<NIKKEI NET>18日の衆院本会議で可決された臓器移植法改正案(A案)に賛成した議員、反対した議員、欠席・棄権した議員は以下の通り。(各党別、敬称略)
●賛成●
【自民党】安次富修、逢沢一郎、愛知和男、赤城徳彦、赤沢亮正、赤間二郎、甘利明、井上喜一、井上信治、井脇ノブ子、伊藤公介、伊藤忠彦、伊藤達也、飯島夕雁、石崎岳、石田真敏、泉原保二、稲葉大和、猪口邦子、今津寛、岩永峯一、岩屋毅、宇野治、上野賢一郎、浮島敏男、臼井日出男、江崎鉄磨、江崎洋一郎、衛藤征士郎、遠藤宣彦、小川友一、小此木八郎、小野次郎、小野晋也、小渕優子、尾身幸次、越智隆雄、近江屋信広、大高松男、大塚高司、大塚拓、大野功統、大前繁雄、大村秀章、岡下信子、岡本芳郎、奥野信亮、加藤勝信、加藤紘一、海部俊樹、片山さつき、金子一義、金子善次郎、金子恭之、亀井善太郎、亀岡偉民、川崎二郎、河井克行、河村建夫、瓦力、木原稔、木村太郎、木村隆秀、木村勉、木村義雄、岸田文雄、北川知克、北村茂男、久間章生、倉田雅年、小池百合子、小泉純一郎、小坂憲次、小島敏男、小杉隆、木挽司、河野太郎、河本三郎、高村正彦、近藤三津枝、近藤基彦、佐田玄一郎、佐藤勉、佐藤ゆかり、佐藤錬、坂井学、坂本哲志、桜井郁三、桜田義孝、笹川尭、清水鴻一郎、清水清一朗、塩崎恭久、篠田陽介、柴山昌彦、島村宜伸、新藤義孝、菅義偉、菅原一秀、杉浦正健、杉田元司、杉村太蔵、鈴木俊一、鈴木淳司、鈴木恒夫、園田博之、田中和徳、田中良生、田野瀬良太郎、田村憲久、平将明、高市早苗、竹本直一、谷公一、谷川弥一、谷本龍哉、玉沢徳一郎、中馬弘毅、津島雄二、土屋品子、戸井田徹、渡海紀三朗、渡嘉敷奈緒美、土井亨、徳田毅、冨岡勉、中川秀直、中川泰宏、中谷元、中野正志、中山太郎、仲村正治、永岡桂子、長崎幸太郎、長島忠美、長勢甚遠、二階俊博、西村康稔、西銘恒三郎、西本勝子、額賀福志郎、野田聖子、野田毅、萩生田光一、萩山教厳、橋本岳、馳浩、鳩山邦夫、浜田靖一、林幹雄、原田憲治、原田令嗣、原田義昭、平井卓也、深谷隆司、福岡資麿、福田峰之、福田康夫、藤井勇治、藤田幹雄、藤野真紀子、船田元、古川禎久、古屋圭司、細田博之、馬渡龍治、牧原秀樹、町村信孝、松浪健四郎、松浪健太、松本純、松本文明、三ツ林隆志、三原朝彦、御法川信英、宮腰光寛、宮沢洋一、武藤容治、村田吉隆、茂木敏充、盛山正仁、森英介、森喜朗、森山裕、森山真弓、矢野隆司、谷津義男、安井潤一郎、保岡興治、柳沢伯夫、柳本卓治、山内康一、山際大志郎、山口俊一、山口泰明、山本明彦、山本拓、吉川貴盛、吉田六左エ門、吉野正芳、渡辺具能、渡部篤
【民主党・無所属クラブ】安住淳、赤松広隆、石川知裕、石関貴史、市村浩一郎、内山晃、小沢一郎、大畠章宏、太田和美、逢坂誠二、岡田克也、川端達夫、菅直人、吉良州司、黄川田徹、小平忠正、小宮山洋子、近藤洋介、下条みつ、神風英男、仙谷由人、田嶋要、田村謙治、高山智司、津村啓介、土肥隆一、中井洽、中川正春、長島昭久、長安豊、羽田孜、馬淵澄夫、牧義夫、松野頼久、松原仁、松本龍、村井宗明、山岡賢次、山口壮、柚木道義、渡部恒三
【公明党】赤羽一嘉、伊藤渉、池坊保子、石田祝稔、江田康幸、北側一雄、坂口力、谷口和史、谷口隆義、福島豊、冬柴鉄三、桝屋敬悟
【国民新党・大地・無所属の会】鈴木宗男、野呂田芳成
【無所属】江田憲司、滝実、中村喜四郎、西村真悟、前田雄吉、渡辺喜美
●反対●
【自民党】阿部俊子、秋葉賢也、麻生太郎、新井悦二、井沢京子、伊藤信太郎、伊吹文明、石破茂、石原宏高、稲田朋美、今村雅弘、江渡聡徳、江藤拓、遠藤武彦、遠藤利明、小里泰弘、小野寺五典、大島理森、太田誠一、岡部英明、嘉数知賢、梶山弘志、上川陽子、鴨下一郎、木原誠二、北村誠吾、後藤茂之、佐藤剛男、坂本剛二、塩谷立、七条明、実川幸夫、下村博文、鈴木馨祐、関芳弘、薗浦健太郎、高鳥修一、棚橋泰文、谷垣禎一、谷畑孝、土屋正忠、寺田稔、土井真樹、中野清、中山泰秀、丹羽秀樹、丹羽雄哉、西川京子、西川公也、西野あきら、西村明宏、根本匠、葉梨康弘、萩原誠司、早川忠孝、林潤、林田彪、平口洋、平田耕一、広津素子、福井照、二田孝治、堀内光雄、松島みどり、松野博一、松本洋平、三ツ矢憲生、宮路和明、宮下一郎、村上誠一郎、望月義夫、山中あきこ、山本公一、山本幸三、山本有二、若宮健嗣、渡辺博道
【民主党・無所属クラブ】池田元久、泉健太、岩國哲人、枝野幸男、小川淳也、小沢鋭仁、大串博志、大島敦、岡本充功、奥村展三、加藤公一、金田誠一、川内博史、菊田真紀子、北神圭朗、楠田大蔵、玄葉光一郎、小宮山泰子、古賀一成、後藤斎、郡和子、近藤昭一、佐々木隆博、笹木竜三、階猛、篠原孝、末松義規、鈴木克昌、園田康博、田島一成、田名部匡代、田中真紀子、高井美穂、高木義明、武正公一、筒井信隆、寺田学、長妻昭、西村智奈美、野田佳彦、鳩山由紀夫、原口一博、伴野豊、平岡秀夫、福田昭夫、藤井裕久、藤村修、古本伸一郎、細川律夫、細野豪志、前原誠司、松木謙公、松本大輔、松本剛明、三日月大造、三谷光男、三井辨雄、森本哲生、山田正彦、山井和則、横光克彦、吉田泉、笠浩史、和田隆志、渡辺周
【公明党】赤松正雄、井上義久、石井啓一、漆原良夫、遠藤乙彦、大口善徳、太田昭宏、神崎武法、佐藤茂樹、斉藤鉄夫、田端正広、高木美智代、高木陽介、富田茂之、西博義、東順治、古屋範子、丸谷佳織
【社民党・市民連合】阿部知子、菅野哲雄、重野安正、辻元清美、照屋寛徳、日森文尋、保坂展人
●欠席・棄権●
【自民党】安倍晋三、赤池誠章、石原伸晃、今井宏、大野松茂、川条志嘉、古賀誠、後藤田正純、斉藤斗志二、高木毅、竹下亘、武田良太、武部勤、中川昭一、中根一幸、中山成彬、並木正芳、平沢勝栄、保利耕輔、増原義剛、水野賢一、山崎拓、山本朋広、与謝野馨
【民主党・無所属クラブ】仲野博子、鉢呂吉雄、平野博文、古川元久、横山北斗、鷲尾英一郎
【公明党】上田勇
【共産党】赤嶺政賢、石井郁子、笠井亮、穀田恵二、佐々木憲昭、志位和夫、塩川鉄也、高橋千鶴子、吉井英勝
【国民新党・大地・無所属の会】糸川正晃、亀井静香、亀井久興、下地幹郎、綿貫民輔
【無所属】平沼赳夫、横路孝弘
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保坂展人のどこどこ日記
臓器移植法案をめぐる衆議院本会議が終わって
医療 / 2009年06月18日
衆議院本会議で臓器移植法案の採決が行われた。あっさりとA案が賛成多数で成立したが、「郵政選挙」で巨大議席を獲得した自民党議員の多くが賛成にまわったことが、かなりの大差でのA案成立をもたらしたと思う。続いて提案されていたB案、C案、D案は、先にA案が成立してしまったために議決をされずに廃案となった。「脳死は人の死である」ということを「臓器移植の場合に限って」認めている現行法から、その制約条件を今回のA案が削除していることについて私は大きな危惧を持ち、金田誠一・阿部知子さんらのC案の賛同者となった。また、本会議採決に付すのは時期尚早ではないかとも主張してきた。
数日前、障がい者団体の人たちから直接要請を受けて、改めて気づいた。「脳死=死」という定義が一人歩きすると、臓器移植に関わるかどうかを別として「死」と断定されてしまう危険を感じる。とりわけ子どもの「脳死」については、長期にわたって身体的な成長を遂げる子どもも現に存在していて、かつての「脳死臨調」の議論をもう一段ひきあげる「第2次脳死臨調」が必要だというのがC案だ。提案者の阿部とも子議員が、ホームページで昨夜、次のように書いている。全文をここにに紹介することにしたい。
[阿部とも子HP]
連休明けから審議、採決が話題となっていた臓器移植法の改正に関わる4つの法案を、明日(6月18日)衆議院本会議で採決することに、自民・民主の2大政党が合意した。私の所属する社民党と共産党は「審議がまだまだ不十分」であるとして採決そのものに反対したが、国会運営についてはまさに2大政党の国会対策委員長の政治的かけひきで全ての段取りが決められていく以上、小政党の割り込む余地はない。法案処理など国会運営をめぐっては、極めて政治的な判断が優先される世界である。
しかし、そもそも人間の生と死をめぐる最も重要な法案の扱いをそうしたかけひきの中で取り決めてよいのか、大きな疑問が残るし、こうしたやり方は必ずや私たちの社会に取り返しのつかない禍根を残すと私は考えている。
元々この国会はいつ解散・総選挙となってもおかしくない不安定さの中にあり、先週末には鳩山邦夫総務大臣の辞任という事態まで加わって、政治はさらなる流動期に入ったと考えてよい。「心ここにあらず」の議員達が、「人間の死」を法律で決めてしまいかねない法案への賛否を表明することは恐ろしいことですらある。
それでもなお採決を強行しようとする論理を支えるものは、いわゆる「立法府の不作為」論であるが、そうした主張をする人々は、たとえば官僚と政治家の癒着の結果出来上がった障害者自立支援法が、いかに障害者の生存権や人権を脅かしたか、考えてみるべきである。法律はその背景にある現実をしっかり見つめて、その目的や趣旨を明確に示し、さらにその法律が及ぼしうる種々の社会的影響を勘案してはじめてその社会に暮らす人々のための規範(法)となる。
とりわけA案にあっては、3年前の付帯決議が求める「臓器移植全般に関わる見直し」をまったく行うことなく、ひたすら「臓器移植のドナーを増やす」ことを目的に、本人同意の不明なケースにまで臓器提供者の範囲を拡大している。さらに「脳死は人の死」とする価値判断を移植以外の医療現場や社会にまで広く及ぼそうとする極めて乱暴な法案であり、ドナーの人権や重度の脳障害を持った人たちへの配慮に欠けたものである。
去る6月11日に自民党内で行われた勉強会に出席した日本医師会の木下理事は「日本医師会は、近い将来WHOの決議により臓器取引及び移植ツーリズムが禁止される方向にあるとはいえ、我が国においては年齢に関係なく臓器移植が可能となる法整備は拙速であってはならないと考えている。特に日本人の精神風土、親の子に対する計り知れない深い心を考えれば、15歳未満の子どもに対して臓器移植が可能となるために、医師会や都道府県医師会、日本小児科学会さらに移植関連学会とともに、上記課題に対して国民的にも広く十分に議論を尽くした上で臓器移植法の改正を行うべきである」と述べられたことに私は正直なところ大変驚いた。
なぜなら医師会は過去一貫して「本人が臓器提供について意思表示をしていない場合は、年齢にかかわらず、遺族の書面による承諾で、死体(脳死体を含む)からの臓器提供が可能となるような法の改正を要望する」としてきた団体だったからである。その医師会からみても今回の立法府のやり方は拙速と映るのである。
議員としてこの指摘をどう受け止めて行動すべきか。私たちはC案の提案で第二次脳死臨調を設置して、広く国民に論議を開き、しかるべき後に15歳未満の小児についてどんな立法作業が必要であるのかを考えるべきであるとした。小児科学会の皆さんが去る4月19日に発表した「小児脳死判定基準(2000年)を用いて脳死と判定しても、100%の症例で脳機能が戻らないとは医学的には断言できない。意見表明できない子どもにとっては人権が損なわれる恐れがあるので、見解以上の脳死臓器移植適応拡大には危惧の念を表す、従ってA案には賛成できない」とする声明は極めて重い。
小児科医としての私自身の30年余に渡る脳死論議を振り返ってみても、今の立法府の危さには戦慄さえ覚える。悪法は人を苦しめ、時に殺こともある。今は立法府に身を置く者として明日の採決が愚かな立法とならぬことを願わずにはおられない。
[引用終了]
しかし、阿部議員の願いとは反対に衆議院ではA案に軍配があがった。しかし、参議院では必ずしもそうならないと聞いている。もし、参議院でA案が通らずに、別の案が可決された時こそ、衆参の両院協議会の存在が生きてくる。党派横断的に提出されて党議拘束を解いている以上は「3分の2で再可決」ということはありえないからだ。明日の衆議院本会議では、なんと「海賊対処法案」「国民年金法案」など3本がまとめて「3分の2で再可決」される。まるで、巨大与党の最後のあがきにも似た「3分の2規定」の濫用である。明日は、外務委員会と法務委員会で質問に立つ。(文字背景色着色は、来栖)
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◇ 臓器移植法【参院議員 賛否一覧】脳死を人の死とする法・・・死刑囚に死後の有効活用ではなく
◇ 「脳死は人の死」重い問い
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