『死刑囚200人 最後の言葉』
2019年8月22日 第1刷発行
別冊宝島編集部
p142~
勝田清孝
2度死刑を宣告された男
元消防士の勝田清孝は1972年9月13日、最初の強盗殺人に手を染めて以来、10年間で計8人を殺し、そのほか殺人未遂、強盗、強姦など悪事の限りを尽くした。しかもそれが、逮捕される直前までまったく勝田の犯行とマークされていなかったというのだから驚かされる。
事実認定された殺人は8件(単独犯による連続殺人事件としては当時の日本最多タイ記録)だが、勝田自身は22人を殺害したと自供。
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〈来栖の独白 2021.4.7 Wed〉
上記『死刑囚200人 最後の言葉』を昨日読んだ。全部を読了したわけではないが、別冊宝島編集部さんの肯定的な姿勢を感じた。
ただ《勝田自身は22人を殺害したと自供》というのは、佐木隆三氏の著書でも見かけたが、事実に反し、残念である。
勝田自身も面会で触れていたように、22人もは殺害していない。勝田は贖罪の一環として自らの犯罪事実を嘘偽りなく告白し、聞いた刑事もその勝田の姿に「俺たちはお前の云うことを信じる」と言った。肝心のところを碌に調べもせずに書いた佐木隆三氏。すでに故人である。
* 「22名殺害」という誤った流布 勝田事件 被害死者数について 〈来栖の独白 2016.10.7 Fri 〉
* 佐木隆三氏が死去 『殺人百科Ⅳ』疾走する消防士…勝田事件「22名殺害」という誤った流布