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日弁連「執行止められず極めて遺憾」 日本人死刑

2010-04-07 | 死刑/重刑/生命犯

日弁連「執行止められず極めて遺憾」 日本人死刑
 asahi.com2010年4月7日6時42分
 赤野光信死刑囚(65)に6日、中国が死刑を執行したことを受け、日本弁護士連合会は宇都宮健児会長名で「死刑を執行しないよう、中国政府に対して明確に要望すべきだと日本政府に求めてきたが、懸念を表明するにとどまり、執行を止められなかったことは極めて遺憾だ。執行された日本人は、通訳の適格性について争っていたといい、公正な裁判を受ける権利を保障されていなかった疑いが極めて強い」とのコメントを出した。
 人権団体「アムネスティ日本」は5日夜から、東京都港区の中国大使館前で執行に抗議する緊急アピールを始めていた。同夜は「今すぐ死刑をやめよう」と書かれたパネルなどを手にしたメンバーらが、執行停止を求める要請書を大使館に届けたが、実らなかった。
 中国政府は麻薬密輸罪に問われたほかの日本人死刑囚3人についても執行を通告しており、3人に対する執行の停止を求めて、7日まで毎夜、抗議活動を続ける。
 また、死刑執行に先立ち、千葉景子法相は6日朝、「日本の世論の反発を招くことにならないか、懸念するところだ」と述べた。法相は「それぞれの国における法制度のことであり、コメントすることは難しい」と前置きした上で、「日本の制度と比較するとかなり刑罰が重いようであり、日本ほどの適正な刑事手続きが担保されているのか、という意見があることは承知している」と話した。
 福島瑞穂・消費者担当相(社民党党首)も「麻薬や覚せい剤が重大犯罪であることは弁護士として認識しているが、日本では麻薬だけで死刑になることはなく、量刑上の観点から人の命を奪うのは妥当ではない。人の命が大事だという観点からも、法律家としての観点からも処刑はやめてほしい」と述べていた。
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会長声明集 Subject:2010-4-6
中国政府の邦人に対する死刑執行及びさらなる死刑執行通告に関する日弁連コメント2010年(平成22年)4月6日
日本弁護士連合会
 本日、中国政府は、覚せい剤を日本に密輸しようとした罪により中国で死刑が確定していた日本人男性に対し、死刑を執行した。同政府は、さらに3名の日本人死刑囚についても同様に死刑を執行することを日本政府に通告している。
 中国政府から執行通告がなされて以降、当連合会は、日本政府に対し、国際人権(自由権)規約第6条によって日本国民に保障された生命権を保護するために、死刑を執行しないよう、中国政府に対して明確な要望をすべきことを求めてきた。しかし、日本政府は、切迫した死刑の執行に対して懸念を表明するにとどまり、死刑の執行を止められなかったことは極めて遺憾である。
 死刑は、人の生命を不可逆的に奪う究極の刑罰であって、その過ちは回復不可能なものである。それゆえ、国際人権(自由権)規約は、死刑の廃止が望ましいことを示しつつ、たとえ死刑を存置する場合においても、死刑は最も重大な犯罪についてのみ科することができるとし(第6条2項)、さらに、国際人権(自由権)規約委員会は、薬物関連犯罪をはじめとして、人の生命の死という結果を伴わない犯罪は「最も重大な犯罪」にはあたらないとの見解を繰り返し明らかにしてきた。しかも、死刑が執行された日本人男性は、裁判においても通訳の適格性について争っていたと伝えられており、国際人権(自由権)規約第14条に規定された公正な裁判を受ける権利をも保障されていなかった疑いが極めて強い。
 今回の死刑執行は極めて遺憾であり、当連合会は、日本政府が毅然として、中国政府に対し、残る3名の日本人男性に対する死刑執行をしないよう明確な要望をすべきことを、重ねて強く求めるものである。以上

「いい加減な裁判でたまらぬ」《中国》赤野光信死刑囚が不満


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