(毎日新聞 - 11月11日 11:22)
オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(53)の家族が、東京地裁に再審請求したことが分かった。請求は10日付。一連のオウム事件では5人の死刑が確定しているが、再審請求は元幹部の岡崎(宮前に改姓)一明死刑囚(48)に次いで2人目。
再審請求中の死刑囚に関しては、刑の執行が避けられる傾向にある。刑事訴訟法では、家族による再審請求は、有罪判決を受けた者が死亡した場合か心神喪失の状態にある場合とされている。
松本死刑囚は04年2月、東京地裁で死刑判決を受け控訴したが、弁護団は「意思疎通できない」と期限内に控訴趣意書を提出しなかったため、東京高裁が06年3月に控訴を棄却。最高裁が同9月に弁護側の特別抗告を退け、死刑が確定した。【北村和巳】