「官僚抜き」で、充実した論戦が行われるかどうか

2009-11-01 | 政治
「官僚抜き」論戦に注目、2日から衆院予算委
読売新聞2009年11月1日(日)
 衆院予算委員会が週明け2日からスタートする。自民党は石破政調会長ら論客を質問に立たせ、民主党の政策や鳩山首相の献金問題などを徹底追及する構えだ。
 「官僚抜き」で、充実した論戦が行われるかどうかも焦点となる。
 首相は1日、予算委員会に備えて平野官房長官らと公邸で勉強会に臨む。衆参両院の代表質問を30日に終え、「大変なもんだな」と感想を漏らした首相。予算委員会は一問一答形式で行われるため、「言いっ放し、聞きっ放し」の代表質問以上に野党から厳しい追及を受けることになる。
 自民党は、予算委員会で大島幹事長、町村信孝・元官房長官らベテランに質問させるほか、後藤田正純・党財務金融部会長ら若手の論客にも質問の機会を与える。「委員会での議論を経て若手が伸びていくことを期待したい」(川崎二郎国会対策委員長)との配慮だ。
 予算委では、子ども手当や高速道路料金無料化など民主党の政権公約(マニフェスト)に盛り込まれた看板政策が取り上げられる。首相は「必ず実行する」と明言しているが、自民党など野党は財源等の観点から実現性を問題にする方針だ。
 外交問題も注目される。特に沖縄の米軍普天間飛行場移設問題は、首相と関係閣僚の発言がバラバラで、与党内からも「昔だったら罷免要求ものだ」(社民党幹部)との批判が出ている。
 首相の献金問題も焦点だ。自民党は、野党時代の1994年、予算委員会の審議で細川首相(当時)の佐川急便1億円借り入れ問題を徹底追及し、退陣に追い込んだ成功体験がある。首相は代表質問で、東京地検の捜査などを理由にこの問題に関する詳細な説明を避けたが、予算委は試練の場となりそうだ。
 一方、政治家同士が官僚のサポートを受けずに、充実した論戦を展開できるかも課題となる。民主党の小沢幹事長は、国会審議から官僚を排除するよう主張、「出来る限り官僚に力を借りずに答弁してもらいたい」としている。しかし、自民党など野党から政策の細部を詰められた場合、就任間もない閣僚は答弁に立ち往生する恐れもある。
     ◇
 衆院予算委員会は、首相と全閣僚が出席する基本的質疑が2日と4日、一般質疑が5日に行われる。参院予算委員会もその後に3日程度開かれる見通しだ。

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