大阪個室ビデオ店放火事件.16人死亡 初公判 2009.9.14 被告=無罪主張. 検察=調査結果説明

2009-09-15 | 死刑/重刑/生命犯

ビデオ店放火「被告の個室が火元」 検察、調査結果説明
朝日新聞2009年9月15日18時52分
 大阪・難波で客16人が死亡した個室ビデオ店火災で、殺人と現住建造物等放火などの罪に問われた無職小川和弘被告(47)の初公判は14日午後も続き、検察側は、被告がいた個室で放火された疑いがあるとした大阪市消防局の調査結果を読み上げた。
 検察側は証拠の説明で、現場の写真を法廷の大型モニターに上映。小川被告がいた18号室では、被告が持ち込んで火をつけたとされるキャリーバッグの上部付近の壁面に焼け跡が扇形に広がる様子が示された。また、市消防局が焼損の激しかった店内4カ所を比較したうえで「店員や客の証言も含めて検討すると、火元は18号室。たばこの火程度では炎は上がらず、放火された疑いがある」と結論づけた調査結果を紹介した。
 一方、大阪府警の捜査結果を朗読する中で、弁護側が火元と主張する9号室の写真も示し、検察官は「32の個室の中で最もよく焼けている」と説明。弁護側は、火元を9号室とする根拠の一つにこの捜査結果の内容を挙げている。
 さらに検察側が、負傷者が「犯人を死刑に」と求めた調書を読み上げると、傍聴席の遺族ら10人以上の中からすすり泣きが漏れた。閉廷後、亡くなった原大次郎さん(当時40)の内縁の妻、小林由貴さん(39)は被告の無罪主張について、「裁判を見届け、何があったのか決着をつけたい」と話した。
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 昨年10月、大阪市浪速区の個室ビデオ店に放火し、16人を死亡させたとして、殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた無職小川和弘被告(47)の初公判が14日、大阪地裁(秋山敬裁判長)で開かれ、同被告は「放火はしておりません」と無罪を主張した。
 裁判員制度が始まる前に起訴されており、裁判員裁判の対象ではない。集中審理し、10月15日の第8回公判で論告求刑などを行って結審する予定。
 小川被告は火災直後、「生きていくのが嫌になった」と放火を認めていた。
 検察側は冒頭陳述で、離婚や無職になって生活に困窮したことで生きる目標を失ったと指摘。入店後に自分を惨めに感じ、「生きていてもいいことはない。ここで死のう」と放火して自殺しようと決意。「巻き込まれて死ぬ人、ごめんなさい」と、客を巻き込んでも構わないと考えたと述べた。
 弁護側は「自殺する状況になく、恨みのない店員や客を巻き込む意思もなかった」と反論し、被告がいた個室より燃え方が激しい別の個室が火元の疑いがあると主張。警察官に脅されて意に沿うよう供述した自白調書は任意性がないとしたほか、責任能力も争うと述べた。(時事通信社 - 09月14日 11:02)


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