『面会できません』のひと言で断られてしまう麻原彰晃死刑囚との面会=拘禁障害の症状を呈しているのであって、訴訟能力はある 講演会で松本麗華氏 2016/10/5

2016-10-26 | オウム真理教事件

Asagei plus Posted on 2016年10月25日 5:53 AM
三女・アーチャリー「“秘”講演会」で明かされた麻原彰晃の「拘禁生活」!(1)面会を177回以上断られた
 昨年3月、麻原彰晃の三女として実名による自伝を出版し、世間を驚かせた「アーチャリー」。それから1年半余りを経て、彼女は再び秘密裏に行われた「講演会」の場に姿を見せた。そこで語られたのは、オウム裁判への不満、拘置所の「父」の姿だった──。
 「被害者の方々が大勢おられるので、私が事件に触れてお話しするのはどうかと思いますが‥‥」
 こう言って、とつとつと語り始めたのは、オウム真理教(現・アレフ)麻原彰晃死刑囚(61)の三女で、ホーリーネーム「アーチャリー」こと松本麗華氏(33)である。昨年、初めて実名を明かしてつづった著書「止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記」(講談社)を刊行し、話題となったのは記憶に新しい。
 10月5日、村上正邦元参院議員が主催する、企業の幹部らを招いた限定的な勉強会にゲストとして登場。長年オウム問題を取材し、アーチャリーと交流がある映像ジャーナリスト・森達也氏が同席した。いわば“秘”講演会の席で、アーチャリーは次のように続ける。
 「父と最後に話したのは、21年前の5月。私が12歳になったばかりの時でしたが、その時の父と逮捕後の父がどうしても関連性を持って認識できなくて、いまだに何が起こったのか、自分の体の中で飲み込めていない状態です。このような話をすると『被害者の方をどう思っているんだ』というお話をいただくんですけれど、それについては非常に難しい問題で‥‥」
  麻原死刑囚がオウムの教団施設「第6サティアン」で逮捕されたのは、95年5月16日。まさにアーチャリーが12歳の時である。
 逮捕された父親と事件後、東京拘置所で初めて面会したのは04年9月のことだったが、逮捕から9年の時を経て、麻原死刑囚の精神は崩壊していた。麻原死刑囚は呼びかけにまったく反応がなく、突然、自慰行為を始めるなどの奇行を見せる。
 アーチャリーは、次のように回想した。
 「複数の精神科医に鑑定をしていただいたんですけども、父は重度の『昏迷』状態にあり、心神喪失であると、皆さんは判断されました。昏迷な状態というのはよくわからないんですけれども、心身ともに、自己表現ができる内部刺激が感応しない状態というふうに言われています。私がいきなり『お父さん、わかる?』と大きな声で叫んでも反応しません。そういう父の姿を見るのがつらくて、毎日面会に行くことはできませんでした」
 その後、麻原死刑囚と会うことも困難になってしまう。彼女はこう言った。
 「控訴が棄却されたあとから、父の姿は8年以上、見ることすらできていません」
 これについて森氏が質問し、アーチャリーが答える。
 「ただ、確定死刑囚の場合でも、家族は面会できるんだけど‥‥理由は?」
 「以前は『呼びかけに反応しない』『動こうとしない』という理由でしたが、最近はもう(拘置所サイドから)、ただ『面会できません』ということが多くなって」
 9月23日にも面会を申し込み、『面会できません』のひと言で断られてしまったという。いわく、
 「08年から177回以上も断られているんです」

Posted on 2016年10月26日 5:53 AM 
三女・アーチャリー「“秘”講演会」で明かされた麻原彰晃の「拘禁生活」!(2)麻原死刑囚の状態とは?
 ここで森氏が麻原死刑囚の「重度な昏迷状態」について口を挟み、補足解説した。
 「つまり弁護団としては、控訴趣意書を出せないんです。なぜ出せないか。控訴趣意書は本人に控訴するという意思がないと書けない。でも麻原は、まったくコミュニケーションができないんです。『治療させてくれ』と弁護団は申請したんですが、(裁判所が)受け付けない。弁護団は自分たちで精神科医を呼んで、診断書を手に『もう一度、精神鑑定をしてくれ』と。その結果、裁判所は(精神鑑定に)応じます。しかしどんな内容だったかというと、『麻原は詐病である』。つまり、精神昏迷を装っている、と」
 さらに森氏は、その判断の「根拠」について、次のように切り込む。
 「例えば、こういった描写が(調書に)あります。この精神科医は3日間、麻原に面会したんです。1日目、麻原の目の前でボールペンを揺らすんです。でも麻原はまったく反応しない。2日目、同じようにボールペンを振ったら、麻原はそれを握った。精神科医が引っ張ったら、麻原は握ったまま離さなかった。つまり『この人はボールペンを握る能力はあるのに、1日目はそれを隠していた。実は装っていたんだ』という理屈なんですよ。納得できます?」
 つまり、麻原死刑囚は「拘禁障害」の症状を呈しているのであって、訴訟能力はある。控訴する気がないのではない。そしてアーチャリーともども、控訴棄却を裁判所による「だまし討ち」だと批判したのだ。
 アーチャリーは先の著書でこう書いている。
 〈父が事件に関与したのかについて、今でも自分の中で留保し続けています。(中略)父は事件に関与したのかもしれないし、していないのかもしれない〉
 彼女にとって「オウム事件」はいまだ納得できない事柄であり、納得の鍵になると信じるのが、麻原死刑囚の「治療」である。
 森氏はこの件について、熱弁を展開した。
 「まずは麻原を治療したうえで、あの事件は何だったのか、なぜ(一連の事件を)指示したのか、しっかりと解明していかなければならない。でなければ何の教訓にもならず、このままだと再発防止すらできないんですよ」
 アーチャリーがこれに呼応する。
 「昨年、(精神科医の)先生が『あなたのお父さん、半年もあれば治してあげられるのに』と。私はぜひとも治療をしていただきたいと思っています。そのうえで、何が起こったのか、きっちりさせたいです」
 アーチャリーと森氏は、死刑執行の日を待つ麻原死刑囚の再審の可能性を捨てていないのである。

 ◎上記事は[アサ芸プラス]からの転載・引用です 
----------
麻原彰晃 「三女を含め4~5年誰も面会できていない」の証言 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
獄中の麻原彰晃に接見して/会ってすぐ詐病ではないと判りました/拘禁反応によって昏迷状態に陥っている
.............


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。