エコ運転

2010-01-07 | 社会
【自動車産業ニュース】
極めるエコ運転の道 自動車メーカー、新機能で支援
2010年1月7日
エコ運転に導く機能が充実しているインサイト。右上のスピードメーターが緑の時は燃費が良い状態。カーナビ画面でも燃費状態を表示する=東京都内で
 自動車メーカー各社が、運転技術で燃費を向上させる「エコ運転」の支援に力を入れている。ハイブリッド車(HV)を中心に、燃費の状態を色やマークで知らせて低燃費運転に導く機能を付けたり、ドライバー同士が燃費向上を競い合う場を提供するなど、楽しみながらエコ運転に取り組むアイデアを充実。“燃費重視派”の消費者取り込みを狙っている。(宮崎仁美)
 「1位 47・3キロ、2位 46・0キロ、3位 41・0キロ」。ホンダがインターネットのホームページで実施している「エコグランプリ」には、HV「インサイト」のドライバーが実際に出したガソリン1リットル当たりの燃費の上位50位までが並ぶ。
 カーナビゲーションシステムなどを使った通信機能でデータが送られ、集計した結果だ。インサイトの燃費性能はガソリン1リットル当たり30キロだが、それを大きく上回るケースが多い。「運転者にとっては競争が励みになっている」(広報部)ためとみている。
 さらに、インサイトは、スピードメーターの背景色を、燃費が良いときは「緑」、悪いときは「青」に変化させるなどエコ誘導機能を充実させた。ホンダの調べによると、運転300回後の燃費が購入直後に比べ、平均約10%改善したという。広報部は「意識しなくてもエコ運転が身に付く。乗り方次第で燃費は大きく変わる」とアピールする。
 トヨタ自動車は、高級ブランド「レクサス」のHV「HS250h」に、通信機能と連動したエコ運転支援機能を設定。燃費の良い運転をするとドライバーにポイントが与えられ、一定ポイントを現金に換算し、トヨタを通じて環境活動などをしている市民団体に寄付することもできる。
 日産自動車の小型車「ティーダ」や高級セダン「フーガ」には、急加速を自動的に抑えて燃費を優先させるエコモード機能がある。フーガには、必要以上に踏み込むと重くなるアクセルペダルも用意している。
 エコ運転を広めている日本自動車連盟(JAF)は「燃費を良くするには加減速の少ない運転を心掛けることが重要」とアドバイスする。同連盟が2005年度から開催している講習会では、約4時間の受講で平均約30%燃費が改善するという。担当者は「講習会の参加者は年々増えており、エコ運転への関心の高さを感じる」と話す。
 日本自動車販売協会連合会によると、昨年1~11月の新車販売台数(軽自動車を除く)は、上からプリウス(トヨタ)、フィット(ホンダ)、ヴィッツ(トヨタ)が並び、上位3車種を低燃費車が独占。エコカー減税の効果もあるとみられるが、消費者の節約志向や環境意識は高まっており、エコ運転支援の動きは加速しそうだ。

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