安田好弘被告に無罪判決を破棄、罰金50万円 2008/4/23 東京高裁(池田耕平裁判長)

2008-04-23 | 光市母子殺害事件

<強制執行妨害>安田弁護士に逆転有罪判決 東京高裁
4月23日14時38分配信 毎日新聞
 経営難に陥った顧問先の不動産会社の資産計約2億円を隠したとして強制執行妨害罪に問われた弁護士、安田好弘被告(60)に対し、東京高裁(池田耕平裁判長)は23日、1審・東京地裁の無罪判決を破棄し、罰金50万円の逆転有罪を言い渡した。
 死刑廃止運動の中心的存在として知られる安田弁護士は、オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(53)の主任弁護人だった98年12月に逮捕された。最近では山口県光市の母子殺害事件の主任弁護人を務め、元少年に死刑を言い渡した22日の広島高裁判決にも立ち会った。
 安田弁護士は、顧問だった不動産会社「スンーズコーポレーション東京リミテッド」(東京)の社長(72)=有罪確定=らと共謀し、93年3月~96年9月、ス社が所有する賃貸ビル2棟のテナントから賃料をダミー会社の口座に振り込ませ、計約2億円を隠したとして起訴された。東京地裁は03年12月、「不動産会社への助言に違法性はなかった」として無罪を言い渡し、懲役2年を求刑していた検察側が控訴した。
 控訴審で検察側は「賃料収入を債権者に取られないように確保することを不動産会社社長と話し合っており、強制執行妨害罪が成立する」として無罪判決の破棄を求めた。一方、弁護側は「控訴審で検察側は新証拠を何も提出していない。安田弁護士は違法性のない会社再建構想を示しただけ」と改めて無罪を主張していた。【伊藤一郎】
------------------------
最終更新:4月23日14時38分
 強制執行妨害罪・安田好弘被告に逆転有罪
4月23日14時0分配信 産経新聞
 旧住宅金融専門会社(住専)の大口融資先だった不動産会社に資産の差し押さえを免れるように指示したとして、強制執行妨害罪に問われた弁護士、安田好弘被告(60)の控訴審判決公判が23日、東京高裁で開かれた。池田耕平裁判長は、1審東京地裁の無罪判決を破棄し、罰金50万円(求刑懲役2年)の逆転有罪を言い渡した。
 判決によると、安田被告は、不動産会社社長(72)=懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決確定=らと共謀し、同社の所有するビル2棟の賃料の差し押さえを免れるため、平成5年3月~8年9月、ビルをダミー会社に転貸したように装い、計約2億円を隠した。
 安田被告が、ビルを別会社に転貸して賃料を移し替えるというスキームを考案したことには争いはない。控訴審では、このスキームが強制執行を免れる目的で提案されたものか否か▽社長らとの共謀の有無-などが争われた。
 検察側は、安田被告が提案したビルの転貸は「結果的に強制執行妨害を生じさせることは明らかで違法」と指摘。共犯者の供述などからも「共謀が認められる」と主張していた。
 一方、弁護側は1審の約1200人を大きく上回る約2100人の弁護団を結成。1審同様に「事件は捜査当局が作り上げたもの」などと無罪主張していた。池田裁判長は、共犯者の供述内容を認めた上で、「幇助(ほうじょ)犯にとどまる」と判断した。
 1審判決は、安田被告との共謀を認めた共犯者らの供述を「信用できない」と判断。「スキームは適法な再建策。強制執行逃れの指示ではない」として無罪を言い渡した。
 安田被告は、22日に広島高裁で死刑判決が言い渡された山口県光市の母子殺害事件など多くの刑事事件で弁護人を務めているほか、死刑廃止運動の中心的存在としても知られる。
----------------------
旧住専の回収妨害、弁護士の安田好弘被告に逆転有罪判決
4月23日14時2分配信 読売新聞
 旧住宅金融専門会社(住専)の大口借り手だった不動産会社に資産隠しを指示し、差し押さえを妨害したとして、強制執行妨害罪に問われた弁護士、安田好弘被告(60)の控訴審判決が23日、東京高裁であった。
 池田耕平裁判長は1審・東京地裁の無罪判決を破棄し、罰金50万円(求刑・懲役2年)の逆転有罪を言い渡した。
 安田被告は1993~96年、顧問弁護士を務めていた不動産会社「スンーズコーポレーション東京リミテッド」(東京)の社長(72)(有罪判決が確定)らと共謀し、旧住専2社による差し押さえを免れるため、ス社が所有するビルの賃料収入をダミー会社2社の口座に振り込ませ、計約2億円を隠したとして起訴された。
 1審は2003年12月、被告の指示を認めた元社員らの供述の信用性を否定し、「被告が強制執行妨害を指南したとは認められない」と指摘、無罪を言い渡していた。
 安田被告は1980年に弁護士登録。山口県光市母子殺害事件の差し戻し控訴審で死刑判決を受けた元会社員(27)(犯行時18歳)の主任弁護人で、オウム真理教の松本智津夫死刑囚(53)の1審の主任弁護人も務めるなど死刑が予想される重大事件の弁護を手掛けていた。
---------------------------------
【異端の肖像 弁護士安田好弘(58)】 中日新聞 2006/5/11 
〈被告人安田好弘〉強制執行妨害被告事件 2003年12月24日-東京地裁-無罪 / 2008年-東京高裁有罪


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。