牛を避難、生乳廃棄も=余震・断水で酪農家被害-北海道地震
北海道胆振地方中東部を震源とする大規模地震は、主要産業の酪農にも大きな影響を及ぼしている。酪農家らは、断水の影響で殺菌前の生乳の廃棄を余儀なくされたり、道路の寸断により孤立した牛の避難に追われたりした。
安平町などによると、山間部の酪農家3軒が余震による道路の崩壊で孤立。地震翌日の7日に避難指示や勧告が出されたことを受け、8日にかけて乳牛約150頭を避難させた。農協職員らが奔走し、ようやく受け入れ先が決まった。
ホクレン農業協同組合連合会によると、生乳1万トン以上を処理できる乳業工場は道内に32カ所あり、うち30カ所は8日から操業を開始。農場からの生乳出荷が再開された。
しかし、厚真町浜厚真で乳牛を育てる山田澄恵さん(54)は、「断水が解消されないと出荷できない」と嘆く。搾乳機や、生乳の菌が増えないよう冷やしておく「バルククーラー」は電源が復旧したことで稼働できるが、それらを洗浄する水がないためだ。
近くで酪農を営む梅藤正晴さん(59)の牧場は地下水が出る。ただ、搾乳する牛は1日に何十リットルも水を飲むため、飼育する牛の飲み水や近隣に融通するだけで精いっぱいだ。「乳が出ている牛は、1日搾らないと死ぬこともある。お金を捨てているようなものだが、搾った乳を毎日捨てないといけない」と落胆した。(2018/09/08-18:22)
◎上記事は[JIJI.COM]からの転載・引用です
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〈来栖の独白〉
>乳が出ている牛は、1日搾らないと死ぬこともある。
テレビ画像で、お乳がパンパンに膨れ、じっと蹲る乳牛が映っていた。憐れでならない。
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