<石井一参院議員>郵便不正事件での口添えを否定
郵便不正事件で、障害者団体の偽証明書発行に絡み、検察側が厚生労働省側に協力の口添えをしたと指摘している石井一・民主党参院議員は25日、大阪市内であった後援会の会合で、「何の覚えもない」と話した。また、記者団の取材にも「厚生労働なんて関係したこともない。何で(私が)電話をかけるのか」と口添えを明確に否定した。
検察側主張では、石井議員は、障害者団体側から依頼され、厚労省元部長に電話で証明書発行を要請したとされる。発行に関与したとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚労省元局長、村木厚子被告(54)の公判に3月4日、証人出廷する。
一方、村木被告の公判が25日、大阪地裁であり、偽証明書を作成したとされる元係長、上村勉被告(40)が証人出廷。起訴直前、検事から要求されて反省文を書いたことを明かし、「村木被告の指示を書かなかったら、検事から怒られて書き直した。拘置が続くと思い逆らえなかった」と証言した。
毎日新聞 2月25日13時15分配信
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障害者郵便割引不正:「調書はでっちあげ」 厚労元係長、検察を批判--公判
郵便不正事件で、障害者団体の偽証明書作成に関与したとして虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の第8回公判は24日午後も大阪地裁で証人尋問を続行した。偽証明書を作成したとされる元係長、上村勉被告(40)は「取り調べで、誰からも指示されず、自分一人でやったと伝えたが、検事が調書に入れてくれなかった。村木被告とのやり取りはでっちあげで、検事の作文だ」と述べた。【日野行介、牧野宏美】
また、偽証明書を村木被告に手渡したとする検察側主張についても「再逮捕をちらつかされ、耐え切れなくなって認めた。村木被告には渡していない」と涙ながらに話した。
検察側の主張によると、村木被告は04年6月、「決裁なんていいからすぐに作って」と上村被告に作成を指示したとされ、上村被告は捜査段階で村木被告の関与を認めた調書に署名・押印した。
検察側は今後、取り調べに当たった検察官を証人尋問するほか、捜査段階の供述調書と公判証言が大きく食い違う証人の供述調書を証拠提出し、信用性を訴える見通し。
これまでの公判で、村木被告の上司だった塩田幸雄元部長(58)は、石井一・民主党参院議員(75)に証明書発行の協力を要請され、村木被告に便宜を指示したとする検察側主張を全面否定。また石井議員の元秘書で障害者団体「凜(りん)の会」(解散)代表、倉沢邦夫被告(74)は石井議員への口添え依頼や村木被告からの証明書受け取りは認めたが、村木被告との詳細なやり取りは否定した。
毎日新聞2010年2月25日 大阪朝刊
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郵便不正事件:石井議員との「面会記憶ない」と元記者証言
郵便不正事件で、偽証明書作成に関与したとして虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)=官房付=の第7回公判が17日、大阪地裁であり、倉沢邦夫被告(74)=同罪などで公判中=らと障害者団体「凜(りん)の会」(解散)を設立した元新聞記者(67)が証人出廷した。元記者は倉沢被告と共に石井一・民主党参院議員(75)に口添えを頼んだとされるが「会った記憶がない。検事にもそう言ったが聞き入れられなかった」と証言した。
検察側の主張によると、元記者は04年2月下旬、倉沢被告と共に石井議員の事務所を訪ね、厚労省への証明書発行の口添えを依頼したとされる。しかし元記者は公判で、昨年5~6月に大阪地検特捜部から容疑者として取り調べを受けたことを明かし「私が石井議員に会ったことは既成事実として最初から調書に書かれていた。『私は会った記憶がない。それは作文でしょ』と否定した」と述べた。【日野行介、牧野宏美】毎日新聞2010年2月17日12時20分