「地球の肺」に最悪危機=アマゾン熱帯雨林で大火災-ブラジル 2019/8/25

2019-08-26 | いのち 環境

「地球の肺」に最悪危機=アマゾン熱帯雨林で大火災-ブラジル

 時事ドットコムニュース 2019年08月25日07時17分

 【サンパウロ時事】世界の原生林の3分の1を占め「地球の肺」と称されるアマゾン熱帯雨林が、続発する火災で過去最悪とも言われる危機にさらされている。アマゾンの開墾・開発に前向きなブラジルのボルソナロ政権の対応は後手に回っており、環境NGOのみならず、国際社会からの批判が高まっている。  

  
  火災が続くアマゾン熱帯雨林=23日、ブラジル・ロンドニア州(AFP時事)

 地元の環境NGO「IPAM」などによると、今年1月から8月半ばまでのアマゾンの火災は、過去3年平均の6割増の3万2728件。乾期に当たり、農地や鉱山を開くため人為的に起こされた疑いがあるものも多い。
 ボルソナロ大統領は当初「私や政府への反発を招こうとするNGO関係者の仕業とみられる」と主張。火災は政府の支援打ち切りで資金難に陥るNGOによる「放火」と決め付け、予算不足などを理由に対応に後ろ向きな姿勢を見せた。しかし、かねて同氏の環境保護軽視に不信感を抱いていた欧州諸国は厳しく反応し、一気に国際問題に発展した。
 フランスやドイツなどは「私たちの家が燃えている」(マクロン仏大統領)と憂慮。マクロン氏はフランスでの先進7カ国首脳会議(G7サミット)でアマゾンの火災を議題にする方針を表明した。欧州連合(EU)内では、6月に妥結した南米南部共同市場(メルコスル)との自由貿易協定(FTA)の批准阻止や、ブラジル産品の禁輸を求める声まで上がり始めた。
 「盟友」トランプ米大統領からも支援の申し出を受けるなど、予想外の事態に慌てたボルソナロ氏は23日、火災の背景に「異常な乾燥」があると方向転換。「国民には生活向上の機会を与えなければならないが、環境への犯罪は許されない」として、軍を投入して消火と焼き畑などの防止に当たると宣言した。
 ただ、広大なアマゾンで軍に消火活動をさせても、効果があるかは不明。鎮火には国際社会の人的・物的支援が必要な情勢となっている。

 ◎上記事は[JIJI.COM]からの転載・引用です 


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