高3女子殺害 被告、減刑主張「出所し謝罪を」 東京高裁
毎日新聞2017年10月25日 23時34分(最終更新 10月25日 23時34分)
東京都江戸川区で2015年、都立小岩高3年の岩瀬加奈さん(当時17歳)が殺害された事件で、強盗殺人罪などに問われ、1審で無期懲役とされた青木正裕被告(31)の控訴審第1回公判が25日、東京高裁(栃木力裁判長)であった。青木被告は「無期懲役は実質的に終身刑。出所して遺族に謝罪ができなくなる」などと有期懲役への減刑を望み、検察側は控訴棄却を求めた。判決は12月1日。
この日の公判で、青木被告は「奪った命は取り返すことはできないので、骨髄バンクやドナー登録をして他の命を救いたい。そのためには有期刑で出所することが条件だ」と主張。「有期刑だと更生意欲が強くなるが、無期懲役だと開き直ってしまう可能性がある」などと述べた。
一方、被害者参加制度を利用して出廷した岩瀬さんの姉の伊藤咲貴さん(24)は「人の命を奪いながら、人の命を救いたいというのはおかしい」、母の岩瀬裕見子さん(49)は「被告や弁護人による控訴趣意書には遺族を侮辱する言葉の数々があり、最大の2次被害だ。許すことはできない」と訴えた。
また、父正史さん(48)は「判決を人に委ねなければならない無力感がある。遺族はどんなに憎い犯人でも復讐(ふくしゅう)できない。遺族や、これから遺族になってしまうかもしれない人が少しでも救われたと思えるような司法であってほしい」と願った。【石山絵歩】
◎上記事は[毎日新聞]からの転載・引用です
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* 東京 江戸川・高3 岩瀬加奈さん殺害 青木正裕被告 2審も無期懲役 東京高裁 2017/12/01
* 東京 江戸川・高3 岩瀬加奈さん強殺 青木正裕被告 無期懲役確定へ 最高裁が上告棄却 2018.3.27付け
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◇ 江戸川・高3女子〈岩瀬加奈さん〉強殺事件 青木正裕被告に無期懲役判決 2017/5/23
◇ 「母親への復讐心から連続殺人 息子が事件を起こせば社会の目が母に集中する」青木正裕被告 江戸川・女子高生強殺 公判2017/5/18
◇ 「連続殺人で死刑になるつもりだった」江戸川の女子高生岩瀬加奈さん強殺 青木正裕被告が供述 初公判2017/5/16
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