元少年Aの手記…「事件に向き合う覚悟があり、自分の言葉に責任を持つのなら、実名を」山下京子さん

2015-07-10 | 神戸 連続児童殺傷事件 酒鬼薔薇聖斗

「元少年Aの手記『絶歌』、匿名は卑怯」 神戸連続児童殺傷事件の遺族が語る
 朝日新聞デジタル 投稿日:2015年07月10日09時37分JST更新:2015年07月10日09時38分JST
 1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の加害男性(33)=事件当時14歳=が「元少年A」としてつづった手記「絶歌」の出版について、神戸市須磨区の遺族、山下京子さん(59)が朝日新聞のインタビューに応じた。「表現の自由が認められており、本を出すなと言えないのかもしれないが、事前に何の連絡もなく残念でショックだった」と打ち明け、「事件に向き合う覚悟があり、自分の言葉に責任を持つのなら、実名を出すべきだ。素性を明らかにしないのは卑怯(ひきょう)だと思う」などと語った。
 10日で出版1カ月になるのを前に単独取材に応じた。山下さんはこれまで、長女彩花(あやか)さん(当時10)の命日の3月に、男性の両親を介して手紙を受け取ってきた。今回の出版に関しては、6月22日に両親の担当弁護士の事務所で10行ほどの記述を読んだ。「何の断りもなく、勝手に本を出版することになって申し訳ない」という趣旨で、「送付書」のようだった。
 山下さんが両親と会ってきたのは、男性が再び罪を犯したり自殺したりすれば、彩花さんらの命がむだになると思ってきたからだ。「両親と会う重い時間は何だったのでしょう。彩花について湧き起こった思いを、その時々、1行でもいいから書いてほしいと伝えてきたのに、踏みにじられた思いです」(朝日新聞デジタル 2015/07/10 03:57)

 ◎上記事の著作権は[The Huffington Post]に帰属します
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〈来栖の独白〉
>男性の両親を介して手紙を受け取ってきた。
>山下さんが両親と会ってきたのは、男性が再び罪を犯したり自殺したりすれば、彩花さんらの命がむだになると思ってきたからだ。
 弁護人経由で手紙を受け取っておられた、と私は思い込んでいた。「両親に会って」との事実に、言葉を失う。被害者と加害者が、直接に会っていた。言葉がない。「彩花さんらの命がむだになる」…なんと深い想いであることだろう。
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神戸連続児童殺傷事件 山下彩花ちゃんの母、京子さんに加害男性から謝罪手紙 2015-06-23 
 神戸新聞 NEXT 2015/6/23 17:27
神戸連続児童殺傷 彩花ちゃん母に加害男性から謝罪手紙
 神戸市須磨区で1997年に起きた連続児童殺傷事件の加害男性(32)が手記「絶歌」を出版したことをめぐり、事件で亡くなった山下彩花ちゃん=当時(10)=の母京子さん(59)が23日、男性から弁護士を通じて謝罪の手紙が届いたことを明らかにした。京子さんは手紙を読み、文書でコメント。全文は次の通り。

 22日夜、元少年Aからの手紙を弁護士の事務所で読みました。B5用紙にほんの10行ほどが印字されており、まるで本の送付書のようでした。これまで来ていた手紙とは内容も性質も大きく異なるため、受け取る気持ちになどとてもなれませんでした。もちろん手記も受け取っていませんし手紙も持ち帰っていません。
 6月10日、手記が書店に並ぶその日に新聞社から出版の事実を知らされたこと、実名ではなく「元少年A」と匿名で出版していること、遺族や関係者のみが知るべき事実が公にされたこと、Aの手記出版を手助けした人たちが居ることなどを知った当初はショックを受け、傷つき、憤りを感じました。
 しかし時間の経過とともに冷静になり、「元少年Aや出版社の人たちと同じ土俵に立ちたくない」という結論に達しました。連日、メディアから取材の要請がありましたが、最初にコメントしたあと言葉を発することを控えていたのは、家族で話し合ったうえで先の結論が出ていたからです。
 先日、明石市の泉房穂市長が、遺族感情を踏まえ市内2カ所の市立図書館にAの手記を置かない方針を表明されました。また、各地の書店でも販売自粛や不買の動きが広がっているようです。こうした日本社会の良識に心から感謝するとともに、今回の一連の騒動が、一日も早く最も良い形で収束することを願ってやみません。そして、彼らに振り回されることなく、私たちが歩むべき道を歩いていくことを彩花は望んでいると信じています。 2015年6月23日
 山下京子

 ◎上記事の著作権は[神戸新聞]に帰属します
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