山口周南 5人殺害・放火事件 保見光成被告 結審 2015.7.10 検察=死刑求刑 最終弁論=『妄想性障害』無罪

2015-07-10 | 死刑/重刑/生命犯

山口周南5人殺害放火:論告求刑公判始まる「社会震撼」
 毎日新聞 2015年07月10日 11時13分(最終更新 07月10日 11時14分)
 山口県周南市の5人殺害・放火事件(2013年)で、殺人罪などに問われた保見光成(ほみ・こうせい)被告(65)に対し、山口地検は10日、山口地裁(大寄淳=おおより・じゅん=裁判長)であった裁判員裁判の論告求刑公判で、厳刑を求刑する。保見被告は無罪を主張しているが、検察側はさまざまな証拠から、立証は十分であると主張したうえで「社会を震撼(しんかん)させた重大で凶悪な事案」と指摘した。
 公判は午前10時に始まった。午後に弁護側が最終弁論し、28日、判決の予定。
 保見被告は「足と腰は殴ったが、頭は殴っていない。火はつけていない」と起訴内容をすべて否認し、無罪を主張している。
 検察側は論告で「被告は逮捕当初、頭をたたいたことを認め、動作を交えて説明していた」と指摘した。さらに「事件後被告は逃走し自殺を図った。隠れていた山中からは被告の指紋がついた凶器とみられる木の棒も発見された」と証拠が十分であるとの見解を示した。そのうえで「周囲からうわさを立てられ挑発されていると思い込み、被害者らとトラブルを抱えていた」と動機に言及した。
 争点の一つである刑事責任能力について、弁護側は地裁の精神鑑定で、一定期間以上誤った思い込みが続く「妄想性障害」と診断されたことなどから、法律上無罪を言い渡すべき「心神喪失状態」だったと主張している。一方、検察側はこれまでの公判で「妄想はあったものの影響は小さい」として、刑事責任を問えると反論してきた。
 保見被告は白いシャツに黒いズボン姿。いすに座り、何度もまばたきをしながら論告を聞いた。
 保見被告は2日の被告人質問で頭への攻撃を否定。「木の棒や手製のやりで足腰をたたいた」と述べた。被害者参加制度を利用して質問した遺族から6日、謝罪の気持ちをただされると「足をたたいたことぐらいで? 私がやられたことの方が多いんですよ」と反論した。
 法廷では保見被告が「(被害者の)首の後ろをたたいた」と供述する様子を録音した音声が再生された。保見被告は「当時はパニックでまともじゃなかった」と説明した。【杉山雄飛、土田暁彦】
■山口・周南市5人殺害・放火事件の起訴内容
 保見被告は山口県周南市金峰(みたけ)の集落で(1)2013年7月21日、貞森誠さん(当時71歳)、妻喜代子さん(当時72歳)を殺害、放火して夫妻の家を全焼させ(2)同日、山本ミヤ子さん(当時79歳)を殺害し、家に放火し全焼させ(3)同日、石村文人さん(当時80歳)を殺害し(4)翌22日、河村聡子さん(当時73歳)を殺害した−−とされ、5人に対する殺人罪と、2件の非現住建造物等放火罪に問われている。
 ◎上記事の著作権は[毎日新聞]に帰属します
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「心神喪失か耗弱状態」=5人殺害事件で最終弁論—山口地裁
 WSJ Japan Real Time2015 年 7 月 10 日 18:30 JST 更新
 山口県周南市で2013年7月、男女5人が殺害された事件で、殺人と非現住建造物等放火の罪に問われた無職保見光成被告(65)の裁判員裁判は10日午後、引き続き山口地裁(大寄淳裁判長)で開かれた。最終弁論が行われ、弁護側は「心神喪失か耗弱の状態だった」と主張し結審した。
 検察側は午前の論告求刑公判で死刑を求刑しており、判決は28日に言い渡される。[時事通信社]
 ◎上記事の著作権は[WSJ Japan Real Time]に帰属します
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周南裁判 死刑を求刑 
 NHK NEWS WEB  山口放送局 7月10日 21時12分
 周南市で男女5人を殺害したなどとして殺人と放火の罪に問われている保見光成被告の裁判員裁判で検察は「社会を震撼させた凶悪な事件で遺族も極刑を求めている」などとして死刑を求刑しました。
 裁判は10日で結審し、判決は今月28日に言い渡されます。
 周南市の保見光成被告は(65)おととし7月、同じ集落に住む男女5人を木の棒で殴って殺害し住宅2棟を全焼させたとして殺人と放火の罪に問われています。
 山口地方裁判所で開かれた裁判員裁判で検察は「凶器とみられる棒は被告自身が作り、使ったもので被告は被害者を含む近隣住民とのトラブルを抱えていた。被告には噂や挑発などをされていたと妄想する精神障害があったものの影響は著しいものではなく責任能力はあった」と指摘しました。
 その上で「社会を震撼させた凶悪な事件で残忍な犯行だ。遺族の悲痛も大きく一様に極刑を求めている」として死刑を求刑しました。
 一方、弁護側は最終弁論で「当時、被告は周囲が自分に危害を加えようとしているなどと誤った思い込みをする『妄想性障害』の影響を強く受けていてこの影響がなければ事件は起きなかった。判断能力はほとんどないに等しく無罪だ」と述べ改めて無罪を主張しました。
 そして最後に保見被告は「私は無実です。取り調べの録音・録画を見て下さい。全てがわかります」と主張しました。
 裁判は10日で結審し、判決は今月28日に言い渡されます。
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山口 周南 5人殺害・放火事件 保見光成被告 第9回公判 2015.7.8 遺族が極刑求める
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