義母が姑風を吹かすことであった。
毎週一度は来るのだが、
そのたびに、いろいろ難癖をつけて帰る。
それだけならまだしも、
私が年に一度か二度、帰省するというと、
血相を変えて飛んできて、
私が泣き出すまで嫌味を言った。
時には何時間も言い続けたこともあった。
後年、姑が、かつての怖さがなくなったころに、そのことを言ってみると、
姑は涙を流して謝ってくれた。
あのころ、すでに実家の無くなっていた姑は、
嫁の私が帰省することが妬ましくてたまらなかったそう。
私をいじめたころの姑は、まだ50代だった。
しかし、50代になっていたら、ふつう、嫁に嫉妬したりしないだろう。
夫に聞けば、姑は、夫たちが小さいころはしょっちゅう里帰りをしていたらしい。
なら、なぜ嫁が年に一度か二度里帰りをすることをあれほど邪魔しないといけなかったのだろう。
姑は、自分が里帰りしたら、どれだけその実家で大事にされたかを言っていた。
それで、嫁の私も、そんないい思いをしていたと嫉妬したのだろうが、
私の場合は、里帰りしても、仕事をもっている母に、
そこまで大事にされることはなかった。
人は自分の場合を物差しにして、人のことを取り沙汰するが、
それは、しばしば異なっていることもしらなければならない。
その前に、もらった嫁にそこまで嫉妬することはしてはならない。
まあ年老いてからは、私に頼り切りになってくれた姑だったから、
今では恨んでいないけれども、若いころは本当に嫌な思いをさせられた。
夫の歳の離れた義弟の奥さんには、私の十分の一も嫌味を言わないで、
むしろ気を使っていたのに・・・。
長男の嫁というものは昔から損な役回りだと思う。
嫁に毒を吐く事で、ストレスを発散する。伊藤野枝よりもずっと毒女ですかね。彼女が否定した結婚制度も、こういう嫁と姑の不条理な対立も原因だと思います。
普通は自分が苦労した事は、他人にはして欲しくないと思うんですが。戸籍上繫がってるという事で、何やってもいいと勘違いしてんです。
そういう私も母型の親族には辟易です。冠婚葬祭ではバカみたいに騒ぎ立てるし、土足でズケズケと上がってくる。それに人の悪口しか言わない。蛇やワニの方がずっとマトモに見える。
母の葬式には呼ばないと本気で考えてる。それかと言って奴らは母にだけはいい顔をする。私が子供の頃からそうだった。その上お金には異常なまでに汚い。お金の為なら娘を平気で売る連中だ。
日本の親戚制度も皇族規範同様に、変える必要があると思う。でないと、ビコさんも俺も潰されてしまう。ああ、これもブログにしたくなった。
タイトルは《親戚なんてクソ喰らえだ》にしようか。
そこへ、年齢が一つ下の私が嫁入りしてきたから、義母も義妹も我慢がならなかったのです。おまけに私は難聴ときている。いくら虐めても構わないと思ったのではないでしょうか。
義母も結構好きなように生きていた人でしたが、しかし、伊藤野枝ほどではなかった。中途半端にわがままだったから、その鬱憤を嫁の私に向けたのでしょう。
そのころは夫が必死になって私をかばってくれていたのでしたが、天敵がいなくなると、今度は夫が好きなことをするようになりました。
人生って、こんなものなんでしょうね。
殺されても、死ぬまで好きな男と、好きなように生きた伊藤野枝は、幸せだったと思います。