今市市 女児殺害事件 午後(2016/4/8)判決言い渡し 「自白の評価」=今後の捜査に影響与える可能性

2016-04-08 | 死刑/重刑/生命犯

栃木小1女児殺害事件8日判決
 NHK NEWS WEB 宇都宮放送局 2016/4/8
 栃木県の旧今市市、今の日光市で、小学1年生の女の子が連れ去られて殺害された事件で、殺人などの罪に問われ無罪を主張している33歳の男に、8日、判決が言い渡されます。
  有力な物的証拠がないなか、裁判は取り調べの様子を撮影した7時間以上に及ぶ録音録画が公開されるなど異例のものとなり、争点となっている自白の信用性などについて、裁判所がどのように判断するか注目されます。
  平成17年12月、栃木県の旧今市市、いまの日光市で、小学1年生だった吉田有希ちゃん(当時7)が下校途中に連れ去られて茨城県の山林で遺体で見つかった事件で、殺人などの罪に問われた栃木県鹿沼市の勝又拓哉被告(33)は、捜査段階では殺害を認めていましたが裁判で無罪を主張しています。
  裁判は、凶器など有力な物的証拠がないなか、捜査段階の自白の内容を信用できるかどうかが争点となり、法廷では、被告が自白した様子などを撮影した7時間以上に及ぶ録音録画が公開されるなど、異例のものとなりました。
  検察は、自白の信用性について「被告の自白の内容は犯人でなければ到底話せない内容で、具体的で迫真性があり高い信用性がある」と主張し、無期懲役を求刑しています。
 これに対し、弁護側は「自白は捜査官に誘導されたもの。現場や刺し傷などの遺体の状況とも矛盾があり、自白は信用できない」として無罪を主張しています。
  判決の言い渡しは先月末に行われる予定でしたが、1週間ほど延期されました。
  評議が慎重に進められたためとみられます。
  判決の言い渡しは午後3時からで、裁判所が自白の信用性などについてどのように判断をするか、注目されます。
  専門家は、録音・録画された自白をどう評価するかという裁判所の判断は、今後の捜査に影響を与える可能性があると指摘しています。
  今回の裁判では、被告が捜査段階で自白した内容が信用できるかどうかが最大の争点となり、録音・録画した取り調べの様子が7時間以上にわたって法廷で再生されました。
  元裁判官で法政大学法科大学院の水野智幸教授は、今回の裁判について「客観的な証拠がほとんどないので、自白が信用できるかどうかが決定的な意味を持つ」と話しています。
 しかし、録音・録画が部分的だったため取調官の圧力があったかどうかを巡って水掛け論になったと指摘し「部分的な録音・録画では取り調べの状況が明らかにならないことが浮き彫りになった」と述べています。
 そのうえで「判決が有罪なら捜査機関が録音・録画による立証に自信を持ち裁判で利用するケースが増えると思うが、無罪なら客観的な証拠を集める努力を求められることになる」と述べ、いずれの場合も今後の捜査に影響を与える可能性があると指摘しています。
 04月08日 06時42分

 ◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です *強調(太字・着色)は来栖
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