光市母子殺害事件 第三者である者たちには、センセーショナリズムに堕さない冷静さが必要である

2007-06-22 | 日録

 事後になって礼を失したが、http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/colum10-yasuda.htmに「弁護士のあり方を通して見る日本と世界の現状 」を掲載につき、太田昌国さんに許諾を申し出た。快諾とともに「この問題については、今後も折に触れ、書くつもりです」とのメッセージがあった。

 「この問題」について、私も他人事ながら(他人事なのに)気になって仕方がない。司法のあり方・今後の動向とともに、人間の醜悪が目に付くからだろう。また、公判日が近づくにつれ、「人間の卑劣」がテロのように弁護人を襲うのではないかと強く危惧する。

 大田さんは上記「弁護士のあり方を通して見る日本と世界の現状」の中で次のように云う。

“被害者遺族が「極刑以外の刑罰では納得し得ない」と語るとき、それとどう対話できるかという課題が自分には課せられているとは自覚する。

 同時に、いかに凶悪な事件であっても、被害者家族や野次馬社会が復讐感情に溺れないように、事件の真の姿を事実に即して明らかにするためになされるべき弁護人の職務というものは厳としてあることを理解する。

 社会の一員ではあるが、事件そのものに対しては第三者である者たちには、センセーショナリズムに堕さない冷静さが必要であることも理解する。

 つまり、被告人を憎む被害者の立場、凶悪な行為を犯した被告人の利益をすら守るべき弁護人の立場、事件の審理を見守る第三者である圧倒的多数の人びとの立場は、それぞれ異なるということだ。 ” 


2 コメント

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同じ年頃の子供を持つ親としても ()
2007-06-23 09:27:53
裁判は国民のためにあるもので、感情的になり、短絡的な判決がでないことを望みます。
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記憶しているか。 (ゆうこ)
2007-06-23 10:27:22
>和さん。コメント、ありがとう。
 公判日が近づいてきました。先般の弁護士会への脅迫状のこともあり、憂慮しています。これは、遺族の本村氏も「私の態度がこのような脅迫状送付を誘発したとしたら、お詫びしなくてはならない」と心を痛めていると聞きました。
 事件の起きた日を心に覚え、祈りの裡に見守っている人が何人いるでしょうか。
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