「名張毒ぶどう酒事件」奥西勝死刑囚 先月から危篤状態

2013-07-03 | 死刑/重刑/生命犯

奥西死刑囚 先月から危篤状態
NHK NEWS WEB 7月2日 20時32分
 52年前に三重県で起きた「名張毒ぶどう酒事件」で、再審=裁判のやり直しを求めている奥西勝死刑囚が先月から危篤状態になっていることを弁護団が明らかにしました。
 奥西勝死刑囚(87)は昭和36年に三重県名張市で、ぶどう酒に農薬が入れられ女性5人が殺害された「名張毒ぶどう酒事件」で殺人などの罪で死刑が確定しましたが、無実を訴えて再審を求めています。
 現在、弁護団が最高裁判所に特別抗告をしていて、弁護団は去年、独自に行った鑑定の結果、犯行に使われた毒物は奥西死刑囚が保管していた農薬ではないとする書面を提出していますが、関係者によりますと、先月、検察はこれを否定する意見書を最高裁に提出したということです。
 奥西死刑囚は現在、東京の医療刑務所に収容されていますが、弁護団によりますと、ことし5月に危篤状態となり、その後、持ち直しましたが、先月19日から再び危篤状態になっているということです。
 弁護団の鈴木泉弁護士は「依然として危険な状態が続いている。検察の意見書に対する反論を出すかどうか、早急に検討したい」と話しています。
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憂楽帳:「死刑囚の命」
 毎日新聞 2013年07月02日 13時44分
 三重県に勤務していた20年前、名張市で女性5人が毒殺された「名張毒ぶどう酒事件」(1961年3月)の舞台となった集落を取材で訪れた。事件と共に語られ続ける集落の人たちの口は重かった。ただそう記憶している。
 捜査段階で自白し、後に翻した奥西勝死刑囚(87)は今、人工呼吸器で救命措置を施されている。特別面会人の稲生昌三さん(74)によると、体が急に弱ったのは一度決定した再審開始が取り消された昨年5月ごろ。長男がその約2年前に「父が出てくるまで自分の死を知らせるな」と遺言して病死したことを、親族が「いつまでも隠しきれない」と伝えたのも同じ時期だった。
 自白偏重や証拠不足が指摘され、司法の判断はぶれた。1審で無罪判決を下した裁判官の一人は2審の逆転死刑判決を聞き、「強引にやればそうなる」と周囲に漏らしたという。
 事件に関わった人たちは、医療刑務所で眠り続ける老人を思い浮かべ、何を考えているだろうか。無罪を信じる稲生さんは「生きてほしい」と言う。やりきれなさが募る。【永海俊】
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名張毒ぶどう酒事件/「司法官僚」裁判官の内面までゆがめ、その存在理由をあやうくしているシステム 2012-07-01 | 死刑/重刑/生命犯 問題 
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