日本大理事長になった作家の林真理子氏が

2023-12-05 | 社会

中日春秋
 中日新聞 朝刊 2023年12月5日
 昨夏に日本大理事長になった作家の林真理子氏が、連合の芳野友子会長と月刊連合2023年1・2月合併号で対談した。組織改革には世間という外圧も必要と一致。林氏は語る。▼「私も『そんなこと言うと失脚させられるぞ』とさんざん脅されましたが、『今、私をおろしたら大変ですよ』と言い返しました。学生・生徒のために健気(けなげ)に頑張っている新理事長を引きずりおろすようなことがあれば、マスコミも黙っていないでしょう。世間を味方にすれば強いですよね」▼世間が味方と言えぬ中でも林氏は日大を改革できるのか。アメリカンフットボール部で8月以降に逮捕者が相次いだ薬物事件は疑惑の端緒を得ても情報を共有せず、警察への通報も遅れて組織の機能不全が指摘されたが、学長と副学長辞任が決まり、林氏は減給という。理事長を補佐する組織なども設けると聞く。▼伝えられたアメフト部廃部の方針は継続審議に。「無実の学生の連帯責任はおかしい」と世間に批判が出て、決定を保留したようにも映る。▼そもそも捜査中で全容が判明せぬうちに、学生人生を変える廃部方針に踏み込んだのが拙速と思える。世の空気を変えたい一心だったのか。▼先の対談で林氏は「人の上に立つものは、人を説得できる『言葉』を持つことが必要」と語っている。右顧左眄(うこさべん)せぬ理念に基づく、人を動かす言葉を紡げるだろうか。 2023.12.5

 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)


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