今週のサンデーで哀ちゃんがAPTXは「復活させた」発言に灰原クラスタの中で衝撃を受けておられる方もいらっしゃるようなので、私なりの見解をまとめてみたいと思います。
ことの性質上どうしてもネタバレが多数ありますので、読まれる方はご注意を。
APTXの目的については以前に「APTXとベル姐さん」というシリーズで考察をしていたのですが、その3でベル姐さんの立場からAPTXの目的を、その4で宮野夫婦が作っていた薬とシェリー様が研究していた薬についてそれぞれ考察しました。詳しくは読んでいただけると幸いですが、結論だけを端的に書きますと
・APTXは若返りを目的とした薬
・APTXプロジェクトにはAPTX4869とその解毒剤という二種類の薬が必要だった
ということです。
で、それを受けて今回の新事実を加味して考えていきます(その際には先日まとめた年表も参照していただけれるとわかりやすいかと。)
そもそもAPTXは未だ未完成だということは様々な証言から明らかになっています。そしてその研究を始めたのが宮野夫妻であることも今さら書くまでもないでしょう。
で、今回問題となっている哀ちゃんの発言、羽田浩司殺害に使われたというAPTXは
「私の父と母が作った薬…」
「私は焼け残った資料を掻き集めてその薬を復活させただけだから」
という部分です。
先述したAPTX考察の中でシェリー様の研究の対象はAPTXプロジェクトの後半部分を主に担当していたのでは、という推論をしました。さらにその時にも書いた様にベルツリー編の哀ちゃんのモノローグから
・シェリーはAPTXを完成させていなかったが、現時点で哀ちゃんは完成もしくはAPTX開発の真相に到達している
ということは明らかです。ということは少なくとも哀ちゃんというかシェリー様は組織にいた時点でAPTXプロジェクトを最も理解した人物だったということができます。
ここでシェリー様の組織での経歴を改めて振り返りますと
・両親(宮野夫妻)の研究を受け継いでいた
・組織が取り組んでいたら何らかのプロジェクト(APTXプロジェクト)に関わっていた
・その中でもかなりの重要ポストにいた
ということです。そこに今回さらに明らかになった事実として
・シェリー様が研究に関わった時、両親(宮野夫妻)の研究はすでに焼失していた
・宮野夫妻の作ったAPTXだけは組織は継続して使用していたが、シェリー様が研究を始めた時は薬そのものも枯渇していた
があります。
シェリー様がAPTXプロジェクトに関わる研究を進める上で自分で理論構築等を進める傍ら、当然必要となるのが焼失した以前の研究内容の復刻です。ただしそのためにあるのは断片的な資料に過ぎない訳ですから、これはただの復刻とはわけが違います。目的や効果等をきちんと理解した上で残された資料の意味を解析し、かつそれを正しく組み合わせていくということはある意味では新しい薬を作る以上にその研究について習熟していないと不可能です。
例えるならば焼けた料理の本から「肉じゃが」を再現するようなものです。材料や料理方法などがばらばらに残された状態で食べたことのない料理を再現したらどうなるのか?今、元祖「海軍の味:肉じゃが」を舞鶴と呉の港が争っていますが、どちらも微妙に違う事から結果は明らかだと思います。
つまり当然、復刻させた段階で「シェリー様版のAPTX」と「エレーナ版APTX」は似て非なるものであるということです。そういった意味から考えると物語の最初でジンが新一にAPTXを飲ませる時に
「組織が新開発した毒薬」や「人間に使うのは初めて」
という表現は別段、矛盾した表現ではないと思います。またその意味でシェリー様版APTXがエレーナ版とは違う結果、すなわち「幼児化」を引き起こしたことも理解できます。
ただ、これって事情を知っている人にとってシェリー様の功績はとてつもないわけですが、単に「APTXの被験者の結果まとめとけな」といわれたペーペーにはこの偉大さがわからないことは十分に考えられます。たとえばこのリストを作ったのがウォッカだとしたら「同じ薬なんだから一緒にしときゃいいだろ?」などと言ったのは容易に頷けるというものです。
ですからこれはtwitterにも書きましたが、
エレーナ版と違う結果が出てるんだから当然何が違うのかをシェリー様版の考案者として調査しなきゃいけない。だから工藤邸に行った。少なくともエレーナ版とは違う自分の薬を作ってるんだからってことで18巻に繋がってもそんなに矛盾はない
と思っています。ましてや復刻させた初めてのシェリー様版APTXで「死亡が確認できなかった」というのは非常に大きな意味を持ちます。おそらく次の被験者などがエレーナ版と同じ結果が出たので、組織としてはそれほど重要視しなかったのでしょうが、この事の意味が分かっている人間(例えばベル姐さん)などが無視できない事態としていることは原作に出ている通りです。
そんなわけで私としてはむしろ今回の「復刻」発言から
「なるほど一回復刻させてるんなら、そらある程度の解毒剤は簡単に作れるわな」って納得した(笑)
などと思っているわけですが何よりも今回の一連の発言の結論としては
燃え残った断片と薬のコンセプトだけで、それ復刻させるわ、さらにそれにアレンジ加えるわ、そこででたイレギュラー効果の解毒剤を作るわ、志保さんって正真正銘の天才じゃね?しかもこの人、まだ18歳なんだぜ?
と大変テンション上がっております。
そんわけでひょんなことから番外編となりました「APTXとベル姐さん」シリーズですが、私はあながちこれまでの過程とは矛盾していないと思っています。
そして今後の原作の新展開を楽しみに待ちたいとおもいます。
ことの性質上どうしてもネタバレが多数ありますので、読まれる方はご注意を。
APTXの目的については以前に「APTXとベル姐さん」というシリーズで考察をしていたのですが、その3でベル姐さんの立場からAPTXの目的を、その4で宮野夫婦が作っていた薬とシェリー様が研究していた薬についてそれぞれ考察しました。詳しくは読んでいただけると幸いですが、結論だけを端的に書きますと
・APTXは若返りを目的とした薬
・APTXプロジェクトにはAPTX4869とその解毒剤という二種類の薬が必要だった
ということです。
で、それを受けて今回の新事実を加味して考えていきます(その際には先日まとめた年表も参照していただけれるとわかりやすいかと。)
そもそもAPTXは未だ未完成だということは様々な証言から明らかになっています。そしてその研究を始めたのが宮野夫妻であることも今さら書くまでもないでしょう。
で、今回問題となっている哀ちゃんの発言、羽田浩司殺害に使われたというAPTXは
「私の父と母が作った薬…」
「私は焼け残った資料を掻き集めてその薬を復活させただけだから」
という部分です。
先述したAPTX考察の中でシェリー様の研究の対象はAPTXプロジェクトの後半部分を主に担当していたのでは、という推論をしました。さらにその時にも書いた様にベルツリー編の哀ちゃんのモノローグから
・シェリーはAPTXを完成させていなかったが、現時点で哀ちゃんは完成もしくはAPTX開発の真相に到達している
ということは明らかです。ということは少なくとも哀ちゃんというかシェリー様は組織にいた時点でAPTXプロジェクトを最も理解した人物だったということができます。
ここでシェリー様の組織での経歴を改めて振り返りますと
・両親(宮野夫妻)の研究を受け継いでいた
・組織が取り組んでいたら何らかのプロジェクト(APTXプロジェクト)に関わっていた
・その中でもかなりの重要ポストにいた
ということです。そこに今回さらに明らかになった事実として
・シェリー様が研究に関わった時、両親(宮野夫妻)の研究はすでに焼失していた
・宮野夫妻の作ったAPTXだけは組織は継続して使用していたが、シェリー様が研究を始めた時は薬そのものも枯渇していた
があります。
シェリー様がAPTXプロジェクトに関わる研究を進める上で自分で理論構築等を進める傍ら、当然必要となるのが焼失した以前の研究内容の復刻です。ただしそのためにあるのは断片的な資料に過ぎない訳ですから、これはただの復刻とはわけが違います。目的や効果等をきちんと理解した上で残された資料の意味を解析し、かつそれを正しく組み合わせていくということはある意味では新しい薬を作る以上にその研究について習熟していないと不可能です。
例えるならば焼けた料理の本から「肉じゃが」を再現するようなものです。材料や料理方法などがばらばらに残された状態で食べたことのない料理を再現したらどうなるのか?今、元祖「海軍の味:肉じゃが」を舞鶴と呉の港が争っていますが、どちらも微妙に違う事から結果は明らかだと思います。
つまり当然、復刻させた段階で「シェリー様版のAPTX」と「エレーナ版APTX」は似て非なるものであるということです。そういった意味から考えると物語の最初でジンが新一にAPTXを飲ませる時に
「組織が新開発した毒薬」や「人間に使うのは初めて」
という表現は別段、矛盾した表現ではないと思います。またその意味でシェリー様版APTXがエレーナ版とは違う結果、すなわち「幼児化」を引き起こしたことも理解できます。
ただ、これって事情を知っている人にとってシェリー様の功績はとてつもないわけですが、単に「APTXの被験者の結果まとめとけな」といわれたペーペーにはこの偉大さがわからないことは十分に考えられます。たとえばこのリストを作ったのがウォッカだとしたら「同じ薬なんだから一緒にしときゃいいだろ?」などと言ったのは容易に頷けるというものです。
ですからこれはtwitterにも書きましたが、
エレーナ版と違う結果が出てるんだから当然何が違うのかをシェリー様版の考案者として調査しなきゃいけない。だから工藤邸に行った。少なくともエレーナ版とは違う自分の薬を作ってるんだからってことで18巻に繋がってもそんなに矛盾はない
と思っています。ましてや復刻させた初めてのシェリー様版APTXで「死亡が確認できなかった」というのは非常に大きな意味を持ちます。おそらく次の被験者などがエレーナ版と同じ結果が出たので、組織としてはそれほど重要視しなかったのでしょうが、この事の意味が分かっている人間(例えばベル姐さん)などが無視できない事態としていることは原作に出ている通りです。
そんなわけで私としてはむしろ今回の「復刻」発言から
「なるほど一回復刻させてるんなら、そらある程度の解毒剤は簡単に作れるわな」って納得した(笑)
などと思っているわけですが何よりも今回の一連の発言の結論としては
燃え残った断片と薬のコンセプトだけで、それ復刻させるわ、さらにそれにアレンジ加えるわ、そこででたイレギュラー効果の解毒剤を作るわ、志保さんって正真正銘の天才じゃね?しかもこの人、まだ18歳なんだぜ?
と大変テンション上がっております。
そんわけでひょんなことから番外編となりました「APTXとベル姐さん」シリーズですが、私はあながちこれまでの過程とは矛盾していないと思っています。
そして今後の原作の新展開を楽しみに待ちたいとおもいます。
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