オウム真理教元幹部豊田亨、広瀬健一被告の上告棄却--最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)

2009-11-06 | オウム真理教事件

オウム地下鉄サリン「散布役」 豊田・広瀬被告 参考書執筆や寄付、反省の日々
11月7日7時56分配信 産経新聞
 最高裁で死刑が確定する見通しとなった広瀬健一被告と豊田亨被告。2人は教団の“理系エリート”として、「科学技術省次官」の肩書のもと、武器製造などを担当していた。これまでの公判でも反省の言葉を述べた両被告は、さらに悔恨を深めているという。
 早大理工学部を卒業して大学院に進み、昭和63年に入信した広瀬被告。弁護人によると、高校入試の参考書の原稿を拘置所内で執筆しているという。出版社があれば出版し、収益を被害賠償金に充てる考えだ。
 また、昨年、カルトの危険性を訴える大学生向けの文章で、「贖罪(しょくざい)は私がいかなる刑に服そうとかなわない」と心境を記していた。
 一方、豊田被告は、61年に東大に入学。麻原彰晃死刑囚の著書をきっかけに、入信し、大学院を中退して出家した。
 弁護人によると、拘置所では、接見に訪れた知人らから、事件についてもっと語るように勧められているが、「自己の行為の言い訳になってはいけない。被害者は何も語れずに亡くなったのに、自分が語ることは僭越(せんえつ)で許されない」と固辞。事件の被害者援助を手がけるNPO法人に寄付を続けているという。
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豊田、広瀬被告の死刑確定へ=「残虐、非人道的犯行」-地下鉄サリン実行役・最高裁
時事通信2009年11月6日(金)16:03
 地下鉄サリン事件の実行役として殺人罪などに問われ、一、二審で死刑とされたオウム真理教元幹部豊田亨(41)、広瀬健一(45)両被告の上告審判決で、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は6日、「犯行は残虐で非人道的と言うほかない」とし、両被告側の上告を棄却した。死刑が確定する。
 教団による一連の事件で死刑が確定するのは、元教団代表松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(54)らに続き、これで8人となる。ほかに5人が死刑判決を受けて上告中で、このうち、元幹部の井上嘉浩(39)、新実智光(45)両被告は今月中に弁論が予定されている。
 同小法廷は、地下鉄サリン事件について「捜査をかく乱するため、組織的、計画的に行われた無差別大量殺人行為で、法治国家に対する挑戦」と指摘。「通勤客らが集中する平日朝の時間帯を狙ってサリンを発散させ、12人を死亡、多数に傷害を負わせた結果は極めて重大。二人は積極的に犯行に加わった」と指弾し、死刑はやむを得ないとした。
 両被告の弁護側は「教団にマインドコントロールされ、責任能力が著しく減退していた」と主張し、死刑回避を求めていた。
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地下鉄サリン事件:豊田、広瀬2被告の死刑確定へ
毎日新聞2009年11月6日 15時20分
 12人が死亡した95年3月の地下鉄サリン事件の実行役として、殺人罪などに問われた元オウム真理教幹部、豊田亨(41)と広瀬健一(45)両被告の上告審判決で、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は6日、両被告側の上告を棄却した。1、2審の死刑判決が確定する。小法廷は「教団の組織防衛を目的に計画的に行われた無差別大量殺人。結果は極めて重大」と指摘した。
 横山真人(46)、林泰男(51)両死刑囚、無期懲役の林郁夫受刑者(62)と合わせ、これで地下鉄事件のサリン散布役の裁判が終了した。教団による一連の事件で死刑が確定するのは8人となる。
 判決によると、豊田被告は日比谷線、広瀬被告は丸ノ内線を走行中の電車内で、傘の先でサリン入りの袋を突き刺して散布し、それぞれ乗客1人を死なせた。弁護側は松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(54)によるマインドコントロールの影響を訴えて死刑回避を求めたが、小法廷は「幹部の指示で行ったことや反省している事情を考慮しても死刑はやむを得ない」と判断した。
 一連の事件で裁判が続くのは、いずれも2審死刑で上告中の▽井上嘉浩(39)▽土谷正実(44)▽新実智光(45)▽中川智正(47)▽遠藤誠一(49)--の5被告となる。新実、井上両被告の上告審弁論は今月開かれる。【銭場裕司】
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オウム元信者広瀬健一氏の手記「学生の皆様へ」 http://tochugesha.web.infoseek.co.jp/shiryo.html#top 

<正義のかたち・死刑>重い選択・・「反省の塊」=地下鉄サリン事件実行役豊田亨、広瀬健一被告 
 毎日JP2009年10月12日(月)

「地下鉄サリン事件」豊田亨、広瀬健一両被告上告審弁論 朝日新聞2009年9月14日
地下鉄サリンの実行犯、死刑破棄求める
 95年3月の地下鉄サリン事件で車内にサリンを散布したとして殺人などの罪に問われ、一、二審で死刑とする判決を受けた元オウム真理教幹部の豊田亨(41)、広瀬健一(45)両被告の上告審で、最高裁第二小法廷(竹内行夫裁判長)は14日、弁護側、検察側双方の主張を聞く弁論を開いた。上告した弁護側は「事件当時、両被告は精神的に追いつめられ、責任能力が減退した状態だった」などと、死刑とした判決の破棄を訴えた。検察側は「死刑が相当だ」と上告棄却を求めた。判決期日は追って指定される。


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