〈来栖の独白 2017.9.3 Sun〉
本日の「音楽の泉」は、モーツアルト。セレナード ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」「ディヴェルティメント 変ロ長調 K.287」。朝から「ツイテル」って気分にしてくれた。皆川達夫先生のお声も、いつも通り、お元気そう。ふと、大学時代の恩師がこんなにお元気なんだもの。私も、まだまだ・・・、と思った。
9時からの「題名のない音楽会」は録画にして、本日は夏休み明けの能楽堂へ。
「枕慈童」は期待していったが、つまらなかった。狂言「長刀應答(アシライ)」も、凡庸。井上松次郎さん、新味がまったくない。退屈(狂言なのに)。救いだったのは、「三山」。衣斐愛さんの艶のある、伸びやかな声。小さい身体が、逆に声を引き立たせる。一昨年、伯母の葬儀のときの尼僧の声に、よく似ている。読経なのに、私は惚れ惚れして、聴き入ったっけ。
お城(能楽堂)への道は、秋の到来を感じさせてくれた。枸橘が大きな実を付けていた。
9月になってから、この自室に入る風も、涼しくなった。
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◇ 『枕慈童』 四番目物(雑能) 『三山』二番目物(修羅物)