☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『女』(1948)

2014年03月25日 | 邦画(クラシック)
『女』(1948)

監督:木下惠介
キャスト:水戸光子、小澤栄太郎

【作品概要】
踊り子の女が、彼女につきまとうヤクザな男から逃れて再出発するまでを、箱根や熱海でのオール・ロケーションで描いた野心作。宿場町の火事を背景に、二人の駆け引きのサスペンスが最高潮に達するシークエンスは圧巻。 (東京フィルメックス公式サイトより)

【感想レビュー】
そうか、ロードムービーなのか…とハタと気付く。
こわいよう…とブルブルしながら観ました…。
『女』…は本当に怖いです…。

それでまた、水戸光子さんが素晴らしくて…‼
もう色んな感情がその顔に、その身体に表れます。
不安、心配、恐怖、ズルズルと男に流されてしまうもどかしさ、我慢、諦念、開き直り、恍惚、母性、愛情…。

グルグルします。グルグル

幾つものトンネルを通り抜ける度に、違う表情。違う心情…。

なんだ⁈『女』は自分に酔っているのか…?とだんだん思い始めたら…。

ラストに言い放った言葉は…やはりかと思いつつも、衝撃的。
台詞よりも、その顔の表情と精神性が…怖いよ…な作品でした

木下惠介監督作品も観なければ~



『はじまりのみち』(2013)

2014年03月25日 | 邦画(1990年以降)
『はじまりのみち』(2013)

監督:原恵一
木下惠介:加瀬亮
木下たま:田中裕子
便利屋:濱田岳
木下敏三:ユースケ・サンタマリア


【作品概要】
『河童のクゥと夏休み』など数々のアニメ作品で知られる原恵一監督が、初めて実写作品に挑戦した家族ドラマ。日本映画史に名を残す巨匠・木下惠介の実話を、映画『陸軍』製作時のエピソードを回想形式で盛り込みながら描く、母と子の物語(Movie Walkerより)。

【感想レビュー】
劇場を逃してしまいましたが、ようやく観ました

コミカルで軽妙なシーンも織り込まれていて、戦中の日本とはいえ、人間らしい心の交流が感じられる作品で良かったです。
田中裕子さん演じる母の顔を拭うシーン…。ここはもう…こみ上げるも何も、気付けばハラハラと泣いておりました…。
病床の母が見せる毅然とした美しさにだろうか…。
強気で我を通す次男坊が見せる優しさにだろうか…。
その母と息子の親子愛にだろうか。
それとも、木下惠介という映画監督の監督ゆえの性にだろうか。

いやいや、それらは結局後付けの理由で、観ている時はもう、ただただ気付けば涙していました。

そして、この感覚はどこか昨年観た『ペコロスの母に会いに行く』に似ているなぁと思いました。
映画を観ながら、笑ったり泣いたりに忙しいのに、どこか浄化されてスーッと心が洗われて行くような感覚

そういえば、ペコロスにも加瀬亮さんが出ていたなぁ。

『陸軍』観なければ‼