男性性によって脈々と受け継がれてきた~しかしリンダーは女性には許されない夢のハンターとして、ひとりで道を切り拓いた」
 
と書いていた。愛とリスペクトが感じられ、またリンダーとはずっとチーム友達であり、その関係に「みじめな嘘」感はない。ので、ケント説は違う気がする。歌詞に出てくる“Into the depths of the criminal world, I followed her”の“her”は、僕の「花のような人生を壊した相手」ではなく、この歌が女性を対象にしているとは限らないのではないか?
 
で、この歌のテーマは、先に“Reel Around The Fountain”の歌詞についてで書いた、「他者と肉体関係を持ち、子どもの純粋さを喪失すること」に他ならないと思う。山口百恵的愛の覚醒&渇望を抱き「おとな」の階段のぼったものの、
 
愛なんてみじめな嘘
君は僕の花のような人生を壊した
一度や二度ではない
君は僕の純粋な心を堕落させた
一度や二度ではない
 
と、早々に諦め&混乱。仕舞には、誰も僕を見ないと被害妄想になり、半狂乱でアドバイスを求めている。モリッシーは、アドバイスなんてされても聞く耳もないはずなのでよほどの混乱である。
 
まったく求められてないけど、私から何かアドバイスできるなら…花のような人生も純粋な心も、自分が思っていただけ。人に壊されたんじゃない、自分が壊れたと思ってるだけ…。壊されちゃいけないものは、自分でコントロールしなきゃいけない、肉体の悪魔に隙を突かれてはダメ!!そしてお互いの「愛と肉欲、時々情け」をいっしょくたに考えちゃダメ!!
 
…なんて53歳なので思うんであって、もちろん初めて聴いた時は思うわけもなく、私も「おおーそうだ、そうだ。アドバイスが必要だわ~」と思ってた。テーマはなんかエロいこと?え?もしかしてBL??とか何もわかってない腐女子だったんだけど。昔はものを思わざりけり…って、え、もの?「僕は君のものを見て、君は僕のものを笑う」ってBL!?
 
ザ・スミスの初期の歌の歌詞にはこのように、「おとな」の階段のぼっての純粋性の喪失、精神と肉体への感覚の混乱をテーマにしたものが多い。比喩や揶揄も多くわかりにくいものもあるが掘り進んでいくと、ベースに敷いているテーマには共通項が多いと思う。なんとなく書いているのではなく、ザ・スミスそのものが、巨大な一編の叙事詩のようだ。そのモリッシーの一貫性に、改めて驚かされる。
 
 
みじめな嘘

じゃあ、さよなら 
君みたいな連中と一緒にいてくれよ
僕は僕の仲間といるから
僕らに逆らう何かがある
時間じゃないんだ、それは時間じゃない
だからさよなら、さよなら、さよなら、さよなら、さよなら

言うまでもないけど
君の気取らないところがどんなに好きか
ああ、でも舌を離してくれないか
少し高くすれば、うまくやれる
暗い夜がやってくる
君のユーモアも闇夜くらい暗い
僕は君のものを見て、君は僕のものを笑う
愛なんてみじめな嘘
君は僕の花のような人生を壊した
一度や二度ではない
君は僕の純粋な心を堕落させた
一度や二度ではない

吹きっさらしの神秘的な空気ならわかる
君の下着が見たいって意味だけど
その神秘的な空気ならわかる
君の下着を奪いたいって意味だけど
苦労と痛みの代償は何?
ワーリー・レンジに部屋を借りただけ
悩みと苦しみの代償って何?
ワーリー・レンジ

彼女の後を追った
犯罪の世界の深みへ

アドバイスが必要だ
アドバイスが必要だ

アドバイスが必要だ
アドバイスが要るんだ

僕を見た誰も、2度とこっちを見ない
誰も、2度と僕を見ない

全世界からすごい離れて後ろにいる

ああ、ああ、ああ

全世界のすごい後ろに
全世界からすごい離れて

ああ、ああ、ああ

君が行く時、僕も連れてって

アドバイスが要るんだ
僕にはアドバイスが必要だ

 

Miserable Lie

So, goodbye
Please stay with your own kind
And I'll stay with mine
There's something against us
It's not time, it's not time
So, goodbye, goodbye, goodbye, goodbye

I know I need hardly say
How much I love your casual way
Oh, but please put your tongue away
A little higher and we're well away
The dark nights are drawing in
And your humour is as black as them
I look at yours, you laugh at mine
And love is just a miserable lie
You have destroyed my flower-like life
Not once, twice
You have corrupt my innocent mind
Not once, twice
I know the wind-swept mystical air
It means I'd like to see your underwear
I recognise that mystical air
It means I'd like to seize your underwear
What do we get for our trouble and pain?
Just a rented room in Whalley Range
What do we get for our trouble and pain?
Whalley Range
Into the depths of the criminal world
I followed her

I need advice, I need advice
I need advice, I need advice
'Cause nobody ever looks at me twice
Nobody ever looks at me twice

I'm just a country-mile behind
The world
I'm just a country-mile behind
The whole world
Oh-oh-oh, oh
Oh-oh-oh, oh
Oh-oh-oh-oh, oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh, oh

I'm just a country-mile behind
The world
I'm just a country-mile behind
The whole world
Oh-oh-oh, oh
Oh-oh-oh, oh
Oh-oh-oh-oh, oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh, oh

Take me when you go, oh
Oh, oh, woo
Take me when you go, oh
Oh, oh, woo

I need advice, I need advice


You've Got Everything Now

2024-10-25 15:08:15 | ザ・スミス全歌詞
You've Got Everything Now 
“The Smiths”(1984)収録
 
ファーストの2曲目。
1983年、モリッシーが初めて受けたBBCラジオ1のDJデヴィッド・ジェンセンのラジオのインタビュー。
 
Morrissey - David Jensen Interview - BBC Session 26th June 1983
 
このインタビュー(ジョニーとの出会いなんかも語ってて初々しい)でこの歌に関して(上記音声10:00くらい)、
 
「これは学生だった頃の思い出。学校にいた頃自分はかなり進んでいた。卒業後、同級生の本当にバカな奴らは皆、ものすごい進歩を遂げていて、驚くほど大きな車とたくさんの金を持っているように見えた。私は決して来ないバスを常に待っているようだった。自分には頭脳はあっても、他には何もない感じに思った」
 
と、語っている。モリッシーの学校への恨みはすさまじい、教師、アホな同級生、石のようにまずい給食、そして灰色の校舎、建造物にまで及んでいる。そんなところで、モリッシーは頭は良く物知り、足も速い長距離走選手だったため、いわゆるスクールカースト上組ではないが「イケている」方であった。上記インタビューでも、「自分はかなり進んでいた」という自負があるので驚いた。しかも、「自分には頭脳はあっても」って威張ってるし…。
 
しかし、卒業後に職につかなかったために、下に見ていた奴らにどんどん負けていく。みんな自分より金持ちで、なんでも手に入れているように見える。しかしこの歌は石川啄木的「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ…」という悲嘆ではない。

「君が笑うのを見たことがある でも笑い声は聞いたことはない」
「じゃあ誰が金持ちで誰が貧乏? 僕には言えない」

と、思いっきり「おまえらいい気になんなよ」ソングである。このザコいシャバぞうども、「今、すべてを手に入れた」という物質的裕福さが、人生の勝ち負けを決めないのだ!イキんじゃねえぞと宣戦布告している。

モリッシーの「成功」に対する執着はすごいものである。あれほど凄い人なのだから、わが道を行きそうじゃん?ところがどっこい、常に他者を相対評価の対象とし、こだわり、その成功をとことん呪う。学校時代のバカ連中なんて、自分は夢が叶ってミュージシャンになったんだから放っておけばいいのに。「君の車の後ろに繋がれてるところを見られたい」ってどんだけ嫌味やねん。

昔聞いた時は、ちょっと緊縛的な、セクシャルな表現なのかと思ったけど、この車って、おバカ同級生が成功して買った驚くほど大きな車のことを指し、ド級の「嫌がらせ」を意味しているのではないか?モリッシーが後ろに繋がれてたら高級車も台無し…。

自伝では、友達だったア・サーテン・レイシオのサイモン・トッピングがNMEの表紙になったのを見て「1000回悲嘆死して森の中に横たわり絶命しようと思った」と書いており、1992年には“We Hate It When Our Friends Become Successful”という歌にまでしている。

1000回悲嘆死(苦笑笑)。私もよく人に大げさといわれるが、モリッシーの「盛り」にはかなわない。

 
君は今、すべてを手に入れた

楽しかったあの頃
僕は正しくて、君は間違ってた

古い灰色の学校を振り返れば
僕が勝ってて、君は負けたんだろう

でも君は今、すべてを手に入れた
君は今、すべてを手に入れている
そして僕は、人生をめちゃくちゃにしてしまった
ああ、僕の人生はなんてめちゃくちゃになったんだ

仕事になんて就いたことがない
だって、欲しくなかったから
君が笑うのを見たことがある
でも笑い声は聞いたことはない

じゃあ誰が金持ちで誰が貧乏?
僕には言えない

お母さんのひとり息子で必死野郎
でも僕は恋人が欲しいわけじゃない
ただ、君の車の後ろに繋がれてるところを見られたい

悲しく失われた友情?
うーん、あってるけど間違ってる
とこところで、僕は言ったことあるかな
君の顔は好きじゃなかった
でも君は今、すべてを手に入れた
君は今、すべてを手に入れている
そして僕は、人生をめちゃくちゃにしてしまった
ああ、僕の人生はなんてめちゃくちゃになったんだ

仕事になんて就いたことがない
だって、シャイすぎるから
君が笑うのを見たことがある
でも笑い声は聞いたことはない

じゃあ誰が金持ちで誰が貧乏?
僕には言えない

お母さんのひとり息子で必死野郎
でも僕は恋人が欲しいわけじゃない
ただ、君の車の後ろに繋がれてるところを見られたい
君の車の後ろに…
君の車の後ろに…

 

You've Got Everything Now

As merry as the days were long
I was right and you were long
back at the old grey school
I would win and you would lose

But you've got everything now
you've got everything now
and what a terrible mess I've made of my life
oh what a mess I've made of my life

No, I've never had a job
because I've never wanted one
I've seen you smile
but I've never really heard you laugh
so who is rich and who is poor?
I cannot say...

You are your Mother's only son
and you're a desperate one
but I don't want a lover
I just want to be seen
in the back of your car

A friendship sadly lost?
well, this is true
and yet, it's false
but did I ever tell you, by the way
I never did like your face

But you've got everything now
you've got everything now
and what a terrible mess I've made of my life
oh what a mess I've made of my life

No, I've never had a job
because I'm too shy
I've seen you smile
but I've never really heard you laugh
so who is rich and who is poor?
I cannot say...

You are your Mother's only son
and you're a desperate one
but I don't want a lover
I just want to be tied
to the back of your car
to the back of your car
to the back of your car
to the back of your car


Reel Around The Fountain

2024-10-25 14:15:41 | ザ・スミス歌詞/The Smiths
Reel Around The Fountain
“The Smiths”(1984)収録
 
ファーストの1曲目。この歌がスミスとの始まり、という人も多いのではないか。私もそうだ。このたゆたうようなメロディー声明のようなヴォイスに一発ノックアウトされた。13歳の私は日本語訳された歌詞カードを読んでもよくわからなかった。なんとなくエロティックなものは感じた。
 
「君が子どもを捕まえて年を取らせた」「噴水の周りを回ってパティオで叩いてくれ」などの歌詞から英国のタブロイド紙がこの歌を児童虐待の曲だと主張したため、BBCラジオは放送を拒否した。モリッシーは1986年にローリング・ストーンに対してこの曲は「無邪気さの喪失、他人と肉体関係を持つまでは、魂には子どものようなものがある」ということを歌っていたのだと、イラ立ちながら説明している。
 
それではこの歌の歌詞は、「他者と肉体関係を持ち、子どもの純粋さを喪失すること」がテーマなのかというと、そうは思えない。なぜならこの主人公が冒頭で語ろうとする物語とは、まだ起きていない物語。
 
控え目でない言い方をすれば「まだヤッていない」のである。
 
噴水の周りで、何も起きていない。言ってみれば「他者と肉体関係を持ち、子どもの純粋さを喪失することを夢見る」ことがテーマだ。
 
時制に気をつけて歌詞をよく見ると、この相手に関して人が「君」を「ほぼ死人」「ちょろい奴」と噂してたり、「ベッドで天国に連れてって」と主人公に絶対言わなかったのは過去のこと。その時主人公はどうだったか。それはわからないが肉体的には受け入れていない。
 
しかし、今、自分は“I'll take it now”“I wouldn't say no”と受け容れる準備ができたと言っている。これは覚醒であり準備完了の歌。山口百恵でいえば「青い果実」。
 
あなたが望むなら私何をされてもいいわ
いけない娘だと噂されてもいい
恋した時に からだの隅で
別の私が 眼を覚ますの
 
である。今、僕は眼を覚ました。こんな短いポップソングの中で時制は、過去現在未来と混在している。肉体関係を持ち、子どもの純粋=ヴァージニティを奪われることも辞さないほど「価値」を認めた相手に自分を奪い大人にしてくれという、渇望を歌っている。
 
なぜ噴水?「15分」の逢瀬?も気になるが、これは、アンジャッシュ渡部の多目的トイレ密会のような「お手軽」「ヤリ目」を意味しているのではないだろう。モリッシーは当代一の夢見る夢男であり、夢想ネタとなる美的ストックの量、着想の着火点の量が常人の域を超えている。
 
噴水、束の間の逢瀬、肉体的官能、そのネタ元は、フェリーニの『甘い生活』のこのシーンではないか。モリッシーが愛読し作詞のネタ元としても愛用していた、フェミニストの観点から映画を探求する“Popcorn Venus; women, movies & the American dream”(マージョリー・ローゼン)の中には女優アニタ・エクバーグが“reeling around the fountain”という言及があるそうだ。
 
La dolce Vita: Trevi Fountain.
 
偶然とは思えないと、“Mozipedia”のサイモン・ゴダードも書いている。モリッシーのクリエイティビティの噴水の周りを、我々もいつまでもまわり続ける。
 
 
噴水の周りをまわろう

物語を語る時が来た
君が子どもを捕まえて
年を取らせた話

物語を語る時が来た
君があの子を奪って
年を取らせた話
君のせいだ、彼は大人になった

噴水の周りをまわって
パティオで僕を叩いてくれ
今なら、受け入れるから

君と15分間一緒?
うーん、絶対断らないよ
ああ、みんなは君はほぼ死人って言ってたけど
間違って過ぎだったよね

君と一緒の15分
絶対断ったりしないから
ああ、みんな君はちょろいって言ってたけど
半分、合ってたかな
ああ、奴らは、半分は正しかった

物語を語る時が来た
君が子どもを捕まえて
年を取らせた話

物語を語る時が来た
君があの子を奪って
年を取らせた話
君のせいだ、彼は大人になった

噴水のまわりを回って
パティオで僕を叩いてくれ
今なら、受け入れるから

君と15分間一緒?
ああ、絶対断れないよ
みんなは君の価値がわかんないけど
ああ、僕にはわかるんだ

君と一緒の15分
拒むことなんてできない
みんなは君の価値なんてわかんないんだ
ああ、僕にはわかる
ああ、わかるんだ、僕には
ああ...

昨日の夜、君の夢を見て
ベッドから2回落ちたんだ
君は僕を捕まえて
蝶の標本みたいにピンで留められる
でも「君のベッドで天国に連れてって」
なんてこと、絶対に言わなかったよね
砂糖は2つでお願い
君は最高
でも僕もそうなんだ

ああ、噴水で会ってよ
パティオで押し倒して突いてくれ
ゆっくり受け入れるから
ああ...

君と15分間一緒?
ああ、絶対断れないよ
みんなは君の価値がわかんないけど
ああ、僕にはわかるんだ

君と一緒の15分
拒むことなんてできない
みんなは君の価値なんてわかんないんだ
ああ、僕にはわかる
わかるんだ、僕には
ああ...わかるんだ、僕には

 

Reel Around The Fountain

It's time the tale were told
Of how you took a child
And you made him old

It's time the tale were told
Of how you took a child
And you made him old
You made him old

Reel around the fountain
Slap me on the patio
I'll take it now
Oh...

Fifteen minutes with you
Well, I wouldn't say no
Oh, people said that you were virtually dead
And they were so wrong

Fifteen minutes with you
Oh, well, I wouldn't say no
Oh, people said that you were easily led
And they were half-right
Oh, they...oh, they were half-right, oh

It's time the tale were told
Of how you took a child
And you made him old
It's time that the tale were told
Of how you took a child
And you made him old
You made him old

Oh, reel around the fountain
Slap me on the patio
I'll take it now
Ah...oh...

Fifteen minutes with you
Oh, I wouldn't say no
Oh, people see no worth in you
Oh, but I do.
Fifteen minutes with you
Oh, I wouldn't say no
Oh, people see no worth in you
I do.
Oh, I...oh, I do
Oh...

I dreamt about you last night
And I fell out of bed twice
You can pin and mount me like a butterfly
But "take me to the haven of your bed"
Was something that you never said
Two lumps, please
You're the bee's knees
But so am I

Oh, meet me at the fountain
Shove me on the patio
I'll take it slowly
Oh...

Fifteen minutes with you
Oh, I wouldn't say no
Oh, people see no worth in you
Oh, but I do.
Fifteen minutes with you
Oh, no, I wouldn't say no
Oh, people see no worth in you
I do.
Oh, I...I do
Oh, I do
Oh, I do
Oh, I do


ザ・スミス/モリッシー全歌詞翻訳・解説

2024-10-25 10:52:26 | ザ・スミス/モリッシー全歌詞

子どもの頃、浅草寺から出てきた人達を母が「シャキョウの人たち」と言っていた。シャキョウとは、写経。子どもだった私は、もうお経はあるのになんで書き写すんだ?コピーでいいじゃん?と思い、なんでそんなことするのか聞くと母は、心が落ち着くのだと言っていた。また、ありがたい言葉を書くことで敬意を表すみたいな。


なんだそりゃと思ったが、その後中学生になりザ・スミスの歌詞を書き写しながら、その意味を知ることになる。
心が落ち着く、同時に熱いもので満たされる。


詞とは、詩とは、不思議だ。


たった短い言葉なのに、読むたびに自分の心の状態で受け止め方が変わる。何度も読んでいても、新たな意味や解釈を発見する。13歳で出会って約40年経つのに、モリッシーの歌詞に対する感情は変わる。

詞は変わっていないけど、私が変わっている。でもどんな自分にも、いつでも響く。


3年前、50歳を迎えた時に、死ぬまでにやりたいことは2つあると思った。そのひとつは、まだ終わってはいないけれど、8合目くらいには来た。そろそろふたつめのことを始めてもいい時期が来たと思った。


そのふたつめとは、モリッシー全40年のキャリアの全歌詞に向き合うことである。


歌詞翻訳、ではなく「向き合う」。今まで日本盤不随のものも含めて歌詞の翻訳はたくさんあるし、絶版だけど『モリッシー詩集』もある。今の時代、自動翻訳もあり、「日本語で読むこと」には誰も困らない。しかしモリッシーの歌詞は、シンプルなのに難解で、解釈も人それぞれであって、終わりがない。そして先述のように、自分の状態によって受け止め方も変わる。


そんなわけで、歌詞の研究と解釈を進めていこうと思った。それで「向き合う」と書いた。誰のためでもなく自分のために、写経スピリットで。

ザ・スミスの70曲と合わせ、ソロキャリアも入れて300曲以上…。死ぬまでの終わるかわからないけれど、少しずつ。時系列の順番通りではなく、ザ・スミスもソロも混ぜながらかも…ということで更新したものは随時お知らせします。


It's the 65th birthday of Morrissey, the greatest singer~「1984年」いろいろ

2024-05-22 21:40:57 | Morrissey News

本日は、モリッシーのお誕生日。このブログでモリッシーの誕生日祝い投稿をするのも、今年で12年目!!てことは、、、今の自分が、このブログを始めた時のモリッシーの年齢か(干支が同じの12歳違い)。もう、毎年言うことは同じなんだけど、自分も年をとってきたことも重なり、1回、1回の誕生日をお祝いできることの幸せの重みが増しております。

今年も心より…

お誕生日おめでとうございます!

そして昨年の東京公演より、半年なんですね。奇跡のような来日の「余波」はまだまだ続いており、こういう来日時の写真見るだけでニマニマしてしまいます。2023年11月28日の、たった1回の、たった数時間なのに、本当に心揺さぶるものは「量」的なものではないんですよね。数字とか関係ない。

こんなに特別なのに、当の本人には通り過ぎたことなのかな~なんて時々考えていたら大変嬉しい知らせが!!英国在住の、『評伝マルコム・マクラーレン』『ディファイング・グラヴィティ ジョーダンの物語』『服服服 音楽音楽音楽 ボーイズボーイズボーイズ』『ロンリー・ボーイ』などのそうそうたる御本の翻訳家川田倫代さんが、英国で、5月10日のダナ・ギレスピーのライブでモリッシーに会って!!50メートルもの距離を歩きながらご機嫌の本人としゃべって!!(これに関しては、日本語と英語で、詳しくレポートが上がっていましたが現在はアカウントに鍵がかかっており見れないのです)。そこで「私の日本にいる友人たちは去年あなたのコンサートに行ってとても感動していたようですよ」と伝えてくれたのです!!するとモリッシーは「ああ、11月のかい」とニッコリ。

「ああ、11月のかい」

って、覚えてるんだ、あれ、、、これを聞き、私は息苦しくなりました。なんて甘美な響き。

Nothing sounds as good as, "I remember that"
Like a bolt out from the blue, did you feel it too?
I remember that

「ああ、11月のかい 」って答えほど耳に心地良いものってない
ほんとに突然の衝撃だった、、、あなたもそう思った?
ああ、11月を覚えてる

…と、プリファブ・スプラウトの"I Remember That"を勝手に脳内でモリッシー返答バージョンに変えてうっとり祭りを繰り広げました。

盛り上げ役(に勝手にされた)Prefab Sprout さん“ I Remember That” ↓

ほんと、Michiyo-sanのこの出会い、そしてモリッシーの神対応が凄すぎて、彼女は前世でどんだけ徳を積んだのだろう??私もがんばらなきゃいけないけど、この世ではもう無理かもしれない、maybe in the next world, maybe in the next world, maybe in the next world...

そんなわけでこの時Michiyo-sanが一緒に撮ったモリッシーの写真は、ジョブライアスのTシャツを着てとても元気そうで、少しシュッとしていました。Morrissey-soloでその写真は見れます。

そしてよく考えたら今年は2024年。1984年のザ・スミスのファーストアルバム発売から40年なんですね。

『昭和40年男』6月号 (5/11発売 昭和映画特集)の 第2特集「俺たちの時間旅行 タイム・トラベル」のテーマがその1984年で、ザ・スミスが4ページ掲載!!ということで、インタビューしてもらい、今も続くスミス、モリッシーの力について語っておりますので、読んでみてください!

今号、ちょっとどうかしていて、、、1984年ザ・スミス特集、樋口毅宏さんの小山田圭吾氏インタビュー、編集後記…と1冊の中に、何回もモリッシーが出てくる神号です。

樋口さんの小山田さんインタビューの中で「モリッシーマニア」の人が出てきて、「ほうほう、マニアの方がねぇ」と思いながら読んでたら、私でしたwww

とは言えこのマニア、1984年はたかだか中1で、東京の主に浅草の空の下、ザ・スミスに、モリッシーに思いを馳せてた子どもです。

1984年に、その時すでに現場にいていろいろやってたかっこいい人の話の方が聴きたい!

そんな2人のトークショーが今週末の26日(日)にあります!!

その名も『ザ・スミス 1984年』。写真家のロミ・モリさんと音楽評論家保科好宏さんのトークショーです。まだお席はあるとのことです!お問い合わせは、ギャラリーかわまつさんへ。

5月24日より神保町のGALLERY KAWAMATSUさんにて開催されるザ・スミス ヴィジュアルアーカイブ展」のスペシャルイベントで、こちらの写真展では写真家ロミ・モリ秘蔵のフォトを中心に、当時のビジュアル、アートワーク、レアなアナログ盤なども展示されるそうです!全17枚の12インチシングル、6枚のアルバムアナログ盤など、入札制のオークション形式で展示発売。それぞれWEB掲載されているのでリンクから見てみてください。

楽しみです。またレポートもしたいと思います。

あ、今こんな情報も来た。。。

“Heaven Knows I'm Miserable Now”まで40周年て、、、キリがないじゃん!

記念してこちらのハードカバーが発売されるようです(250部限定)。キリないじゃん!!雑誌の表紙が硬いだけだよ??!

でも買うんだろう、おまえ?いっか、誕生日だし!!(っておまえのではない)

この前会ったザッパファンの方が「昨今は毎年周年記念」と言ってましたがこっちも毎年「キリないじゃん!!」と言うことになりそう。

でも!ツイッターでのお祝いメッセージにも書きましたが、人生いろんなことあるけど、モリッシーを好きなことでものすごくマシです。
また来年もお誕生日ブログを元気に書けるよう、生きます!!(モリッシーは元気だから心配ない)。

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