(時事通信社 - 09月28日 13:18)
鳩山邦夫法相は28日午前の記者会見で、死刑執行の在り方を研究する勉強会の概要を発表した。「法相が絡まなくても、自動的に客観的に進むような方法を考えたらどうか」との法相の問題提起を受け、死刑執行の状況や執行の手順を定めている刑事訴訟法の趣旨などを研究する。
メンバーは法相や副大臣、政務官のほか、法務省刑事局、矯正局、保護局の局長、担当課長で構成。鳩山法相は勉強会に関し「速やかに開始したい。いつ結論を出すかは勉強していかないと分からない」と述べ、期限を定めずに研究する考えを示した。
また、国民新党の亀井静香代表代行が「鳩山氏には人間の資格はない」と批判する一方、法相に面会を求めていることについて、鳩山法相は「人間の資格がないとまで言われて、会う必要はないだろう」と語った。 [時事通信社]
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<来栖のつぶやき>
10年ほど前になるが、名古屋高裁で、主犯とされた事件当時少年被告に無期懲役が言い渡され、確定した。名古屋アベック殺人事件、松本光雄裁判長。「この頃(時代)まで裁判官は判決を書くのに随分悩んだ」と、安田好弘弁護士は言う。「しかし、最近、悩まなくなった」とも。
木曽川・長良川殺人事件(現在上告中)の名古屋高裁判決が象徴的だ。一審は主犯格の被告1名に対して死刑を言い渡したが、2審は共犯の2名にも死刑を選択した。3名に対する死刑判決だった。弁護人は「(厳罰を求める)被害者の意見陳述の影響が大きい、と感じた」と言う。
刑の執行も、悩まず、自動的に、とは・・・。この国は、どこへ行こうとしているのだろう。