光市母子殺害事件弁護団 方針めぐり”内輪もめ”
10月15日22時27分配信 産経新聞
山口県光市の母子殺害事件で、殺人などの罪に問われ、最高裁が1、2審の無期懲役判決を破棄した元会社員の男性被告(26)=事件当時(18)=の弁護団に“内輪もめ”が生じている。弁護方針をめぐる対立から、今枝仁弁護士=広島弁護士会=がいったんは自身のブログで弁護人を辞任する意向を公表したものの、翌日には撤回。22人からなる弁護団内部の軋轢(あつれき)が表面化する事態になった。
今枝弁護士によると、14日に開かれた弁護団会議で、12月4日の次々回公判で弁護側が行う予定の弁論をめぐり、方針が対立。主任弁護人や弁護団長から求められ、辞任することにした。しかし、辞任届を提出する前に男性被告と広島拘置所で接見した際、被告本人から強く慰留され、辞任を思いとどまったという。
今枝弁護士は男性被告の身元引受人となっているほか、被告弁護団への懲戒請求をテレビ番組で呼びかけたとして、橋下徹弁護士=大阪弁護士会=に損害賠償を求めた訴訟の原告にも加わっている。