失った生きがい=知的障害者施設 トヨタ自動車の下請けからの仕事を打ち切られ

2008-11-07 | 社会
失った生きがい 仕事打ち切られる
各務原の障害者施設
 知的障害のある人が働く岐阜県各務原の通所施設「エンジェルハウス」が10月末、それまで受注していたトヨタ自動車の下請けからの仕事を打ち切られたことが分かった。この下請け会社(愛知県犬山市)も「うちの受注量が減っている。本当は続けてもらいたいが・・・」と苦しい胸のうちを明かした。
 長女(28)も通う施設代表の荒井梓子さん(65)は「この子たちは、これからどう過ごせばいいのか」と新しい受注先を探している。
 施設では、30代から50代の6人が午前9時ー午後4時半まで毎日作業する。うち4人が、自動車関連部品のゴム型の不要部分を取り除く。長さ2センチほどの部品だ。
 2002年の設立時からトヨタ系の会社から仕事を請け負ってきた。いまの会社は数年前、荒井さんが「内職募集」の広告を張った同社の車を見つけ、契約した。週に2回、会社から配達された量を、納品日までにきちんとこなしてきた。
 一ヶ月の工賃は4人で5千ー6千円。荒井さんは「稼ごうと思うならやらないほうがいいかも。仕事をすることで生きがいを持たせたい」。
 だが、下請けも自分の身を守るのに精いっぱい。担当者は「配達のガソリン代も削らなければ」と説明する。
 荒井さんは「みんな苦しい状況だから仕方がない。でも不景気で一番に切られるのは弱者」と話している。 中日新聞2008/11/07

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