真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざる 「今週のことば」 2021.03.09

2021-03-09 | 文化 思索

真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざる 『田中正造全集 第13巻 日記』

今週のことば
 中日新聞 2021.03.09 火曜日 朝刊
  尾畑文正

 明治の日本は「富国強兵・殖産興業」を旗印に環境破壊を顧みることなく、文明国家の道を突き進んだ。その結果が、田中正造翁が闘った足尾銅山事件でもあった。翁の核心的精神が冒頭の言葉である。
 今、インドのナンダデビの氷河が決壊し大惨事となっている。この決壊は地球温暖化の影響との説もあり、二酸化炭素に依存する私たちの生活が問われている。それは東日本大震災による福島原発の過酷事故とも無関係ではない。確かに原発は化石燃料ではないが、放射線を出すウラン燃料である。その核廃棄物は半永久的に毒性としてこの地に届まる。
 核化学者・高木仁三郎氏は原発を「消せない火を作ってしまった」(『科学の原理と人間の原理』)といった。それは現在にも未来にも責任を取らない人間の傲慢さの象徴である。その現実に立ち、「百年の悔を子孫に伝うるなかれ」(田中正造)の声に向き合わなければならない。 (同朋大名誉教授)

 ◎上記事は[中日新聞]からの書き写し(=来栖)
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〈来栖の独白 2021.03.09 Tues〉
 このところのニュースは、「10年前」とのワードとともに東日本大震災に関連した言葉が多い。大惨事であった。
 ただ、資源のないこの国。生きてゆくために、どうしたらよいのだろう。


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