地下鉄サリン事件から21年を前に集会 事件振り返る
NHK NEWS WEB 2016/3月13日 18時01分
オウム真理教による地下鉄サリン事件から今月20日で21年になるのを前に、事件を振り返る集会が開かれ、被害者や遺族が教団の死刑囚に対する気持ちなどを述べたインタビューが紹介されました。
事件の被害者や遺族などは13日東京で集会を開き、被害者の会の代表で、事件で夫を亡くした高橋シズヱさんが21年前の事件のことを若い人たちに知ってもらおうと被害者や遺族に話を聞いたインタビューが上映されました。
この中で、被害者の男性は、今も周りが薄暗く見える後遺症があることを明かし、「地下鉄サリン事件に関わった10人の死刑囚については早く刑を執行してほしい」と話していました。また、重い後遺症に苦しむ妹の介護を続けている男性は「死刑によって事件が終わるわけではなく、終身刑がよいのか何がいいのか答えがでない」と複雑な思いを述べていました。
被害者や遺族の中には事件の真相を当事者から詳しく聞きたいという思いがある一方、刑の執行を望む声も強いということで、高橋さんは、今月17日に法務省に対して、刑の執行への立ち会いや、立ち会えない場合は執行された直後に直接通知を受けることなどを要望することを明らかにしました。
高橋シズヱさんは「被害者や遺族は、事件を引きずったままになっている。刑が執行されていない現在進行形の事件だということを知ってほしい」と話していました。
◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です
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〈来栖の独白〉
>刑が執行されていない現在進行形
と云いながら、死刑執行されればされたで「死刑によって事件が終わるわけではない」と云うのだろう。当該事件の本質は、「死刑」ではない。
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「死刑前に話して」 地下鉄サリン21年で遺族ら
日本経済新聞 2016/3/14 1:30
オウム真理教による地下鉄サリン事件から20日で21年となるのを前に、被害者の会などが13日、東京都内で「死刑」をテーマに集会を開き、約200人が参加した。
地下鉄事件では元教団代表、松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、61)ら10人の死刑が確定。被害者の会代表世話人の高橋シズヱさん(69)は「今だから言えることがあるのでないか。刑執行の前に話してもらいたい」と訴えた。
集会では、被害者や遺族に高橋さんがインタビューした映像を上映。その後の討論で、ジャーナリストの江川紹子さんは「全解明を裁判に求めるのは違う。問題は、確定すると死刑囚に会えなくなり、情報発信されなくなることだ」と話した。
教団による一連の事件では、松本死刑囚らを含む13人の死刑が確定している。〔共同〕
◎上記事は[日本経済新聞]からの転載・引用です
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〈来栖の独白〉
>問題は、確定すると死刑囚に会えなくなり、情報発信されなくなることだ
この江川紹子氏の発言は、行刑機関の死刑確定者に対する処遇悪に目を向けさせようとの意図かと思わせて、実はそうではない。この人はいつも、その時その時の思いつきでモノを言う。名張毒ぶどう酒事件支援にしても、私が氏に感じるものは、対象に謙虚に向き合っているのかな、という疑問だ。
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◇ 「死刑執行、教祖から」と江川紹子氏は云うが・・・/【63年法務省矯正局長通達】に見る行刑の苦難 2011-12-04
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◇ 16年目の終結 オウム裁判/河野義行さん/滝本太郎弁護士/元裁判長 山室恵氏/中川智正被告 2011-11-18
◇ オウム公判終結:竹内精一氏/滝本太郎氏/神垣清水氏/渡辺脩氏/山室恵氏/加賀乙彦氏 2011-11-25
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◇ 安田好弘弁護士が語る「麻原彰晃(松本智津夫)裁判のデタラメぶり」 2012-11-29
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それにしても、刑の執行への立ち会いを求める姿勢などには何とも薄ら寒いものを感じてしまいます。日本の大人というものはいつか、憎悪をあからさまにする事に羞恥を感じなくなってしまったのだろうかと。
また、所詮、世間というものが、一握りの、情の強い人達(と言っては語弊があるか)によってリードされて行くかのように思われ、虚しさを感じます。
コメント、心より感謝します。忘れてしまっていました。K様のお蔭で想い出したのです。
>刑の執行への立ち会いを求める姿勢
この箇所について、〈来栖の独白〉で書きたいと思っていたのに、忘れてしまって・・・。以下(刑務官の苦しさ)です。
*http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/637624008350ea5c5880a2c66b986fa6
そして
>羞恥を感じなくなってしまったのだろうかと。
今、国会も巻き込んで大騒ぎとなっている「保育園 落ちた 日本、死ね」。
「文は人なり」「綴り方」なんて言っていては、時代遅れと笑われますか。「文どころじゃない。生活が大変なのに」と・・・。
私はもともと死刑反対派だからなんですが、死刑賛成派の江川紹子さんには、ちょっと疲れさせられました。
江川さんは、そのイベントでだいたい、こう言っていたと記憶しています。
・死刑は存置すべし。日本は法治国家なんだから、それに従えない人達が悪い。
・死刑のかわりに終身刑を設けることに反対。なぜならば、シャバにいる高齢者や、オウム事件の被害者の中では、後遺症で苦しんでいる人がいるのに、社会福祉による手厚い保護を受けられていない。どうして罪を犯した犯罪者が、国の税金で手厚い保護を受けるのか?
・中国にある執行猶予付きの死刑制度を、日本にも設けたらどうか。例えば、3年様子を見て、反省したようなら、死刑を取り下げるといった感じで。
・裁判員制度に対して疑問。裁判員に、死刑という重刑判断をさせるべきではない。
・裁判員たちも、死刑という決断を下したあと、時間の経過と共に、気が変わっていく場合がある。
・宗教的観念から要因を探る、ということは、裁判の場では難しいだろうから、裁判以外の場所でそれはやるべきではないか。
・指示をした麻原と、麻原に従わせられた部下たちが、同じ刑罰でいいのか?
・反省して一審で死刑判決を受け入れている人達が、先に死刑が執行されるなんてあっていいのか?
・控訴や再審をする連中というのは、反省してない連中に決まっている。
・「学生の修学旅行の一貫で、拘置所に行かせて、高校生と確定死刑囚を会話させる」というイベントがあってもいいのではないかと法務省の人に話をしたら、笑われてしまった。
ちなみに、執行猶予つきの死刑制度とは、毛沢東が考えた死刑制度らしいです。これは江川さん本人が言ってました。
そんな封建的な人だったんだ…と呆れてます。昔、テレビに出ていた江川さんを見たとき、そんなに悪い印象じゃなかったのに…2日前のイベントで話を聞いていたら、色々ガッカリしてしまいました。
昔は、「麻原の娘さんの保護者になってくれたりして、いい人だ」と思っていたんですが(いつの間にか、途中で止めてましたけど…)。
それと、江川さんは二言目には「法治国家ですから!法治国家ですからね!従ってもらわないとね!」って言う癖がありますが、あれ、どうかならないのかな~って思います。全然、被告側の心情や犯罪要因って考えない人なんですね。社会や政府が絶対正しい!って考えなんですね…
そうですか…
そのときそのときの思いつきでモノを言う人なんですか… (- -;)
とにかく「控訴や再審する囚人はダメ人間」とかいう発言をする時点で、裁判にあまりお詳しくない方なようなので、もうこれ以上、江川さんには死刑制度問題に口を挟んでほしくないのですが…言論封殺するわけに行きませんし、なんだかんだで、江川さんと同じ考えの人たちが日本に多いと思うので、彼女を説得できる弁護士に現れてほしいと思っています。
>執行猶予付きの死刑制度
多くの問題が出てくるのは直ぐにわかります。そしてその解決策なんておよそありません。ほんまにお気楽です。
>高校生と確定死刑囚を会話させる
呆れたでしょうね。
自身のtwitterで「事件を振り返ったんぢゃなくて、被害者自ら死刑に真正面から取り組んだよ」と云っています。私にはこの集会、「死刑」というより、「執行」集会というような感じがしましたが。
ところで、浅川一雄さんという方(サリンの重い後遺症被害に苦しむ妹さんの介護をしておられます)ですが、公判で麻原死刑囚以外の死刑を積極的に求めませんでした。「(被害に遭ったのと)同じ殺人の片棒を担ぐ気持ちになる」からだそうです。こういう崇高な感性の方もいらっしゃるのですね。この方は、死刑囚との面会にしても、「想像しただけでいやだと思った。顔を見たくない」と拒絶します。面会や死刑執行の立会いを求めるのとはエライ違い。
「再審」ですが、付随する様々な問題がありますね。延命を企図して請求する弁護人もいます。これによって、身代わりのように別の人に執行が回ってきたりします。執行回避の方便として使われる、このような状況は、真に雪冤を叫んでいる人から見れば辛いでしょう。
* http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/0a7576352a0806a83034ac8d7fa63874