東住吉事件、再審無罪へ 来月公判 検察側、有罪立証を断念
産経新聞 3月16日(水)14時59分配信
大阪市東住吉区で平成7年、小学6年の女児=当時(11)=が焼死した火災で、殺人や放火などの罪で無期懲役刑が確定後、再審開始が決まった母親の青木恵子さん(52)と内縁の夫だった朴龍晧(ぼく・たつひろ)さん(50)について、大阪地検が再審公判で有罪主張をしない方針を固めたことが16日、分かった。大阪地裁で同日開かれた朴さんの公判前協議で、検察側が弁護団に伝えた。2人の再審無罪が事実上決まった。
弁護団によると、大阪地裁は再審初公判を4月下旬に開いて即日結審させ、8月上旬に2人に判決を言い渡す意向という。
朴さんは協議後、弁護団を通じて「びっくりしました。検察が率直に事実を受け止めて、適切な対応をしてくれた」とコメント。青木さんは「無罪主張を認めてもらってうれしい。ただ、もっと早く有罪主張を取り消して、この判断をしてほしかった」とした。
先月の公判前協議で弁護団は、検察側が有罪立証を維持するか否かを判断するために必要だとして要請していた、現場にあった車の見分に合意。2月20日に弁護団立ち会いのもとで見分が行われ、検察側は車の燃料系統を調べたという。その結果、大阪高裁が昨年10月の決定で指摘した「車からのガソリン漏れによる自然発火の可能性」を覆す証拠の発見には至らず、検察側は有罪立証の維持は困難と判断したもようだ。
青木さんと朴さんは7年7月、保険金目的で自宅に放火し、入浴中だった青木さんの長女、めぐみさんを焼死させたとして逮捕、起訴され、18年に無期懲役刑が確定した。2人の再審請求を受けた大阪地裁は24年、弁護団が実施した燃焼実験の結果、自然発火の可能性を否定できないとして再審開始を決定。大阪高裁も昨年10月に地裁決定を支持し、再審開始が確定した。
最終更新:3月16日(水)15時9分
◎上記事は[Yahoo!JAPAN ニュース]からの転載・引用です
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◇ 【東住吉女児焼死 再審開始決定】青木恵子元被告と朴龍晧元被告、刑の執行停止 釈放 2015/10/26
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