舛添要一「誤って計上した」 土俵際で見せた守銭奴ぶり
dot. (更新 2016/5/18 07:00)
人口1350万人に上る首都・東京の顔としては、どうにも性根がみみっちいのである。正月の家族旅行37万円、自宅近くの天ぷら店やイタリア料理店で25万円、湯河原の別荘近くの回転寿司に5万円──。
私的に政治資金を流用していたとの疑惑を、5月11日発売の週刊文春に報じられた舛添要一知事(67)。
13日の定例会見で釈明に追われ、苦し紛れにこううそぶいた。
「私が非常に心を痛めているのは、みなさんが取材に行かれてお店の方々が臨時休業しなければいけないとのこと。私から言うのも何ですけど(笑)、節度ある取材をお願いしたい」
会見場に失笑が漏れる。冒頭こそ「(都民から)ご懸念を頂いていることは誠に不徳の致すところ」と陳謝したが、“トンデモ釈明”に終始したのである。
舛添氏は「泰山会」など四つの政治団体の代表を務める(うち3団体はすでに解散)。2012年から14年までの政治資金収支報告書によれば、13年1月と14年1月、千葉県木更津市のホテルに「会議費」として計37万円を支出している。投宿先の「龍宮城スパホテル三日月」関係者によると、舛添氏は温水プールで子どもたちと遊んでいたといい、実際は家族旅行に政治資金を使ったのではないかと指摘されたのだ。
ところが舛添氏は、13年は参院選の対応、14年は都知事選出馬の政治決断のために事務所関係者らと会議をしたと主張。政治活動だったと強弁する。そのうえで「家族と宿泊した部屋を利用して会議を行ったことは誤解を招いた」と、収支報告書を修正、削除して返金すると述べた。さらに「政治的機微に関わる」と言い張り、参加者の人数さえも明かさなかった。
一方の飲食代は、天ぷらとイタリア料理、回転寿司で計10件30万円のうち、5件8万4千円分は「政治活動に利用したことまでが確認できなかった」から併せて返金するという。
政治資金問題に詳しい神戸学院大法学部の上脇博之教授が呆れた口調で語る。
「飲食代のうち何件かは認め、いかにも精査したとアピールしているようにみえます。しかし、ホテルの領収書は宿泊代なのだから、舛添氏の指示がなければ支出の目的欄に会計責任者は『会議費』とは書けないはずです」
別荘近くのホームセンターなどでは「消耗品」の名目で20万円計上している。「いい文房具がたくさんあり、事務所で使う」。時に薄ら笑いを浮かべ、冷静な口調で質問に答えていた舛添氏の声が一瞬、気色ばんだように聞こえた場面があった。「お店の方が、ネジとか釘とか、猫のエサとか、そういうものしか買っていなかったという証言があるが」との質問が飛んだときのことだ。舛添氏はやおら無体なことを口走る。
「店員の方が、私が店に入ってからどのコーナーで何を買ったのか、24時間私の後をついて歩いたんでしょうか」
舛添氏はこうも語った。
「チェックが十分でなかったが、私は会計責任者を責める気はありません」
前出・上脇氏が指摘する。
「その場しのぎの責任逃ればかり。海外出張での無駄遣い、公用車での別荘通いと舛添氏の税金に対する意識の低さが次々と露見しています。知事を続けることはもはや許されない」
生来の守銭奴が、公金となると蕩尽する。セコい輩が権力を持つと、変貌ぶりがわかりやすい。
絶妙のタイミングで前大阪市長の橋下徹氏も闖入。舛添氏に呼び掛け<都民に土下座する姿勢であればまだ許されるギリギリのところでは?そうでなければ辞職だね>とツイート、本音は「次は俺」のサインか。
※週刊朝日 2016年5月27日号
◎上記事は[ dot. ]からの転載・引用です *強調(太字・着色)は来栖
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◇ 「演技力だけはある。品性ゼロの寄生癖。トップにしてはいけない人」舛添知事を元妻・片山さつきが一刀両断
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舛添都知事に“政党交付金400万円”ネコババ疑惑が発覚!
2016年5月18日 16時0分 週刊文春WEB
舛添要一都知事(67)に、また新たな疑惑が浮上した。舛添氏がかつて党代表を務めていた新党改革関係者が“告発”する。
「2014年の都知事選の期間中、舛添氏は新党改革から約400万円の政党交付金を“ネコババ”しています。新党改革を離党し、無所属で出馬したにもかかわらず、新党改革支部から自身の資金管理団体に政党交付金を移動させているのです」
この証言をもとに小誌特別取材班が取材を進めると、政治資金収支報告書の記載により、告発内容が事実であることが裏付けられた。
まず、立候補直前の2014年1月3日と22日の2日に分けて、「新党改革」から舛添氏が代表を務める政治団体「新党改革比例区第四支部」に計600万円が寄附されている。そして告示後の1月28日、31日には、同支部から舛添氏自身の資金管理団体である「グローバルネットワーク研究会」(以下、グ研)に2日に分けて、約526万円が寄附として移動している。このうち429万円が政党交付金、つまり血税であることが、「政党交付金使途等報告書」により明らかになった(その後、「グ研」が14年7月に解散すると、「グ研」の資金約5000万円は舛添氏の現在の資金管理団体「泰山会」へと引き継がれている)。
この不可解なカネの流れについて、上脇博之・神戸学院大学教授が疑問を呈する。
「政党助成法によれば、政党本部、支部が解散した場合、余った政党交付金は国庫に返還するように定められています。ところが舛添氏は自らの資金管理団体に持ち逃げしており、返還逃れであると同時に公金の私物化です。政治資金規正法の趣旨に反します」
この疑惑について、舛添氏は事務所を通じて「事実関係を調査したいと思います」と回答したが、都知事選期間中の疑惑だけに都知事としての「正当性」が問われる事態となりつつある。
「週刊文春」5月19日発売号では、他にも舛添氏の様々な金銭疑惑について報じている。
文「週刊文春」編集部
◎上記事は[livedoor・NEWS]からの転載・引用です
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◇ 舛添都知事に【政治資金で家族旅行疑惑】『週刊文春』2016/5/19号
◇ 舛添都知事「公用車」湯河原通いよりも重い背信=「訪韓費用1007万円で、韓国学校増設用地の斡旋決めた」
◇ 舛添都知事 公用車で毎週末、温泉地別荘通い『週刊文春』2016/5/5・12号/ 「問題ない。今後も継続」=知事
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