首相「参院選、自公で過半数確保」 争点に改憲掲げる
2016/1/4 11:21
安倍晋三首相は4日午前、首相官邸で年頭にあたって記者会見し、今夏の参院選の獲得議席目標について「自民、公明両党で過半数を確保したい」と表明した。憲法改正については「参院選でしっかりと訴えていく。国民的な議論を深めたい」と選挙戦を通じて理解を求める考えを示した。経済運営を巡っては「デフレ脱却は残念ながら道半ばだ」と指摘した。
首相が参院選の獲得議席の目標に言及したのは初めて。参院で自公両党は現在、過半数の122を上回る計135議席。このうち非改選は76議席で、今回の参院選で46議席を確保すれば過半数を維持できる。
参院選の争点に関しては「3年間の安倍政権の実績に対する評価や一億総活躍社会について国民の審判をいただきたい」と語った。参院選に合わせて衆院解散・総選挙に踏み切る衆参同日選挙については「全く考えていない」と述べた。
4年目に入ったアベノミクスには「経済最優先で取り組み、もはやデフレではないという状況を作り出した」としつつも「まだデフレ脱却というところまで来ていない」と語った。「賃上げ、設備投資による好循環を力強く続けられるかにかかっている」と経済界の協力に期待を示したうえで「政府・日銀一体でデフレ脱却に取り組んでいく」と言明した。
今年の内政・外交運営は「挑戦、挑戦、そして挑戦あるのみ。未来へと果敢に挑戦する1年にする」と強調。5月に日本が主催する主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の議題として世界経済やテロとの戦い、貧困や開発、アジア太平洋情勢などを列挙し「グローバルな視点にたって適切な道筋を示し、世界をリードしたい」と語った。
ロシアとの北方領土交渉では「首脳間のやり取りなしには解決できない」としたものの、懸案のプーチン大統領の来日時期については「最も適切な時期を引き続き探る」と述べるにとどめた。
4日召集された通常国会では「補正予算によってロケットスタートを切る」と2015年度補正予算案の早期成立をめざす考えを示した。野党には「対案をぶつけ合うような建設的な議論を期待したい」と呼びかけた。
◎上記事は[日本経済新聞]からの転載・引用です
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首相年頭会見 参院選で改憲を争点化 「自公で過半数目指す」
2016年1月4日 中日新聞 夕刊
安倍晋三首相は四日午前、官邸で年頭の記者会見を行った。夏の参院選について「憲法改正はしっかり訴えていくことになる。そうした訴えを通じて、国民的議論を深めていきたい」と語り、改憲を争点にする考えを表明した。
獲得議席目標については「(自民党の)全ての候補者の当選を目指す。自公連立政権の下、安定した政治を前に進めるため、自公で過半数を確保したい」と述べた。
改憲以外の争点に関しては「三年間の安倍政権の評価、私が進めようとしている一億総活躍について国民の審判を仰ぎたい」と説明。参院選と併せて衆院選を同時に行う衆参ダブル選挙については「全く考えていない」と重ねて否定した。
この日召集された通常国会については「未来に挑戦する国会だ」と強調。一億総活躍社会の実現に向け、二〇一五年度補正予算案の早期成立を図る方針を明らかにした。
経済政策「アベノミクス」について、「もはやデフレではないという状況をつくり出した」と評価した。今年の抱負については、「新しい国づくりへの新しい挑戦を始める」と述べた。
◎上記事は[中日新聞]からの転載・引用です
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◇ 安倍晋三首相・憲法インタビュー 「憲法改正で、初めて憲法を国民の手に取り戻せる」 2013.4.27
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