米イスラエル首脳会談「イスラエルとパレスチナの『二国家共存』こだわらず」2017/2/16 パレスチナ側も諦めムード「2国家はもう無理」  

2017-02-17 | 国際

 中日新聞 2017年2月16日 夕刊
2国家共存こだわらず 米イスラエル首脳会談
 【ワシントン=後藤孝好】トランプ米大統領は十五日、ホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相と初の首脳会談をした。トランプ氏は会談前の共同記者会見で、イスラエルとパレスチナの「二国家共存」を模索してきた中東和平に関して「二国家共存でも、一国家でも、どちらでもいい」とこだわらない考えを明らかにした。二国家共存を唯一の解決策としてきた米国の方針転換を示唆したといえる。
*トランプ氏、中東和平を転換
 米政府は一貫して二国家共存を支持し、中東和平の仲介を試みてきた。トランプ氏はイスラエル寄りの立場を鮮明にしており、独立国家の樹立を悲願としてきたパレスチナがさらに反発を強めるのは必至。二〇一四年から中断している中東和平交渉の再開がさらに遠のく懸念がある。
 トランプ氏は会見で、パレスチナに対して「幼少期から教えられる(イスラエルへの)憎しみを取り除かなければならない」と要求した。イスラエルに対しては、占領地のヨルダン川西岸などで進めるユダヤ人入植活動を「少し自制してほしい」と求めたが、ネタニヤフ氏は「入植が対立の中心ではない」と反論した。
 トランプ氏は、「テルアビブにある米大使館をエルサレムへ移転したいと思っている。注意深く状況を見ている」と強調したが、実施時期などには触れなかった。パレスチナは、東エルサレムを将来の独立国家の首都と位置づけ、大使館移転に強く反発している。移転すればパレスチナとの関係悪化は避けられない。
 両首脳は、イスラエルと敵対するイランの核開発を阻止するため、経済制裁などで圧力を強める方針を確認。同盟関係を強化し、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦を推進することで一致した。
*両首脳発言のポイント
▽トランプ氏
 ▼(イスラエルとパレスチナ自治政府の)双方が望むなら、二国家共存でも一国家でも構わない。
 ▼和平交渉の成功には、双方が歩み寄らなければならない。
 ▼(イスラエルは)入植地拡大を少し差し控えてほしい。
 ▼米大使館のエルサレム移転は実現したいが、注意深く(状況を)見ている。
 ▼イランの核開発阻止のために行動を取る。
▽ネタニヤフ氏
 ▼二国家共存という名称ではなく、(問題の)本質に取り組みたい。
 ▼入植が対立の中心ではない。
 (ワシントン・共同)

<2国家共存> パレスチナ国家を樹立し、イスラエルと平和裏に共存する構想。米国と欧州連合(EU)、国連、ロシアの4者がパレスチナ独立国家の樹立を目標に掲げた和平案(ロードマップ)を策定。2003年4月にイスラエルとパレスチナ自治政府の双方に提示し、米、イスラエル、パレスチナが同6月に履行開始で合意したが、イスラエル、パレスチナ双方に反対意見があり、進展はない。中東和平交渉は14年に暗礁に乗り上げ、再開のめどは立っていない。(共同)

 ◎上記事は[中日新聞]からの転載・引用です
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産経ニュース 2017.2.17 07:49更新
パレスチナ側も諦めムード…「2国家はもう無理」65% イスラエルで広がる「1国家」案
 米、イスラエル首脳会談で、パレスチナ国家樹立をめざす「2国家共存」和平案に代わり、「1国家」案が飛び出した。パレスチナ側でも「2国家はもう無理」という諦念が広がる中、イスラエルの「力の支配」を追認するものだ。
 「2国家」を目指す和平協議は1993年のオスロ合意で始まった。2003年には米露、欧州連合(EU)、国連の4者が和平行程表(ロードマップ)を発表し、パレスチナ国家樹立が明記された。ところが、その後は進展がない。イスラエルは、パレスチナ側が「将来の国土」と考えるヨルダン川西岸や東エルサレムに入植を続け、入植者は現在約57万人。イスラエルのユダヤ人口の約9%に達する。昨年12月のパレスチナ住民の世論調査では、「2国家は実現不可能」と考える人が65%に上った。
 入植地はイスラエルが1967年の第3次中東戦争で占領した西岸に、アラブ諸国への防衛線を築いたのが始まり。「神がユダヤ人に与えた土地」と主張するユダヤ教徒の移住も追認し、今ではショッピングセンター、大学、高速道まである。政府は強固なコンクリート壁で囲い、パレスチナ住民を排除した。歴代米政権は「2国家」を掲げながら、入植阻止のため、イスラエルに支援停止などの圧力をかけはしなかった。
 イスラエル政府では、右派与党が西岸の6割を併合し、パレスチナ自治区を属国化する「1国家」案を主張。ネタニヤフ首相は歴代米政権にあわせて表向き「2国家」を支持してきたが、トランプ米大統領の発言は「もう遠慮は不要」と後押ししたのに等しい。
 パレスチナ側の反発をよそに「1国家」案が浮上したのは、イスラエルがイランを「共通の敵」とするアラブ諸国に急接近しているからだ。昨年にはサウジアラビアの退役将軍が国交のないイスラエルを訪問し、外務省高官と会談した。「外堀を埋めれば、パレスチナは現状を認めざるを得ない」という読みがある。
 さらに、パレスチナ側は経済、治安両面でイスラエルに依存している。3万人以上のパレスチナ人が入植地で働き、自治政府はイスラエルが代替徴収する関税に頼る。「イスラム国」(IS)などの過激派侵入を阻止しているのはイスラエル軍だ。
 同軍関係者は「パレスチナ側にインティファーダ(反イスラエル抵抗運動)を起こす力はもうない」と分析する。イスラエルはトランプ政権を後ろ盾に、一方的解決を模索し始めた。(三井美奈)

 ◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です *強調(太字)は来栖
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〈来栖の独白〉
 旧約聖書の時代と、何一つ変わっていない。ユダヤの神とは、こういう神である。けれど私は、こういう手前勝手な(?)無茶苦茶な神が、なぜか好きでならぬ(まぁ元々、物事の好悪に「正義」も「道理」もないが)。「自分の物を自分がしたいようにするのは、当りまえではないか」と言い、「あとの者は先になり、先の者はあとになるであろう」と言う。

マタイ 20:1~16
1 天国は、ある家の主人が、自分のぶどう園に労働者を雇うために、夜が明けると同時に、出かけて行くようなものである。
2 彼は労働者たちと、一日一デナリの約束をして、彼らをぶどう園に送った。
3 それから九時ごろに出て行って、他の人々が市場で何もせずに立っているのを見た。
4 そして、その人たちに言った、『あなたがたも、ぶどう園に行きなさい。相当な賃銀を払うから』。
5 そこで、彼らは出かけて行った。主人はまた、十二時ごろと三時ごろとに出て行って、同じようにした。
6 五時ごろまた出て行くと、まだ立っている人々を見たので、彼らに言った、『なぜ、何もしないで、一日中ここに立っていたのか』。
7 彼らが『だれもわたしたちを雇ってくれませんから』と答えたので、その人々に言った、『あなたがたも、ぶどう園に行きなさい』。
8 さて、夕方になって、ぶどう園の主人は管理人に言った、『労働者たちを呼びなさい。そして、最後にきた人々からはじめて順々に最初にきた人々にわたるように、賃銀を払ってやりなさい』。
9 そこで、五時ごろに雇われた人々がきて、それぞれ一デナリずつもらった。
10 ところが、最初の人々がきて、もっと多くもらえるだろうと思っていたのに、彼らも一デナリずつもらっただけであった。
11 もらったとき、家の主人にむかって不平をもらして
12 言った、『この最後の者たちは一時間しか働かなかったのに、あなたは一日じゅう、労苦と暑さを辛抱したわたしたちと同じ扱いをなさいました』。
13 そこで彼はそのひとりに答えて言った、『友よ、わたしはあなたに対して不正をしてはいない。あなたはわたしと一デナリの約束をしたではないか。
14 自分の賃銀をもらって行きなさい。わたしは、この最後の者にもあなたと同様に払ってやりたいのだ。
15 自分の物を自分がしたいようにするのは、当りまえではないか。それともわたしが気前よくしているので、ねたましく思うのか』。
16 このように、あとの者は先になり、先の者はあとになるであろう」。

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民数記第21章32~35
32 モーセはまた人をつかわしてヤゼルを探らせ、ついにその村々を取って、そこにいたアモリびとを追い出し、
33 転じてバシャンの道に上って行ったが、バシャンの王オグは、その民をことごとく率い、エデレイで戦おうとして出迎えた。
34 主はモーセに言われた、「彼を恐れてはならない。わたしは彼とその民とその地とを、ことごとくあなたの手にわたす。あなたはヘシボンに住んでいたアモリびとの王シホンにしたように彼にもするであろう」。
35 そこで彼とその子とすべての民とを、ひとり残らず撃ち殺して、その地を占領した。
民数記第31章1~18
1  さて主はモーセに言われた、
2 「ミデアンびとにイスラエルの人々のあだを報いなさい。その後、あなたはあなたの民に加えられるであろう」。
3 モーセは民に言った、「あなたがたのうちから人を選んで戦いのために武装させ、ミデアンびとを攻めて、主のためミデアンびとに復讐しなさい。
4 すなわちイスラエルのすべての部族から、部族ごとに千人ずつを戦いに送り出さなければならない」。
5 そこでイスラエルの部族のうちから部族ごとに千人ずつを選び、一万二千人を得て、戦いのために武装させた。
6 モーセは各部族から千人ずつを戦いにつかわし、また祭司エレアザルの子ピネハスに、聖なる器と吹き鳴らすラッパとを執らせて、共に戦いにつかわした。
7 彼らは主がモーセに命じられたようにミデアンびとと戦って、その男子をみな殺した。
8 その殺した者のほかにまたミデアンの王五人を殺した。その名はエビ、レケム、ツル、フル、レバである。またベオルの子バラムをも、つるぎにかけて殺した。
9 またイスラエルの人々はミデアンの女たちとその子供たちを捕虜にし、その家畜と、羊の群れと、貨財とをことごとく奪い取り、
10 そのすまいのある町々と、そのとを、ことごとく火で焼いた。
11 こうして彼らはすべて奪ったものと、かすめたものとは人をも家畜をも取り、
12 その生けどった者と、かすめたものと、奪ったものとを携えて、エリコに近いヨルダンのほとりのモアブの平野の宿営におるモーセと祭司エレアザルとイスラエルの人々の会衆のもとへもどってきた。
13 ときにモーセと祭司エレアザルと会衆のつかさたちはみな宿営の外に出て迎えたが、
14 モーセは軍勢の将たち、すなわち戦場から帰ってきた千人の長たちと、百人の長たちに対して怒った。
15 モーセは彼らに言った、「あなたがたは女たちをみな生かしておいたのか。
16 彼らはバラムのはかりごとによって、イスラエルの人々に、ペオルのことで主に罪を犯させ、ついに主の会衆のうちに疫病を起すに至った。
17 それで今、この子供たちのうちの男の子をみな殺し、また男と寝て、男を知った女をみな殺しなさい。
18 ただし、まだ男と寝ず、男を知らない娘はすべてあなたがたのために生かしておきなさい。

ヨシュア記第6章16~21
16 七度目に、祭司たちがラッパを吹いた時、ヨシュアは民に言った、「呼ばわりなさい。主はこの町をあなたがたに賜わった。
17 この町と、その中のすべてのものは、主への奉納物として滅ぼされなければならない。ただし遊女ラハブと、その家に共におる者はみな生かしておかなければならない。われわれが送った使者たちをかくまったからである。
18 また、あなたがたは、奉納物に手を触れてはならない。奉納に当り、その奉納物をみずから取って、イスラエルの宿営を、滅ぼさるべきものとし、それを悩ますことのないためである。
19 ただし、銀と金、青銅と鉄の器は、みな主に聖なる物であるから、主の倉に携え入れなければならない」。
20 そこで民は呼ばわり、祭司たちはラッパを吹き鳴らした。民はラッパの音を聞くと同時に、みな大声をあげて呼ばわったので、石がきはくずれ落ちた。そこで民はみな、すぐに上って町にはいり、町を攻め取った。
21 そして町にあるものは、男も、女も、若い者も、老いた者も、また牛、羊、ろばをも、ことごとくつるぎにかけて滅ぼした。
ヨシュア記第8章1~3
1  主はヨシュアに言われた、「恐れてはならない、おののいてはならない。いくさびとを皆、率い、立って、アイに攻め上りなさい。わたしはアイの王とその民、その町、その地をあなたの手に授ける。
2 あなたは、さきにエリコとその王にしたとおり、アイとその王とにしなければならない。ただし、ぶんどり物と家畜とは戦利品としてあなたがたのものとすることができるであろう。あなたはまず、町のうしろに伏兵を置きなさい」。
3 ヨシュアは立って、すべてのいくさびとと共に、アイに攻め上ろうとして、まず大勇士三万人を選び、それを夜のうちにつかわした。

 


2 コメント

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感想 (あやか)
2017-02-18 14:30:01
そうですね。
確かに、ユダヤ民族の神様、ーーー確か「ヤハウェ」というんですね。かなり、激しい性格の攻撃的な神様みたいですね。【もっとも、一般のクリスチャンの聖書では、「ヤハウェ」の部分は「主なる神」と読み替えて訳されてますので、あまり鮮明なイメージがでてこないんですね】
でも、身勝手な神様かもしれませんけど、こういう神様を信仰してたからこそ、ユダヤ民族の
人は、様々な差別や迫害に耐えて自分たちの矜持を保つことができたんでしょうね。
他の人が、安易に批判すべきではないと思います。
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コメント、ありがとう♪ (ゆうこ)
2017-02-18 23:05:25
あやかさん
 聖書の話になりますとキリがないですし、どうせ中途半端になりますので、お礼のみにさせて戴きますね。
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