トヨタ、さらに230万台リコール=米国でアクセル改修へ
1月22日7時8分配信 時事通信
【ニューヨーク時事】トヨタ自動車は21日、踏み込んだアクセルペダルが、元の位置に戻らなかったり、戻るのに時間がかかったりして事故につながる恐れがあるとして、米国で製造・販売したスポーツ用多目的車(SUV)「RAV4」や「カローラ」など約230万台を自主的にリコール(回収・無償修理)すると発表した。
米国トヨタ販売によると、日本では、問題となる部品を組み込んだ車は販売されていない。
トヨタは昨年11月、アクセルペダルがフロアマットに引っ掛かって事故を起こす恐れがあるため、米国で販売した高級車「レクサスES350」や「カムリ」など約426万台を対象とするリコールを開始したばかり。
このうち約170万台は、今回のリコールの対象にもなっている。一連のリコールは米国では過去最大規模に発展しており、トヨタ車の信用力がさらに低下する恐れがある。
今回リコールに踏み切ったアクセルペダルの不具合はトヨタの社内調査で見つかった。実際に事故につながったケースは報告されていないが、安全性確保を優先して無償修理を決めた。リコール費用は非公表だが、米国の自動車販売が落ち込む中、収益の圧迫要因になりそうだ。
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【自動車産業ニュース】
スズキ、アジア生産でVWと協力
2010年1月22日
スズキの鈴木修会長兼社長は21日、都内の日本外国特派員協会で講演し、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)との資本提携について「VWは(中国を除けば)アジア進出が遅れており、スズキがお手伝いできると思う。部品の共通化など生産、開発で協力を進めていく」と話した。
「風俗や習慣によって車づくりは違ってくる。欧州で売れる車を持ってくればアジアで売れるという保証はない」と指摘。インドなどアジアで強みを持つスズキの経験を生かしながら、部品や生産システムの共通化を進めるとした。販売面では「独立の販売網で競争していく」とした。
VWのスズキ株買い増しは「スズキの経営が良くなれば(スズキ側が)取得を断るだろうし、悪くなればVWが買わないだろう。売れ売らないというけんかはせず、両社が良くなって世界一になればいい」と否定した。
環境技術では「スズキは大変遅れていると自覚している。VWから学びたい」とし、電気自動車とハイブリッド車の開発、ガソリンエンジンの改善を同時に進める方針を示した。
スズキは経営が悪化した米ゼネラル・モーターズとの提携を解消し、昨年12月にVWとの資本提携で合意した。
◆四輪国内販売、2千万台到達へ
スズキは21日、4輪車の国内累計販売台数が1月中に2000万台に達する見通しだと発表した。1955年10月に軽自動車の先駆けとなる「スズライト」(360cc)を発売して以来、54年3カ月での達成となる。
81年の米ゼネラル・モーターズ(GM)との提携を機に、83年10月発売の小型車「カルタス」で登録車に本格参入。94年4月に国内累計販売1000万台、2002年7月に1500万台を達成していた。
内訳は軽自動車が約1860万台、登録車が約140万台。車種別では79年発売の軽自動車「アルト」が約500万台で最も多く、61年発売の軽貨物車「キャリイ」が約400万台、93年発売の軽自動車「ワゴンR」が約330万台で続く。