少年犯罪を考える~今でも日本はもっとも安全な国です 『ホラーハウス社会』

2008-09-21 | 社会

芹沢一也

 じつはこれまで何度も、触法精神障害者に対して保安処分をつくろうという動きはずっとありました。ずっとあったのですが、いつも潰されてきたのです。でも2001年の池田小学校事件の後、急に法案が成立した。「なんでこの時期に医療観察法ができたのか」を解こうと、異なった視角からふたたび取り組んだのが『ホラーハウス社会』です。

 日本は、これまで100年間くらい、刑務所での専門的な矯正プログラムは存在していませんでした。それが、奈良小1女児殺害事件の小林薫被告以降、急速に変わってきています。
 性犯罪者が持っている性的欲望というものは、100%反社会的なものです。その欲望を実現したら100%反社会的行為になってしまう。しかも本人にとっても、その欲望をなんとかしたいと思っていて、カウンセラーに相談したりする。他人からも嫌われる存在であるし、自分もまた困惑を覚える性犯罪者は、権力からみて完璧な犯罪者です。誰からも文句が出ない形で介入できる。そうした性犯罪者をめぐっていま新しい治安管理システムが作られようとしています。

http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/adagio/ column「少年犯罪を考える~今でも日本はもっとも安全な国です」


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