若鯱能(第8回)
*公演日時
2014年6月21日 12:30開場 13:00開演
*会場
名古屋能楽堂
*演目詳細
観世流 「巴」
シテ 吉沢旭
ワキ 高安勝久
アイ 井上松次郎
笛 竹市学
小鼓 後藤嘉津幸
大鼓 河村総一郎
後見 久田勘鷗 他
地謡 祖父江修一 他
狂言 和泉流 「隠狸」
シテ 鹿島俊裕
アド 今枝郁雄
後見 佐藤友彦
~休憩10分~
舞囃子 金剛流 「安宅」
シテ 大川磨美
笛 竹市学
小鼓 後藤嘉津幸
大鼓 河村眞之介
地謡 伊藤雅子 他
能 喜多流 「小鍛冶」
シテ 松井俊介
ワキ 飯冨雅介
ワキツレ 橋本宰
アイ 佐藤融
笛 大野誠
小鼓 船戸昭弘
大鼓 河村眞之介
太鼓 加藤洋輝
後見 長田驍 他
地謡 松井彬 他
◎上記事の著作権は[能楽協会]に帰属します
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能 「巴」
【the 能 com. 】
「能 巴(前)」 You Tube
能 「小鍛冶」
【the 能 com.】
「Kokaji」 You Tube
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隠狸(かくしだぬき)
【登場人物】
シテ:太郎冠者
アド:主
【あらすじ】
太郎冠者が狸を釣っている(捕っている)という噂を聞いた主人が、その真相を問いただすと、「狸など捕ったことはない」とシラをきる。
そこで主人は、この太郎冠者の嘘を暴こうと画作。
主人「すでに客を招いた。狸汁をふるまうつもりなので、市場で狸を買ってきなさい。」と命じる。
実は昨晩、太郎冠者は大狸をしとめており、市場に売りに出かけるつもりだった。
主人「先回りして様子を見に行こう」と出かけ、まんまと太郎冠者は大狸をまさに売ろうとしているところを主人に見つかってしまう。
主人「今、狸を売ってなかったか」
太郎冠者「売っておりませぬ。狸~ぃ・・・売って・・・くださいと言ったのですよ」
主人は太郎冠者が好きな御酒を振舞い、酔っ払ったところで嘘を暴いてやろうという作戦に出る。
太郎冠者は、必死に腰に付けた大狸を主人に見つからないように隠しつつ、その場を取り繕うのだが、御酒の力で段々と口が軽くなり、主人に向かって"狸捕獲のコツ"なるものをつい得意げに話してしまう。
ますます疑惑の視線を投げる主人。
そのうち座興にと舞を所望され、腰に狸をつけたまま、最初のうちは最新の注意を払って舞っていたものがそのうち夢中になってしまい、最終的には腰の狸は主人に奪われてしまう。そうとは知らない太郎冠者。
主人が袖の後ろから取り出した大狸を観てびっくり。
「わー、ごめんなさい、もうしません」
主人に追い込まれて終わる。
【みどころメモ】
隠狸は和泉流の専有曲。
太郎冠者物の代表的な作品。
主人と太郎冠者の騙しあい(?)絶妙な駆け引きが面白い作品。
酒宴の場面に登場する狂言小舞「兎」「花の袖」「鵜飼」と見どころが満載の曲。
例えば能「鵜飼」の詞章「そこにも見ゆる~」と謡いながら、主人が太郎冠者の腰にある狸を覗き込むようなところなどに使われている。
◎上記事の著作権は[万華鏡]に帰属します
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