中国が初の首位=09年、新車販売台数  自動車各社、インドの新中間層に狙い

2010-01-06 | 社会
自動車各社、インドの新中間層に狙い トヨタ、ホンダも熱視線
産経ニュース2010.1.5 21:01
インドでモーターショーが開かれ、日本メーカーもニュー・コンセプト・カーを出品した(上からトヨタ、スズキ、ホンダ)=5日、ニューデリー(撮影:田北真樹子)
 インドの首都ニューデリーで5日開幕した国際モーターショー「オートエキスポ2010」には、20カ国以上から部品メーカーを含め、約2100社が参加し、インド市場に対する期待の大きさをうかがわせた。日本からはトヨタ自動車やホンダ、スズキなどが低価格小型車を発表し、台頭する新・中間層の開拓を急ぐ。中国と並んで順調な成長を続けるインドを舞台に、現地や海外メーカーも含めた低価格車戦争が幕を開けた。
 インドでは、地元のタタ自動車が08年の同ショーに超低価格車「ナノ」(日本円で20万円台)を発表して話題をさらった。5000万人ともいわれる新・中間層の自動車保有ニーズが高まっており、世界のメーカーが低価格車の開発にしのぎを削っている。今回のショーはその成果を披露する場となった。
 インド自動車工業会(SIAM)のチノイ代表は、「インドでは市場の75%が小型車で、シェアは毎年22%の勢いで伸びている」と指摘する。
 インドでいう小型車は、全長4メートル未満。価格帯は40万ルピー以下で、政府の優遇税制を受けられることもあり、価格にうるさいが、購買欲の旺盛なインド人に人気が高い。
 ただ、低価格小型車は、トヨタやホンダにとって大きな挑戦となる。「80%の自動車が45万~50万ルピー以下で売られていることを考えると課題は多い」。ホンダ現地法人トップの武田川雅博社長は本音を漏らす。
 コンセプトカーを出展したトヨタ、ホンダ以外では、日産自動車はナノと同価格帯で勝負を挑む。仏ルノー、インドの大手メーカーと共同で3千ドル(約27万円)台の超低価格車の共同開発に着手している。日産もチェンナイ市に新工場を建設中で、今春には稼働予定で、販売店も拡大して拡販する構えだ。
 これに対し、現地で市場シェア約5割を握るスズキは、3列シートで6人乗りのコンセプトカーを展示し、新たな需要を開拓する構えだ。昨年11月のスズキの現地販売台数(速報値)は前年同月比6割増の7万6千台と好調を維持。世界戦略車と位置づけるセダン「スイフト」を08年3月に投入、80万~100万円という価格設定にもかかわらず人気を集めているという。同社は知名度を生かしさらなる販売拡大を狙う。(ニューデリー 田北真樹子、鈴木正行)
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09年新車販売、中国が初の首位 米は27年ぶり低水準
自動車産業ニュース2010年1月6日 08時19分
 【ニューヨーク共同】米調査会社オートデータによると、2009年の米国の新車販売台数(速報値)は前年比約21%減の約1042万9500台と大幅に減少し、1982年以来27年ぶりの低水準となった。1~11月の合計で約1223万台の中国に抜かれ、世界2位に転落。中国は年間で初の世界トップが確定した。
 米フォード・モーターによる乗用車の本格的な量産開始から、約100年間にわたり自動車産業をリードし続けた米市場を中国が逆転したことで、世界経済は歴史的な転換点を迎えた。
 2009年の米新車販売は、景気悪化の影響で前年比約280万台の急減。ピークの00年(約1740万台)から約4割も減少した。
 米首位ゼネラル・モーターズ(GM)は前年比約30%減の約206万台。2位のトヨタ自動車も約20%減の約177万台と2年連続で減少し、3位フォードは約15%減だった。4位ホンダも約20%減だったが、約36%減のクライスラーを抜いて米ビッグスリー(大手3社)の一角を初めて上回った。
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09年の米新車販売台数27年ぶり低水準で首位陥落 中国の世界初首位が確定
産経ニュース2010.1.6 08:49
  【ワシントン=渡辺浩生】米調査会社オートデータが発表した昨年の米新車販売台数は前年比21・2%減の1042万9553台と1982年以来27年ぶりの低水準となり、長期的な景気後退で歴史的な落ち込みを記録した。11月までの中国市場の実績を下回り、首位から転落。中国は初の世界首位が確定した。
 昨年の販売台数はピーク時の2000年から40%減、ロイター通信によると、人口変動調整後では戦後最大の落ち込み。一方の中国市場は1~11月で約1223万台、年間約1350万台に達する見通し。
 米市場は12月15・1%増と回復基調を印象づけたが、各メーカーの予想によると年間1100万~1200万台にとどまるとみられ、世界市場の牽引(けんいん)役の入れ替わりが決定的となった。
 米3大メーカーで唯一政府支援を受けていないフォード・モーターが15・3%減に踏みとどまり、トヨタ自動車は20・2%減。破産法適用から脱却したゼネラル・モーターズ(GM)は29・7%減、クライスラーは35・9%減とそれぞれ大幅に落ち込んだ。
 12月は、フォードが33・5%増と一気に復活。トヨタは32・3%増、ホンダは24・5%増、日産は18・2%増と日本勢も軒並み急伸した。対照的にGMは5・6%減、3・7%減と不振が続いている。
 一方、韓国・現代自動車は昨年8・3%増、12月は40・6%増。台数は日米主要メーカーに及ばないが、存在感を強めている。

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