立ち並ぶ 仏の姿 今見れば 皆苦しみに 耐えしみすがた ~ 『最後の「般若心経」講義』松原泰道著

2005-08-07 | 日録
 遅々として進まず、まだ『甘粕大尉』を読んでいる。私の癖で、ある箇所が気に入ると、そこや周辺を記憶するほど繰り返し読み、あれこれ考え、思いをめぐらすのだが、『甘粕大尉』には、そういった箇所が随所にある。  著者の角田房子さんは、大正12年の関東大震災から終戦直後の甘粕自決までを、手堅い文体で書き進めている。先に読んだ吉良上野介との類似点も幾つかある。吉良も甘粕も誠実な義に厚い人物である点、松の廊 . . . 本文を読む