産経新聞 2015.3.24 11:47更新
【オウム公判】「すごくショックだった」目黒公証役場事務長監禁致死事件で高橋被告が証言、亡き父と面影似る
地下鉄サリン事件など4事件に関わったとして殺人罪などに問われた元オウム真理教信者、高橋克也被告(56)の裁判員裁判の第34回公判が24日、東京地裁(中里智美裁判長)で開かれ、被告人質問が行われた。目黒公証役場事務長、仮谷清志さん=当時(68)=監禁致死事件で、仮谷さんが死亡したことについて、「すごくショックだった」と述べた。その後、上司だった井上嘉浩死刑囚(45)に対し疑念を持ち始めたという。
高橋被告は死亡した仮谷さんを見た際、「前年に父親が亡くなっていて、面影が似ているところがありイメージが重なった」と述べた。
また、この日も麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚(60)を「グル」と呼び、「無理やり連れてきたやり方が、グルの意向なのか疑問が大きかった」と説明。その上で、「当時もやるべきじゃなかったと思った」と振り返った。
井上死刑囚について、父親の死亡を受けて修行を強化した際に「そんなことをしても仕方がない」と笑われ、疑念を抱いたという。
2015.3.24 19:48更新
【オウム公判】逃亡生活17年 手配写真が似ず安心 偽名自然に「高橋克也の呼びかけ、反応できなかった」
高橋克也被告は24日の公判で約17年の逃亡生活について平成24年の逮捕後初めて公の場で語った。「櫻井信哉(さくらい・しんや)」という偽名を使い別人として暮らしていた様子の一端が明らかになった。
「高橋克也という呼びかけにちょっと反応できなかった。『櫻井信哉』でずっと通してきたので」と、逮捕時に本名を呼ばれた際に戸惑ったという。
特別手配された高橋被告は、埼玉県所沢市のアパートなどでの潜伏生活後に、元教団幹部の菊地直子被告(43)と2人でホテルなどを転々とした。別の元幹部から逃亡の指示を受けており、それが麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚(60)の意思にかなうことだと理解していたことから、「出頭しようとは思わなかった」と述べた。
平成9年末ごろに高橋被告が就職した川崎市内の会社寮で菊地被告と同居。「区役所に行って、ある人の手続きを盗み見て住民票を取った」と、偽名を手に入れた生活が始まった。
指名手配の写真がある場所を避けるなど、逃亡生活の当初は注意を払っていたという。しかし、警察官とすれ違っても怪しまれることもなく、「ひょっとしたら、(手配写真と)ものすごく似ていないのではと思うようになった」と語り、緊張した生活から解放されたという。「櫻井で呼ばれても自然に返事をするようになった」と振り返った。
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高橋被告「逃走は修行」=オウム公判―東京地裁
時事通信 3月24日(火)19時31分配信
オウム真理教元信者高橋克也被告(56)の裁判員裁判は24日午後も、東京地裁で被告人質問が続いた。手配されながら出頭しなかった理由について、高橋被告は「そういう指示だったから。根底に修行ということが常にあった」と述べ、逃走を続けることが元代表松本智津夫死刑囚(60)の意思に沿うと考えたと説明した。
逃走中、高橋被告は「オウム真理教の教義にどういう意味があったのか知りたいと思い、本を読んで自分なりの修行をしていた」と述べる一方で、関与した事件を思い起こすことは「あまりなかった」と振り返った。
最終更新:3月24日(火)22時38分
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