【今市事件裁判員裁判】被告、映像の「自白」に弁明
下野新聞 2016/ 3月17日 朝刊
2005年、吉田有希(よしだゆき)ちゃん=当時(7)=が殺害された今市事件で、殺人罪に問われた鹿沼市西沢町、無職勝又拓哉(かつまたたくや)被告(33)の裁判員裁判第12回公判が16日、宇都宮地裁(松原里美(まつばらさとみ)裁判長)で開かれた。被告は、自らが検事に対して殺害を自白している録音録画映像について弁明した。検事の発言から有罪が決まったと思い込み「刑が軽くなるよう自白し、早く(取り調べから)解放されたかった」と説明した。
自白の映像は、14年6月11日に被告が阿部健一(あべけんいち)検事の取り調べに応じた内容。その自白の任意性、信用性が裁判の争点となっている。映像では被告が有希ちゃん殺害を認め、連れ去りから遺体遺棄に至る一連の行為について詳述した。
被告は16日の被告人質問で、阿部検事の「君が自白しなくても困らない」という発言を聞いて、その時点で有罪が決まっていると思い込み「だったら警察から言われた通り、自白した方が刑が軽くなると思った」と主張した。
「解放」のために最初の供述調書に署名し、その後の調書へのサインや検事に対する感謝の言葉は「検事の印象をよくしたかったから」と証言した。
調書への署名直後の6月24日に殺人罪で起訴され、再び否認に転じた。理由について、被告人質問で「殺していないのに、という気持ちに耐えられなくなった」と説明した。
また自白内容はそれ以前の取り調べ警察官の誘導が背景にあったとも強調。「何か想像で言うと『違うだろ、よく考えろ』と納得しないので、求める答えと合うよう想像した」とした。
一方、検察側は、被告の詳述について「こんなにリアルな話が本当に想像なのか」と疑問視。わいせつ行為の調書の一部修正を求める場面などを挙げ「そもそもわいせつ行為がないと主張しているのに、修正するのはなぜか」と指摘した。
◎上記事は[下野新聞]からの転載・引用です
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産経ニュース 2016.3.16 22:19更新
【栃木女児殺害公判】勝又被告「警察官の質問ヒントに話作った」
平成17年に起きた栃木県今市市(現日光市)の小1女児殺害事件で、殺人罪に問われた勝又拓哉被告(33)は16日、宇都宮地裁(松原里美裁判長)での第12回公判で、吉田有希ちゃん=当時(7)=を殺害したとする供述について「警察官の質問をヒントにストーリーを作り上げた」と説明した。
検察官は「想像で細かく話が作れるのか」とただし、凶器をバタフライナイフとした理由を問うと、勝又被告は、警察官の取り調べでポリグラフ(嘘発見器)検査を受ける中で考えたとして「嘘発見器の質問の中にバタフライナイフがあった。やり取りがあって結局、バタフライナイフに決めた」と答え、警察官に話を合わせながらストーリーを考えたと説明した。
弁護人は、26年3月10日の取り調べで「事件でスタンガンは使っていない」としていたのに、検事に自白した同6月11日に「有希ちゃんに当てた」と供述した理由を質問。
勝又被告は「警察官から『本当に使っていないのか』と連日聞かれ、『使った』と言った方がいいと思った」と述べた。
◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です
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◇ 今市女児殺害 第11回公判2016/3/15 勝又拓哉被告「抱えて刺した」「5回くらい」自白の音声と映像詳報
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